2115冊目はこの本。
篠原一『市民の政治学-討議デモクラシーとは何か―』(岩波新書、2004年)
もう十年近くも前に書かれた本ですが、このたびの大阪市解体・特別区設置に関する住民投票の頃にあらためて読みました。なかなか、いい本だと思います。
この本を読んで、いま、「近代社会」を支えてきた「資本主義、近代国家、産業主義、個人主義、科学主義」の5つの柱が問い直されている、という著者の重要な問題提起に「なるほど」と思いました。これは単に大阪市解体・特別区設置をめぐる諸問題だけでなく、私がずっと関わってきた学校事故・事件に関する専門家のあり方などにも共通する問題なのではないか・・・・とも思ったので。