ちいさな幸せ

幸せの基準ってある?
それは自分の心の中にあると思う。
私は何時も陽だまりのような幸せの中に居た。

モグラ女の逆襲

2007年11月14日 | 読みました
              コスモス
            (武庫川河川敷)
           これも昔からある花色
            牡丹色が美しい

         モグラ女の逆襲  残間里江子
         (知られざる団塊女の本音)

今年から団塊の世代が定年を迎えるという事で、世間話に良く登場します。今年還暦という事は私と同じ干支です。と言う事が俄に私の興味を引く事に成りました。団塊の世代=大勢と言う事ぐらいで、幾つぐらいの人たちを言うのか知らなかったのです。丁度私達の子供世代との中間点にいるんだな、という事がやっと解りました。

60歳定年制で男性の退職後の生き方について書かれることが多くなっていますが、その半数を占める女性については書かれることがありません。この本はそこを書いているらしいと興味を持ちました。もう一つ、残間さんをテレビで見た記憶があります。どんな人かは知らなかったが、名前が珍しいので覚えていました。確か美人だったような気もします。

『若者が流行化現象の主役と言われ、消費の主軸になったのが団塊の世代が若者だった時代だ。単に数が多かったからパワーになったのではなく、終戦と言う時代の節目の中にあって、日本が其れまでの社会システムをガラッと変えざるを得なかったと言う背景があったことも大きい』

『団塊の世代が結婚適齢期になった1971年~1974年までの4年間は、毎年200万人を越える出生数で、これを「団塊ジュニア」と呼ぶ、父親が団塊の世代か、母親が団塊の世代かで子供の年齢に差が出てくる。その世代では子供が小さい時にはその話題になるが、子供の進学問題が出る頃になると、子供の話題はぴたりとしなくくなる。学校のレベルもだが、私立か公立かで経済的な面まで表面化してくるから』

団塊の世代は特別なんだと書かれているが、全てに同じような傾向はあると思う、この世代まではお勤めは結婚して専業主婦になるまで腰掛、唯後半になって、仕事に目覚め、結婚よりも仕事を選ぶ人が増えてきたようだ。先日私が書いた「一流会社は自宅から通う女子社員を求めた」という事も記されていたので、やっぱりね~と思った。

読み進むうちに、懐かしい名前が登場した。残間さんのお手本は森瑤子さんだという。森さんが生きておられたら、団塊の世代の女の行き方も示してもらえただろうと残念がる。

森さんは私には別世界の人、小説にしても別世界、映像でしか知らないが、お洒落な素的な方だった。ただ年を取っていくだけと鬱々としていた時、版画家だった池田満寿夫さんが「エーゲ海に捧ぐ」で芥川賞を受賞した。作家じゃなくっても小説を書いてもいいんだわと思って、今の気持ちを書いてみようとペンを執ったのが「情事」ですばる文学賞の受賞だった。

確かあるはずと本棚を眺めると「情事」「嫉妬」など初期の作品が並んでいた。賞を取られた頃だけで、後の作品は余り読んでいないが、大好きな「風と共に去りぬ」の続編として公募から当選した「スカーレット」、これも長編だったが、その翻訳が森瑤子さんだったとはすっかり忘れていた。その翻訳から間もなく、53歳と言う若さで胃癌で亡くなられた時は本当に驚いた。

残間さんの本を読んで感じたのは、多少の変化や進歩に割合の違いがあっても、どの年代にも、と言うか、人間はそんなに変わるものではないと感じました。唯もう少し「思いやりの心」を持つ人の割合が増えればと、相手を思いやる事は自身も幸せになる事だと解って欲しいのです。

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2 コメント

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Unknown (ちっち)
2007-11-14 23:02:33
いっささん
毎日窯元にお手伝いに通っておられますか。風邪の神様、まだ未練があるらしく、私のそばを離れません。
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Unknown (いっさ)
2007-11-14 20:56:31
風邪が退参したようですね。ブログ再開で嬉しいです。まだ暫くはお大事にして下さい。
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