世界の中心で吉熊が叫ぶ

体長15センチの「吉熊くん」と同居する独身OLの日常生活

季節の変わり目

2014年05月13日 23時24分59秒 | Weblog
心療内科デー。

待ち時間、3時間半。
今日は嶽本野ばら先生の「カフェー小品集」を読み返した。
「カフェー小品集」は短編で、12の喫茶店が舞台の12個の物語で構成されている。

私は、この作品を片手に、
・「品性のある制服と、品性のある歯車」・・・「フランソワ(京都)」
・「琥珀の中のバッハ」・・・「みゅーず(京都)」
・「訳もなく涙さしぐむ者達の居場所」・・・「待宵草(吉祥寺)」
・「双子の約束された場所」・・・「ミニヨン(荻窪)」
・「素人仕事の贅沢」・・・「ミルクホール(鎌倉)」
・「モンチッチの誇り」・・・「光(小樽)」
を訪れたことがある。十数年前に書かれた作品。何兼かの喫茶店は閉店してしまったらしい。
嶽本野ばら先生の文書を読んでいると、ワルツを踊っているような錯覚に陥るときがある。とにかく文体が心地よい。



今日は蒸し暑く、いよいよ大嫌いな梅雨の到来を思わせる一日だった。心療内科の待合室もとても暑くて、ちょっと辛かった。じっとしているだけで顔がテカってきそう。

そうそう、今朝は小雨が降っていて「これぐらいの雨ならば大丈夫だろう」と傘を持っていかなかった。天気予報では15時前後ぐらいから晴れるらしいし、と。会社の最寄り駅から会社に歩くのだが、次第に雨脚が強まって、全身ずぶ濡れ!ちょっとちょっと~!眉毛消えちゃうじゃん。髪は縮毛矯正後だったのでサラサラしていたが、これ、素の髪だったら確実にボンバ!していただろう。今日は初めての半そで出勤(ワンピース)だったので、腕とか「風呂上り?」みたいな様相を呈するはめに。最悪。

とにかく3時間半、暑い待合室を耐えた。

さて、診察。

げ!クマ医師、疲れてる。前髪が乱れているのだが、なんで?
しかも全体的に日焼けしているではないか。さてはGWは国外脱出したな?

「どうでしたか最近?」
とクマ医師。

ここ最近の出来事を話す。
私の労働時間における制服関連業務の割合だとか。

「まー、年初から春に掛けての駄目っぷりに比べたら、今は凪のようですよ」
と言うと、クマ医師はなぜかそこで「ぷすっ」と笑った。カワユス。

「あなたよくやっていますもの」
と言われ、
「先生のお陰ですよ」
と、全日本誉め殺し大会関東甲信越ブロック決勝戦開催。


「他に不安なことは?」
と聞かれた。

最近眠れないのである。季節の変わり目だからだろうか。マイスリー(睡眠導入剤)とソラナックス(抗不安剤)で臨んでいるのだが、ほてったり、逆に寒くなったりで眠れない。マイスリーを1.5倍増しで飲んでも駄目だった。増量して肝臓に負担がかかったのか、大きな吹き出物3つが顔に発生。

でも今日のクマ医師は早く切り上げたいっぽいので言わなかった。
「特にないです」
と沢尻エリカ発言をし、薬の確認をされておしまい。

生理後だし、気持ちも安定しているのだろう。

処方変更なし
ゾルピデム酒石酸塩、防風通聖散、カームダン、当帰芍薬散


帰り道。
駅前で
「お久しぶりです」
と声を掛けられた。
キャバクラのお兄さんである。
以前、私は彼に熟女バーでのリクルートの話を持ちかけられた。

「半年振りですね」
と言われ、そうそうたしか前回も縮毛矯正の後だったことを思い出した。

「お姉さん、ドレス着たら似合うんだろうな」
と、小笠原出身だという彼はそう言って私をしきりに勧誘する。
今回も、堅気の会社員だということと、接客は苦手だということで丁重にお断りをした。いくら秘書検定1級を持っていても熟女バーでの接客まではカバーできないだろう。
20代の頃はキャバクラで働かないかとよく声を掛けられた。30代に入り、ぱったり声を掛けられなくなり、35歳を過ぎてからは熟女バーでの労働を勧誘される。うまい具合にできている。

髪を巻き上げ、華美なドレスに身を包み、優雅に微笑む自分を想像したことがないといえば嘘になる。
しかし、私は安定の中でしか生きられない弱いOL。伝票と制服と決算短信と株板の中でしか生きられない。
それが運命(さだめ)。

明日も忙しい。今日定時に帰った分が明日に加算される。
頑張ろう。