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世界の中心で吉熊が叫ぶ

体長15センチの「吉熊くん」と同居する独身OLの日常生活

台北國立故宮博物院展

2014年06月29日 | Weblog
台北國立故宮博物院展に行ってきた。



台湾の故宮博物院には、中国の清朝の皇帝が持っていた宝物の3分の1があるという。
その中から、本展では200点の書画、磁器、絵画、工芸品が展示されている。



9:30開館なので9時少し前に東京国立博物館に到着したのだが、やはり遅かった。チケット買うのにも長蛇の列。
本館で展示されている翠玉白菜を見るのに2時間待ち。はやぶさのカプセルを見に並んだJAXA相模原キャンパスを思い出す・・・。

列は一度、青いドーム型の表慶館に入る。蛇行しまくる。ディズニーランドのアトラクションみたいに。
雨が降ったり止んだりで、物凄い湿度だった。



並んで並んで・・・翠玉白菜。
ぶっちゃけ白菜である。
元々は光緒帝の妃である瑾妃の住居、永和宮にあった。瑾妃が嫁いだ1889年に初めて世に現れたことから、瑾妃の持参品と考えられている(Wikiより)。白の部分は純潔を表している。

去年、台湾で見て11ヶ月ぶりの再会。しかしあの時は中国人観光客にもみくちゃにされて1分も見られなかった。
今日はけっこうまじまじと見られた。葉の先端にイナゴとコオロギがいるのも確認できた。横から見ると少々平べったいのも確認できた。


吉熊より少し大きい20センチ弱ぐらいの大きさ。


内側は濃い緑でそれは外側の白の部分からも確認できる。
隣の少年が「水をかけたみたいだね」と言っていたが、本当にそうだ。
キラキラ光っていて、これが宝石の翡翠でできていることを再認識した。

さて、一服&持参したおにぎりを食べて平成館へ。



「青磁輪花碗」

器の良し悪しは本当よく分からないのだけれども、これは魂が吸い込まれそうだと感じたぐらい綺麗だった。




「人と熊」





キタコレー!今日はこれを見にきたのだよ。クマさん!!
これも今日はまじまじと凝視できた。
親指サイズのクマさん。その舌がちょろっと出ているのもお尻がキュッとなっているのも分かった。
かわいい。ひたすらかわいい。
バッグの中から吉熊を出して、見させてあげた。
吉熊、大興奮。
「お友達がいる!!・・・Shall We Dance?」
だって。




「散氏盤」

350字の文字がびっしりと書かれてある。
これも台湾で見た。





「青花龍文大瓶」

これも台湾で見た。ガイドさん曰く、台湾では王様の衣服などに描かれている龍の指は4本、神社仏閣などは3本だと説明していた。この龍は3本。
この何ともいえないブルーが好き。

キリン「聞茶」を思い出すのは私だけだろうか。




「藍地描金粉彩游魚文回転瓶」

瓶の上部を回すと内側の魚の絵も回転する。どうやって作ったんだろう。謎。
外部の鮮やかな青色もいいし、中の魚の典雅な佇まいも素敵だった。




「紫檀多宝格」

王様のおもちゃ箱。ミニチュアサイズの茶具などが収まってあり、愛らしくて微笑んでしまう。




「新嘉量」

はかり。これも台湾で見た。



他にも書画や刺繍など多く展示してあり、結局、平成燗だけ4時間近く費やした。
見ごたえがあった。


多く人々の労力や熱意があってこそ守られてきた美術品たち。
歴史を思うと美術品を前にして涙腺が弛みそうになる。
どの品にも魂が宿っているとさえ感じた。そのぐらい存在感があった。


吉熊もご満悦。



帰りに見たときも白菜の列は長かった。



台湾では今日NHKで放送されていた象牙の球も見た。
今回の展覧会で再会できなかったが、またあの「見ているだけで発狂しそう」な超絶技法を生で見たい。


去年の台湾旅行でお世話になったガイドさんがすごく丁寧に説明してくれたので、幾つかは思い出せた。
彼の誇らしそうな語らいと目の前の品々の堂々たる佇まいが重なった。
そしてあの台湾での夏を思い出す・・・。良い旅だったな。

じっくりゆっくり見ることができた。
本当に素晴らしい展覧会だった。
仄暗い室内に浮かび上がる数々の至宝を見つめながらとても幸せな気分に浸れた。

明日は月末で週初め。忙しくなりそうだが、頑張ろう。