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京都精華大学教員・住友剛のブログ。
関西圏中心に、教育や子ども・若者に関する情報発信を主に行います。

今日(3月22日)のプリキュアの話です。

2020-03-22 09:13:57 | プリキュア話

今日も日曜日なので、いつもどおり今朝のプリキュアの話を書いておきます。

まず、新型コロナウイルス感染症への対応ということで、3月公開予定の劇場版映画が5月16日公開と延期になりました。その関係で、例年だとこの時期のオープニングは劇場版映画の予告を兼ねたものになるのですが、再び新シリーズ放送開始のものと同じオープニング動画になりました。

それから、本編の話ですが。ここのところは3人のプリキュアの性格や家族の様子、そして3人のつながりをていねいに描く話が続いています。今回の放送分は陸上競技、それも走り高跳び(ハイジャンプ)をがんばっているちゆ=キュアフォンテーヌに焦点を当てた物語になっていました。予告編を見る限り、来週はひなた=キュアスパークルに焦点を当てて、ひなたが大好きなファッションやお買いものの話になるようですが・・・。

さて、今回放送分では、陸上競技の大会目前のちゆの様子が主に描かれます。放課後、熱心に練習に取り組むちゆの様子を、のどか=キュアグレースやひなたが「生きてるって感じ」という目で見守っているわけですが。そこへ「すこ中ジャーナル」(学校の新聞)をつくっている「ますこみちお」くんがやってきて、隣の中学校の陸上部の取材をしてきたと。どうやらちゆの持っている走り高跳びの記録を越えそうな生徒が他校にいるようで・・・。それを聴かされたちゆは、「気にならないと言えばうそになる。でも、自分とのたたかい。私のライバルは私」と答えます。そうそう、先週登場の「ますこみちお」くんはどうやら、今後もこんな感じで、プリキュアたち3人に、いい意味でも悪い意味でも「刺激」を与え、話に絡んでくるようですね。

ただ・・・。ここからちゆの走り高跳びの調子が狂い始めます。練習中に飛べなくなって「ミスするのを初めて見た」とか、ちゆ本人も妖精のペギタンに「かっこ悪いところを見せた」とか。そんなちゆのことが気になって、ちゆがやっている毎朝のランニングに、のどか・ひなたもつきあいます。

3人でいっしょに砂浜を走り、休憩をしているときに、ちゆは自分がなぜ走り高跳びを始めたのかを語りはじめます。もともとは泳ぐのが好きで、ある日海に入っていたら、水も空も青一色の世界を見た。そのときに「空を泳いでみたい」と思って、ハイジャンプを始めてみたくなったと。そして、いつもは海を見たら「また跳ぼう」と思えるので、砂浜を走っていること。ただ、今日はのどか・ひなたのおかげで、跳ぼうと思えるようになったと。そんなときに、ひなたが時計を見て「もうこんな時間、学校へ急がなきゃ!」と言います。

一方、ちゆといっしょに暮らす妖精のペギタンは、ちゆが飛べなくなったことが心配でたまりません。「なぜ跳べないのか?」を調べてみたときに、「イップス」という言葉を本で見つけます。跳べないちゆの気持ちに手当が必要・・・と思ったペギタンは、のどか・ひなたやラビリン・ニャトランのところへ。のどかたちにペギタンは「無理しちゃだめ」と言ってほしいというのですが、のどかたちはちゆを励ます横断幕をつくっていました。でも、のどかはペギタンにこう伝えます。ちゆに「無理しちゃだめ」と言ったのだけど、ちゆ本人が「それでも私は跳びたい。限界を越えたい」と言うから、「もう、自分たちにできるのは応援することだけ」と。

そしていよいよ、陸上競技大会の当日を迎えます。「限界突破」の「破」の字を間違えていたので、1文字だけ訂正した横断幕をかかげて、のどかたちはちゆを応援します。ちなみに、この横断幕の「破」の字が最初「波」になっていたのは、きっと砂浜で海を見つめて3人で語るシーンとのつながりなのでしょうかね。また、今回放送分ではなぜか、ひなた・ニャトランのコンビが「1文字まちがえる」というパターンを繰り返してましたね。ラストの場面でも「おなかすいたから、シラスが食べたい」というちゆに対して、ひなたは「DNA」と言ってしまいました。これは「DHA」というつもりだったようですが・・・。こんな感じで「かわいいのだけど、ちょっと天然なおバカ」キャラのような感じで、ひなた=キュアスパークルを描くようです。あと、海の見える温泉街で、おいしいシラスが食えるということは・・・。やはり、今回のプリキュアの舞台になっている街は、伊豆半島のどこかをイメージしているのでしょうか。

その後、いよいよちゆの跳ぶ番になったときに、メガビョーゲンが現れます。陸上競技大会はそれで中止になってしまうのですが、プリキュアたちは変身して、メガビョーゲンを追い払います。そのときに、キュアグレース・キュアスパークルがメガビョーゲンを引きつけているときに、キュアフォンテーヌが高く跳び上がり、上から攻撃を加えて退治しました。このあたりは、ちゆ=キュアフォンテーヌのハイジャンプを意識しているんでしょうね。

ラストの場面ですが、大会が中止になったあとの誰も居なくなった陸上競技場で、ちゆは自分一人でハイジャンプをします。再び跳べた姿を見て、のどか・ひなたも3人の妖精も喜びます。ちゆは「もう大丈夫、みんなのおかげ」と。そのあと、空と海の両方で青一色のなか、幼い頃のちゆが泳いでいる場面が挿入されて、今回の放送分はおわりです。

そうそう、ふと思ったのですが。もしかしたら今年は東京オリンピックの年ということで、3人のプリキュアのなかのひとりを「スポーツ大好きな子」にして、「自ら高い目標にチャレンジする」姿を描こうとしたのかもしれませんね。それが、ちゆ=キュアフォンテーヌなのかもしれません。