わが家の珍しい百合
写した時間帯が違うので色が異なるが 同じ百合
特定非営利活動法人{緑の地球ネットわーく」(大阪市)の高見邦雄事務局長が中国大同市の周辺に広がる黄土高原に16年前から緑化運動を続けて、あわせて5300haの土地に1730万本のアンズの木を植えた。去年の9月北京で開いた第2回日中省エネ環境ホーラムの開会式で、中国の副首相(当時)が高見氏に対して、最大級の謝意を表したそうだ。
日本は総額約3兆3000億の政府借款で中国の近代化を支援してきたが、中々感謝される言葉は無かった。この度の四川大地震のときも、大きな援助をしたにも関わらず、中国国内に報道されたにはたった一度だけで、あまり感謝はされていないという。他国はチビチビと回数をかけて援助するため、そのたびに報道され、感謝されているらしい。同じお金、いや多い金額を使っても感謝されないのは、お金の出し方も考えて、有効に出さなければならないらしい。
あの大国アメリカ(国を守って貰う為とはいえ)やそして中国にどうしてこれほどまでの援助をしなければならないにだろうか?中国は日本から援助を受けながら、原油国には援助をして、石油の供給を受けるのに良い影響を与えていると言う。
日本が、本当にお金持ちの国で、お互いに進歩する為に助け合うというなら話は解るが、国内の国政勢を司るにはお金が無いと言って、国民から何かの理由をつけてお金を引き出そうとしている現状は何と説明されるのだろう。
日本が本当に豊かな国で、有り余った資金を持ち途上国を援助するために資金を提供するというならわかるのです。しかし他国には気前良く援助しながら、国内では国民からお金を取ろうとする現状が私には納得いかないのです。自国より何故他国なのか?自国民の生活の困窮より他国民の生活の向上なのか?その点が私には理解が出来ないのです。と言うより不思議な気すらするのです。
話を元に戻します。黄土の農民は水不足で極貧にあえいでいる。高見さんは「農民が貧困から抜け出すには子どもに学校教育を受けさせる事が先決」と考え、小学校に付属のアンズ果樹園を作りその収入は授業料に当てている。農民もこれに習ってアンズ栽培が広がり、春になると黄土高原はアンズの花で、桜色に染まるという。
日中戦争の激戦地で、日本軍のゲリラ討伐作戦によって多くの村民が巻き添えを食った地方では、高見さんは「日本鬼子」と罵声を浴びたが、怯まず農民の輪に入って、理由を説明するうちに、理解を得て、「あんたは鬼子では無く日本人だ」とわび、緑化事業に一歩を踏み出したそうです。
国家間の政治がらみの事は報道される機会が多いので、中国国民の日本政府に対する悪感情は知っているが、そして、そんな中国に対してこちらも悪感情を抱いてしまうが、しかし、地道に16年間も黄土を緑化するという事に力を注いでいる人がいることなど、日本の中では知られていないのではないだろうか。黄土の住人達は日本人の気持ちを力を身を持って知っているだろうから、日本を敵対視しようとは思わないだろう。こうして権力ではなく平民同士の助け合いで相手を理解する機会が増えれば、本当の相互理解でがっしりと結ばれる絆が出来るのではないだろうか。