ちいさな幸せ

幸せの基準ってある?
それは自分の心の中にあると思う。
私は何時も陽だまりのような幸せの中に居た。

遍路  (71回)

2009年11月28日 | 思い出話
            平成15年5月12日 (月)
                  別格 椿堂



    距離:21.7  ろんどん荘 ~ 三角寺 ~ 椿堂 ~ 民宿岡田屋  (2)

          


此処からの道も始は山間で良い感じでした。「土佐街道」という標識を見つけ
ました。昔の人も歩いた道です。どの道だって昔の人も歩いた道じゃないかと
言われれば返す言葉も無いのですが…、やはりこのような標識を見ますと、何
となく「納得」「納得」と感じてしまうのです。

後から気づいたのですが、この道辺りで、主人は腰につけていた鈴を落とした
らしいのです。後ろから見ていますと、鈴が勢い良く水平になるまで揺れてい
ました。あんなに揺れて落ちないのかしらと一瞬思ったものでした。それが現
実になったと言う事です。

「後から来てるのに、落ちているのに気がつかなかったんか!!」と自分中心
に言葉を投げ突けるのですが、私は下を向いて道ばかりを見ながら歩いてい
る訳ではないのです。周りを見ては「花は咲いてないか、撮るべき景色はない
か」など考えながら歩いているのです。「自分の事は自分で気をつけい!!」
です。





今まで歩いてきた道を出外れたところに「ゆらぎ休憩所」がありました。まだ
新しい奇麗な東屋です。先行された小林ご夫妻も立ち寄って休まれた場所
です。気持ちの良い休憩所で、トイレも付いていて、とてもありがたかった
です。休憩所はアチコチにあるのですが、トイレ付きは中々ありません。女
性にとっては一番にありがたい設備なんですが、小屋を作るのが男性だし、
女性遍路はまだまだ少ないからでしょうか大げさに言えば「仏作って、魂入
れず」って感じです。

リュックを下ろして、一休みさせていただいていました。くつろいでいますと、
何処からともなく女性が、熱いお茶を持って現れました。飲み物は持っていま
すが、熱いいっぱいのお茶がどんなにありがたいものかは、家に居る時には
解らない事でした。「お菓子もどうぞ…」とテーブルの上のお菓子を勧めてくだ
さいました。中には「オカキと干しバナナ」が入っておりました。

訪問帳が置かれていました。その中にこばやしさんご夫妻の記帳を見つけた
時には、とても懐かしく「在った、あった!」と二人で大喜びでした。

思いがけず、桜がご夫妻の旅を待っていてくれて、爛漫の桜の中を遍路する
喜びが綴られておりました。

勿論、私達も記帳させていただきました。先行した親子連れの署名はありま
せんでしたが、228回と記された「錦のお札」が張ってあったのには驚きま
した。どんな廻り方でこんな回数になるのでしょうか? 歩きとは考えられま
せんね。マイカー遍路さんでしょうか?

小1時間休ませていただいた。道路を挟んだ上手に事務所の様な建物があ
りました。其処の方が、この持ち主のようです。其処からお茶を運んでくださ
ったようです。窓から、去り行く私達を見ておられるかどうかは解らないので
すが、私達はその建物に向かって「有難うございました」とお礼の気持ちで頭
を下げてその場を立ち去りました。





歩き始めて、直ぐに道路わきから下る遍路道がありました。その道を下り
ますと、目の前には棚田が広がっておりました。四角ではなく、色んな形にな
っている棚田はやはり人の手で耕され、稲の苗が植えられているのだろうな~







「常福寺」が正しい「椿堂」は小さな敷地に肩を寄せ合うような形で建物が建
っていました。
本堂の改築工事が行われている為に尚更狭く感じたのでしょうか。




椿の時期はとっくにすんでいますので、諦めては居ましたが、私を待ってくれ
た1輪の椿に出会いました。満開のさまを想像しながら「残っていてくれて、有
難う」と呟きました。





「なぜなぜ五鈷杵」静かに撫ぜると、身にまつわるもろもろの因縁や押し寄せ
る諸悪運を防ぐと記されています。私達も撫ぜましたよ。皆さんやはり撫ぜら
れるらしく、皆さんが撫ぜられる部分はぴかぴかでした。






「おさわり大師」自分のからだの悪い部分と同じお大師さんの身体の部分を
静かに撫ぜますと、その悪い部分を直してくださると言われています。悪い所
もそうでない所も全身くまなく触りまくりましたよ。全身ね!
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