緑陽ギター日記

趣味のクラシック・ギターやピアノ、合唱曲を中心に思いついたことを書いていきます。

自己否定は心にとって猛毒です

2022-12-11 22:41:53 | 心理
昨日の講習会で感じたことを書き留めでおきたい。

心の苦しみの殆どは「自己否定」を原因とするのではないか。
本来人間はDNA的には自然に自己肯定出来るように機能が備わっているものと思う。
しかし人生の大半を自己否定が当たり前の世界で生きてきた人は、間違いなく例外なく一生を通じて不幸な人生を送る。

だからといって自己否定を今すぐにでもやめようと思っても出来ない。
自己否定が当たり前の世界で生きてきた人が、自己否定をやめることは並大抵のことではない。
もし自力で自己否定の世界から抜け出ることができたとしたら、それは奇跡にも近いことではないかと思っている。

自己否定している人が陥りがちなのが、能力、地位、資格、お金といったもので補償し、自己否定している自分を上塗りしようとすることだ。
しかしこの方法は残念ながら上手く行かない。これをやればやるほど心が破壊されていく。本当の自分との乖離が拡大し、生きている意味を感じられなくなっていく。
取り返しのつかない代償を払う。

立派であること、優秀であること、地位が高いこと、貢献度が高いこと、こういったことが優れている、素晴らしいという価値観に縛られすぎていることに気が付くことが出来ないだろうか。
頼りない、弱弱しい、人付き合いがない、話下手、頭が悪い、貧乏、ずぼら等々、これがいけないのか。
これが悪いと誰が言ったのか。
こういう価値観(良し悪し)をひとつひとつ考えてみたい。そして出来ればそれを手放してニュートラルになれないだろうか。

ありのままのそのままの自分を嫌う、ということは絶えず、24時間、ありままの自分を殴りつけているのと同じことである。
だから自己否定している人は心がものすごく傷ついている。
その傷を癒すために、いじめ、誹謗中傷等の手段を取る人もいるだろう。
それが出来ず、自己否定して自分がボロボロになっていることにも気が付くことが出来ない人はうつ病となり自殺する。

自己否定する人は、同じように恒常的に自己否定していてかつ他責タイプの人から影響を受けたのである。
心が苦しい人はそのようなタイプの人の真実を見抜くことが出来なかっただけなのである。
自己否定は自己否定を生む。連鎖する。

流れを転換させることが出来るのは、自分で自分の心を破壊し続けていることに心から気がつくこと以外にない。
それをするためには自分の心の状態に触れることができることであるが、これがなかなか難しい。
でも心が耐え難く苦しいということがそれを意味している。
自分で自分に猛毒を与えているということに気が付くことができれば......。時間はかかっても。




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