緑陽ギター日記

趣味のクラシック・ギターやピアノ、合唱曲を中心に思いついたことを書いていきます。

さらば、あばら家

2022-11-28 22:25:15 | その他
いよいよ明日引っ越しだ。
今日は最後の仕上げとして、家具類、ステレオなどに付着した夥しい埃を掃除機で吸い取ったり、ガスレンジの上に大量にこびりついた吹きこぼれや跳ね油をふき取ったり、冷蔵庫の冷凍庫にしっかりと張り付いた巨大な氷を引っ剥がしたりしていたが、意外にも時間がかかった。
とくに家具類はその裏に大量の埃がたまっていて、これを掃除機で吸い取るのも大変だ。
こういう目に付かない隠れたところに意外なものが落ちていたりすることがある。
あとは外注の屍がいたりする。ウヒャー、ゲッ、ゾッだ。

今回の引っ越しで一番大変だったのは、大量の本やCD、レコードをダンボールに詰めたこと。これはかなりの重労働だ。
7年前の引っ越しの時もそうだったが、この作業だけで引っ越し作業の約6、7割を占める。
今回は引っ越し先の新あばら家が現あばら家よりも若干狭いので、部屋に入りきれないであろう分の本として、ダンボール9箱を売却、1箱を廃棄、CD+レコードは1箱分を売却した。
本は信じられないくらいの安値で引き取られた。
9箱分売って、1万ちょっと。中には希少な文学全集も含まれる。

意外だったのはCD+レコード。
CDは殆どが中古で買ったものだが、購入価格は1枚平均して1,500円くらいのもの。
以前買ったのに注意して聴いていなかったために、また同じCDをだぶって買ってしまうという愚を犯したものを中心にディスクユニオンに引き取ってもらった。
レコードは殆どがジャズの古いレコード。
35年前の就職で東京に出てきて1年目に買い集めた中古や新品のレコードだ。全部で10枚くらいか。
ダンボール箱、1箱にも満たない量であったが、意外にもディスクユニオンの査定は12,593円。
これには驚いた。
ジャズのレコードの中に稀少盤があったのか。
どれが高値だったのか全く分からない。査定明細も無かった。

もし買取でなく、ヤフオクなどで出品していたら数万円にもなっていたかも?。
本は恐らく買取価格の10倍くらいで売るんだろうな。
まあ、いいや。

今日で住み慣れたこのあばら家ともおさらばだ。
6年10か月住んだ。
家賃も安く値上げもなく、更新料も1回だけで2万円しか取られなかったから随分と助かった。
今回は取り壊しのための退居であるが、引っ越し代等の補償はなかった。
この住居は築40年ほどの古い家であるが、住みやすかった。
畳6畳、畳4.5畳、板の間6畳、板の間4.5畳(キッチン)という間取り。
独りで住むには十分すぎる広さ。
板の間は床が傾斜していて、卵など丸いものを床に置いておくと、転がっていった。
家が傾いているのだ。そのせいかキッチンと板の間の間にある引き戸が閉まらなかった。
引き戸で床が傾斜しているので隙間が出来ていて、そこから冬は冷たい外気が入り込んできた。
冬の一番寒い時は、朝目覚めたら顔がとても冷たくなっていることに気が付く。

それでもこの家の最大の魅力は、周りが静かな環境で、夜は物音ひとつしないような静けさだった。
それでいて、夜中にギターを思いっ切り弾いても全然問題なかった。
この静かな部屋でギターを弾いたり、音楽を聴いたり、本を読んだり、思索にふけったりすることが無上の喜びであった。

本当いうとこの家とおさらばしたくない。ずっと居たいと思っていた。
しかし他人の都合で住処を変えなければならないことはそう多くはないだろうがあるということだ。
住みかえた住居がいい環境に当たるかどうかは分からない。
こればかりは実際に住んでみないと分からない。
静かな所を狙って住み始めてみたら、隣に大型商業施設が出来て騒音に悩まさられるということもあるだろう。
たしかに住居は快適であるにこしたことはない。
家と周囲の環境が快適か不快か、これは結構重要なことだと思うが、人生のすべてに渡って快適ということはごく稀だろう。
人によってとらえ方は様々であろうが、快適も不快も両方、経験した方が案外、長い目で見れば自分のためになるように思っている。

明日、この家と最後の別れとなるが、引っ越し前夜の部屋の様子を一部公開することにしよう。








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