緑陽ギター日記

趣味のクラシック・ギターやピアノ、合唱曲を中心に思いついたことを書いていきます。

驚くべきテクニックとパワー セレドニオ・ロメロの演奏

2012-04-22 23:34:40 | ギター
こんにちは。
2年ほど前に買ったCD「An Evening of Guitar Music(ギター音楽の夜)」と題する
を聴きました。



演奏者はセレドニオ・ロメロ(1913-1996)。ジュリアーニ、ソル、タレガといった古典
の曲を集めた録音です。
レコーディングが1985、1986年とあるからセレドニオ・ロメロが72歳、73歳の時の録音ですね。
ロメロというと、ペペ・ロメロやアンヘル・ロメロが有名ですね。セレドニオ・ロメロ
は彼等の父親で、セリン・ロメロを加えてロメロ四重奏団を創設した。
セレドニオ・ロメロの独奏の録音はめずらしいです。それまで一度聴いたことがなかった
のですが、高齢だからさぞかしたどたどしい演奏だろうとあまり期待しなかったので
すが、聴いてみてビックリ。
72,3歳とはとても思えない、驚くべきテクニックと音の強さ、パワーみなぎる表現、
名前を伏せて聴いたとしたら誰もが20歳代の人の演奏だと思うのではないか。
初めて聴いたとき信じられなかった。
手抜きのない確かなテクニック、ペペやアンヘルと比べても遜色のないスケールの速さ、
なぜこんな演奏ができるのか。
考えてみれば、アンドレス・セゴビアもテクニックや音楽性では60歳代、70歳代前
半が最盛期だと思う。
セゴビアの51歳の時の録音(1944年)を聴いてもやはり1950年代から1965
年くらいまでの演奏の方がパワーがあるし充実している。
セレドニオ・ロメロと同年代のギター奏者にルイーゼ・ワルカー(1912年生まれ)がいま
すが、彼女が1996年、84歳の時に開いた演奏会のビデオを見ると80歳半ばとは
思えないテクニックと音の強さを持っています。



なぜ高齢でも若者と変わらないテクニックを維持できるのか。
右手に関しては強いタッチを身につけているからではないか。3人に共通している。
年を重ねてもテクニックを維持する、これを意識して練習をしていきたいものです。

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