口数が少ないから、大人しそうに見えるのですが、
そうではありません。 したいと思うことは、考えて考えて、実行します。
この時もそうでした。
初めは数少ないとはいえ、自動車も通りますし、
ゆっくり走っていましたが、その内に、だんだん勢いをつけて来ました。
あっという間に顔面から落ちました。
少ないとは言えおでこと鼻の辺りが血だらけ、
ポトポト地を流しながら、自転車を引きずって帰りました。
それを見た母は 「女の子が顔を傷つけるなんて!」 と
自転車の借り賃をくれなくなり、練習再開は出来ませんでした。
初めは庭の芝生の上で試みましたが、タイヤに撒きついてしにくい。
と言う理由をつけて、再び道路へ。
後如何したのか記憶にありませんが、乗れるようにはなりました。
何十年後のことです。
息子たちが前後についてゆらりゆらりとこぎ始めました。
アッと言う間に。乗れるようになりました。
神戸の大震災が起こり、西宮の友人宅に、亀裂の入った道路を
自転車で行きました。差し入れの中でも「コーヒ」大好きな彼女が、
喜んだのは、「ポットに入れた温かいコーヒ」でした。
それからは、何処に行くのも「自転車の生活」 が始まりました。
私は運動神経は駄目なのですが、必要なときは動けるようでした。
又、何年かのちに、自転車を乗り回す時代が来ました。
そして85歳のバーチャンが乗りたいのです。
でもさすがに、買ってまでとは思いませんから、思うだけです。