たんなる「恋愛小説」とはひとくくりにできないのが、評価の高い
恋愛小説になるのでしょうけど、恋愛という普遍のテーマに取り
組むのは、容易と困難の表裏一体ではないか、と思うのです。
物語は、イギリスの田舎町、商店経営の事業に成功した家に生
まれた男が、ケンブリッジに進学し、医者になり、故郷で診療所
を開設し、そして国会議員の娘と結婚、一男一女をもうけ、やが
て義父の勧めにより男は国会議員となります。
ここまでは順風な人生、まったくもって理想的な人生となる「はず」
だったのですが、ある日成長した息子が勤め先の新聞社で出会った
年上の女性と恋に落ち、家族に紹介したいと家に連れてくるのです。
男は、あろうことか、息子の恋人と関係を持ってしまいます。
この女性は弟の自殺、両親の離婚という境遇を経験し、一方の男は
順風な人生の中にもどこか空虚感があり、その充足を彼女に求めま
すが、深入りを認めません。
この先は、男の転落人生となるのですが、自業自得といってしまえ
ばそれまでなのですが、この男側の視点に立つのか、女性側の視
点に立つのかで、この作品の意見が分かれるでしょう。
といっても、男と女の差異を論じることは的確ではなく、あくまで「視
点」を考えることが興味深いのではないかと。
恋愛小説になるのでしょうけど、恋愛という普遍のテーマに取り
組むのは、容易と困難の表裏一体ではないか、と思うのです。
物語は、イギリスの田舎町、商店経営の事業に成功した家に生
まれた男が、ケンブリッジに進学し、医者になり、故郷で診療所
を開設し、そして国会議員の娘と結婚、一男一女をもうけ、やが
て義父の勧めにより男は国会議員となります。
ここまでは順風な人生、まったくもって理想的な人生となる「はず」
だったのですが、ある日成長した息子が勤め先の新聞社で出会った
年上の女性と恋に落ち、家族に紹介したいと家に連れてくるのです。
男は、あろうことか、息子の恋人と関係を持ってしまいます。
この女性は弟の自殺、両親の離婚という境遇を経験し、一方の男は
順風な人生の中にもどこか空虚感があり、その充足を彼女に求めま
すが、深入りを認めません。
この先は、男の転落人生となるのですが、自業自得といってしまえ
ばそれまでなのですが、この男側の視点に立つのか、女性側の視
点に立つのかで、この作品の意見が分かれるでしょう。
といっても、男と女の差異を論じることは的確ではなく、あくまで「視
点」を考えることが興味深いのではないかと。