緑陽ギター日記

趣味のクラシック・ギターやピアノ、合唱曲を中心に思いついたことを書いていきます。

中林淳真作曲「翔べない夜」を45年ぶりに弾いた

2022-05-26 22:24:36 | ギター
1977年秋、ギターを始めて1年くらい経った頃、NHK銀河テレビ小説で「翔べない夜」と題するテレビドラマが放映されていた。
中学2年生の時だった。
このドラマの音楽は全てギター曲だったと記憶している。
テーマ音楽「翔べない夜」と挿入曲「悲歌」を作曲したのはギタリスト中林淳真だった。

中林淳真の名前はクラシックギターを始めた時、最初に買ったギター教本の著者として知っていたが、その当時レコードなどの録音が無く、このドラマの演奏で初めて実演に触れたのである。
「翔べない夜」は2重奏バージョンで演奏されていたが、旋律の単音の音はとてもきれいな音だったと思う。
それでこの曲に関心を持ったのであるが、何と全音からすぐにこの曲のピースが出版されたのである。







早速ピースを買って弾いていたのを思い出す。
家に来ていた近所のおばさんが「上手ね」なんて言ってくれたりしてね(これは自慢?)。

今日この曲を45ぶりで弾いてみた。
ソロバージョン。
練習を積んでから録音したわけではないので出来は悪い。



右指の変な運指を付けている。それにしても汚い字だ。勉強もせず、ギターばかり弾いて頭が悪かった頃の自分。



Youtubeで原曲がないか探したが無かった。ネットの情報も殆ど無かった。
このドラマ自体、知っている人は極めて少ないと思う。

寝不足による疲れと間違えないようにとのプレッシャーによる緊張で、額を中心に夥しい「悪い」汗をかきながら45年ぶりに弾いた中林淳真作曲「翔べない夜」2022年5月26日21:48

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磐城・常陸・磐越地方ローカル線の旅(2)

2022-05-22 22:33:08 | 旅行
(前回からの続き)

水郡線の列車のホームの端に、既に列車が停車していた。ディーゼルの2両編成、ワンマンカーではないが単線だ。





車内は空いていた。1両目の4人掛けボックス席に座る。
やはりディーゼル車の音はいい。これをうるさいと感じる人は間違いなく鉄道好きではないな。

住宅地や工場などと農家が混在しているような景観。しばらく進むと田んぼが広がってきた。
やはりローカル線はいい。気持ちが高揚してくる。リフレッシュするには最高だ。
今度は新緑の林の中に列車は入っていく。駅は無人駅だ。
「磐城」と書いて「いわき」と読む。この2文字が付く駅が福島県側、「常陸」の2文字の付く駅が茨城県側ということだろうか。

谷田川駅の表示板に「奥久慈清流ライン」と書いてあった。
谷田川から丘の上の走っていく。山の中に入ったようだ。しかししばらくするとまた水田のある景色が続くようになる。つかみどころのない車窓だ。
山のようで山でない。完全な平野でもない。林の中の線路は雑草で覆われていた。ローカル線特有の景観だ。

運転席右わき正面の窓の所に行って、写真を撮ろうかと一瞬思ったが、昨年9月のあのいまわしい津山でのトラウマ体験がフラッシュバックしてきたのでやめた。
しかし駅の目の前すぐが家やアパートというのは便利だ。列車の本数が少ないので音もあまり気にならないだろう。
所々、太陽光パネルが設置されていたが、あまりいい感じがしない。景観を損ねるし廃棄の課題も多いのではないか。

磐城石川駅で列車行き違いため10分停車。この駅は無人駅ではなかった。
列車が駅に到着するとすぐに反対側から列車がやってきた。
近くに「片倉温泉」という温泉があるようだ。上手く探せば、空いている穴場の小さな温泉は意外にたくさんあるのではないか。

10:13発車。しばらくすると眠気に襲われる。
ここからの景観はのどかな水田が広がり、トンネルは殆ど無い。勾配はゆるやかに下っているようだ。
「清流ライン」というけど、まだ清流どころか川そのものが現れない。
「磐城棚倉」という駅周辺に民家が点在するようになった。磐城塙あたりからだいぶ家が多くなってきた。それでも古い民家も点在している。
磐城石井の手前から下りが終わり、平地走行に戻ったようだ。東館にて5分程、列車行き違いのため停車。11:02発車。
矢祭山駅近くに来ると、ようやく清流らしき川が見えてきた。





清流を見る前にトイレに入った。ローカル線列車には似合わない大きなトイレで、ドアの開閉は自動ボタンを押す。最初操作方法が分からず戸惑う。
閉めるときもドアのボタンを押すが、自動でドアが閉まるものだと思って出た私は、この大きなドアを開けたまま出てしまった。
席に戻る途中でひょっとしてと思ってトイレを見たらドアが開きっぱなしだった。急いで戻って開閉ボタンを押す。
列車はゆるやかに下っているところだった。清流沿いにずっとのどかな景色が続いていた。





(次回に続く)
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フェルディナンド・カルリ作曲48のプレリュードよりニ長調を弾いてみた

2022-05-22 21:07:28 | ギター
昨日に引き続き、下の写真の曲集、フェルディナンド・カルリ作曲48のプレリュードと24の作品集の中から、ニ長調の短いアルペジオのプレリュードを弾いてみた。





殆ど初見演奏なので随所に不備があるが録音してみた。

意外に左指の力を要する曲で、額の汗よりも左指の力尽きを気にしなければならなかったカルリ作曲48のプレリュードよりニ長調 2022年5月22日20:51


簡素で短い曲であるが、和声の移り変わりに素朴な美しさを感じる曲だ。
この曲も初級、中級者の教材としてもっと取り上げられてもいい曲だと思う。

この曲を弾いていたら、次の写真のジュリアーニのアルペジオの練習曲を思い出した。
阿部保夫編「カルカッシ・ギター教則本」第3部の中に掲載されている練習曲だ。
この曲も近いうちに記事に取り上げたい。



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フラメンコ風アルハンブラとアンダルーサの演奏を聴く

2022-05-21 23:50:24 | ギター
5,6年前にYoutubeで偶然見つけたフラメンコ?ギタリストのアルハンブラの動画を聴いて、意外にいい演奏だったのでいずれ記事にしようと思っていた。

CHARO - Recuerdos De La Alhambra - LIVE in Morongo Casino 12/13/13


音と指の動きが若干一致していないちょっと怪しい(?)演奏であるが、聴こえてくる音楽からして堅実でかなりレベルの高い演奏だと思った。
感心したのは、随所に現れるスラーを伴う3連符の部分。



ここを正確に綺麗に弾いている。
この部分はなかなか難しい
セゴビアはさすがに上手く弾いている。

かなりオリジナルから離れた編曲になってはいるが、アンダルーサもあったので貼り付けさせていただく。

CHARO - Luna de Fuego - LIVE in Morongo Casino 12/13/2013
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フェルディナンド・カルリ作曲48のプレリュードよりト長調を弾いてみた

2022-05-21 21:51:37 | ギター
フェルディナンド・カルリの曲は殆ど演奏したことがないし、録音も一部の2重奏曲や初級練習曲を除いて殆ど聴いたことがない。
今日、カルリの短い前奏曲でいい曲を見つけたので弾いてみた。

「ギターのための48のプレリュードと24の作品集 Op.114」よりプレリュードト長調





殆ど初見演奏なので、ビリ付き等聴きづらい箇所がある。

初級レベルの曲とはいえ、初めて弾く曲を録音しようと無理をしたため額に夥しい量の汗をかきなながらなんとか弾き切った「ギターのための48のプレリュードと24の作品集 Op.114」よりプレリュードト長調 2022年5月21日21:28

カルカッシやこのカルリなど教育目的から大量に作曲された練習曲などの小品のなかには、なかなか音楽的にも優れた曲が埋もれているように思う。
今のギター教育界の現状は全く分からないが、教室ではこのような古典の曲を多数、レッスンに取り入れているのであろうか。

参考としてこの曲集の解説として掲載されていた作者の紹介文を転載させていただく。

「1770年2月10日イタリアのナポリに生まれる。幼い頃、はじめソルフェージュの手ほどきをうけ、チェロを学んだ後、ギターに転じている。教師も教本も不備であった当時の事情からギターは独学である。
1808年パリでの演奏会にい成功し、その後パリに定住した。この後の十数年間に、作品番号で400曲以上の作曲をしているから、大変な多作家である。
1825年にギターのための和声学を出版しているが、晩年は健康に恵まれず、1841年パリに没している。
作品は、ギターの独奏曲のほかにギター二重奏曲に優れたものが多く、他の楽器との二重奏・三重奏・四重奏、小管弦楽とのギター協奏曲などがある。不朽の名作として親しまれる教本も著名である。
一般にギター曲には大きな構成の作品に良いものが少ないのであるが、カルッリがその方面で成功作を多く残していることは着目に値する。
作品の構成は周到綿密であり、作風は清新・明快・温和で、若々しく華やいでいる。」

なおウィキペディアに非常に詳しいカルリの解説があるので合わせて参照いただきたい。

ウィキペディアのカルリについての記載

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