できることを、できる人が、できるかたちで

京都精華大学教員・住友剛のブログ。
関西圏中心に、教育や子ども・若者に関する情報発信を主に行います。

「臨時休校」期間中の教員たちへ ~このピンチを私たちの子ども観の転換を図るチャンスにする~

2020-03-03 08:40:01 | 受験・学校

今まで多くの教員が、子どもは学校にいるのが当たり前、授業受けるのは当然、教えることが私らの仕事と考えてきたかと思う。でも今回の臨時休校は、そんな教員にとって当たり前のように思ってきたことが、ある日突然災害ではないかたちで、あっけなく崩れることをつきつけた。

これは大学でも同じだけど、我々教員の仕事は、目の前に子どもや学生が居て、はじめて成り立つ。目の前に今日もこの子たちが居てくれることが、どれだけ尊いか。そこから教員はやりなおそう。実施経過は納得しないが、今回の臨時休校が、いまの教員の子ども観の大事な転換のチャンスになればと思う。

我々教員が「教える」こと「授業」することにばかりこだわっていられたのは、何があってもそこに子どもや学生が居て、その子たちを日々送り出している家庭や代替的養育があるから。その大事さ、尊さを、「教える」「授業」にばかりこだわり続けてきた教員には、この際実感してほしい。

勉強苦手な子、かかわり方にいろんな配慮の必要な子等々。いろんな子がいてもいい。でも「この子たちがひとまず目の前に居る」という事実から、我々教員の仕事は立ち上がるということ。ここにいま、立ち返ってほしい。

ついでに言うと「教える」「授業」にこだわるだけの教員は、そのうちに臨時休校期間中に配信されたデジタルコンテンツに置き換えられるかもしれない。「そっちのほうが面白い」とか言われて…。いまは何よりも、子どもや子育て中の人々と教員のつながりを保たないといけない時期かと思う。

今日からうちの娘も、臨時休校期間。起こさなくていいのは楽。でも本人は昨夜も「授業がいい」と語っていた。教員に会える、仲間がいる。そのことが大事。スマホで見ることができるデジタルコンテンツだけでは満足しない。暇潰しに見ているだけ。そういう子どもがいることを、教員は忘れてはいけない。

※今朝、ふとんのなかからツイッターで連続ツイートしたことに手を加えて、こちらに掲載しておきました。