かもめの日 黒川創(著)2008年3月発行
ソ連の女性初の宇宙飛行士テレシコワが地上との交信で口にした、
「わたしはかもめ」(ヤーチャイカ)という台詞は、チェーホフの戯曲
『かもめ』からとられた、というエピソードが詳しく描かれている。
どうやら著者は、チェーホフを意識し、その短編のような視線で短い物語
を重ねているようです。
一見、ストーリーはなく、同時間に、全く別々の場所で、別々の人達の
行動が淡々と描かれていく。
そして、それぞれの人の行動が徐々に交差し始める。
登場人物は、6人くらいいるのだが、だれが主人公という訳ではない
不思議な感じの作品です。
地味な小説家、瀬戸山晴彦が、妻、三崎千恵(ラジオ局のアナウンサーを
辞め、夫とのんびり生活を楽しんでいた)の急死により、
亡くなったの妻を小説に描こうとする虚構の世界と、
そのために、本当の彼女を知ろうすることから見え始める「真実」?の世界。
強いていうと、この話がメインなのかなー?
なんか、実験的な小説のようで、複雑な感じが・・・。
この著者の『国境』の印象とは全く違う作品で驚きました。
迫力ある国境をイメージして読み始めると、別人の作品ではないかと
一瞬、疑ってしまった・・・というのが正直な感想です。
わがまま母
ソ連の女性初の宇宙飛行士テレシコワが地上との交信で口にした、
「わたしはかもめ」(ヤーチャイカ)という台詞は、チェーホフの戯曲
『かもめ』からとられた、というエピソードが詳しく描かれている。
どうやら著者は、チェーホフを意識し、その短編のような視線で短い物語
を重ねているようです。
一見、ストーリーはなく、同時間に、全く別々の場所で、別々の人達の
行動が淡々と描かれていく。
そして、それぞれの人の行動が徐々に交差し始める。
登場人物は、6人くらいいるのだが、だれが主人公という訳ではない
不思議な感じの作品です。
地味な小説家、瀬戸山晴彦が、妻、三崎千恵(ラジオ局のアナウンサーを
辞め、夫とのんびり生活を楽しんでいた)の急死により、
亡くなったの妻を小説に描こうとする虚構の世界と、
そのために、本当の彼女を知ろうすることから見え始める「真実」?の世界。
強いていうと、この話がメインなのかなー?
なんか、実験的な小説のようで、複雑な感じが・・・。
この著者の『国境』の印象とは全く違う作品で驚きました。
迫力ある国境をイメージして読み始めると、別人の作品ではないかと
一瞬、疑ってしまった・・・というのが正直な感想です。
わがまま母