マネーロード 二郎遊真(著)2008年5月発行
「お金」絡みの話なのかな~と、さほど期待せずに読み始めたのだが、
これが、案外面白かった。(なんて著者に失礼ですが、、、ご免なさい)
著者は、映画の「着信アリFAINAL」の脚本家で、この作品が
小説デビュー作らしいのです。
恥ずかしながら、私、この数年間映画館に足を運んでないもので全く
知らないのですよ。
街の中から映画館が消えていき、いつの間にか、
郊外の大ショッピングセンター内のシネコンしか映画館がなくなって
しまった。。。
みんなは便利になった!というけれど、私には不便になったとしか思え
ないのですが。
なんて、映画館話は余計でした。
本の内容は、4年間ホテルの一室に引きこもっている男「ヒィ」が主人公。
彼は、相手の金に対する思いが幻覚のように見えてしまい、それを見た
自分が、パニック症状に襲われるのを避けるため、
他人との接触を拒み部屋にこもっている。
「お金」の動きが予測できるため、株式相場で大儲けし、一生こもって
生活出来る資産がある。
そんな「ヒィ」の元に、「これはぼくのおかねです」と書かれた千円札が
届けられる。
送ったのは、仕手戦で、ヒィに敗れそうな投資ファンドの代表で、
「ヒィ」が捨て子だったことなどを利用し、相場で挽回を図ろうとする。
ヒィは覚悟を決め、女子大生「カズキ」とともに、自分の過去を探す旅へ
向かう・・・という、
ちょっとスリルなミステリーでした。
わがまま母