rakitarouのきままな日常

人間様の虐待で小猫の時に隻眼になったrakitarouの名を借りて政治・医療・歴史その他人間界のもやもやを語ります。

外交はタイミング(2)

2008-12-04 00:18:45 | 政治
北方領土 首脳会談 ロシア大統領が意欲 『解決次世代に委ねない』
2008年11月24日 東京新聞朝刊
 【リマ=佐藤圭】麻生太郎首相は二十二日夜(日本時間二十三日午前)、当地でロシアのメドベージェフ大統領と初めて会談した。大統領は、最大の懸案である北方領土問題について「解決を次世代に委ねることは考えていない」と述べ、早期解決に強い意欲を表明。両首脳は、それぞれの政府内の実務担当者に交渉の加速を指示することも確認した。
 来年初めにロシアのプーチン首相が日本を訪問する機会も含め、領土問題などの解決のための首脳レベル対話を集中的に展開することでも一致した。両国はプーチン首相の年内訪日で合意していたが、ロシア側の事情で見送られた。
 会談で麻生首相は、領土問題について「大統領の解決の決意が事務レベルの交渉に反映されていない」と指摘。大統領が、七月の主要国首脳会議(北海道洞爺湖サミット)での福田康夫首相(当時)との会談で「最終的に解決するために前進させる」と明言しながら、ロシア側担当者の動きが鈍いことに不満を表明した。大統領は「どこの国でも官僚の抵抗は存在するが、首脳の善意と意志があれば解決できる」と応じた。(http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2008112402000088.html)

――以上引用終わりーー

外交はタイミングが大事であることは前の拙ブログ(http://blog.goo.ne.jp/rakitarou/e/01f315b20900c66b3a5db108252563e0)でも述べました。アメリカ帝国が勢いを無くし、次期民主党政権がクリントン政権の閣僚(及びライバルだったカミサンまで)を重用して再び中国重視の姿勢を明らかにした以上、日本は米中同盟に骨までしゃぶられる前に何らかの手を打たなければなりません。

原油の値崩れで一時の勢いは落ちたとはいってもロシアは今回の経済恐慌にはアイスランドに融資するなどまだ余裕で対応しています。また上海協力機構で米国封じ込めに共同戦線を張ったとは言っても直接国境を接する中国に対して、一方的な軍事力増強に脅威感を募らせていることも明らかです。欧州では親米反露の旧東欧諸国と独仏の親露諸国に分かれてきているようで、世界情勢は新たな展開を見せつつあります。

私はこの辺でロシアと領土問題を解決して仲良くなっておく事も良いと考えています。恐らく中国との領土問題解決と同様、北方四島を面積で二分割して3島プラスアルファを日本に返還というwin-win外交を持ち出してくるのではないか、それに経済協力などを付けて御互いにとって良い方向になるよう話しを進めてくるのではないかと思われます。

日ロの領土問題解決を最も嫌うのはアメリカです。日本を重視しないオバマ政権が経済で四苦八苦している内に話しをまとめてしまうのが良いでしょう。日本はロシアに対して戦争に勝ったという優越感と第二次大戦でひどい目に遭ったというトラウマがあり、信用できないと考えている国民が多いと思います。信用できないのはアメリカも中国も一緒であって、どこの国も日本のために自分を犠牲にしてくれるような国はありません。それが外交というものです。だから御互いに利になる所は利用し、懸案解決で国益になるものは大いに進めるべきだと思います。日本が将来中国の一部になる位ならばロシアとも手を組むをことを選ぶべきです。但し米ロの代理として中国と再び戦争をさせられるのは避けないといけませんが。

日本の官僚、政治家には全ての外交問題はアメリカに任せておけば良いといまだに考えている人がいるようですが、徹底的にアメリカの議員を日本の思い通りに動かすようなロビー活動をするでもなく、何故アメリカに任せられるのか不思議でなりません。多分自分で考えるのが面倒な上に、アメリカが言ったからと言えば責任回避ができるとでも勘違いしているのでしょう。

このような国益に係わる話しが出ているのに日本のマスコミは総理大臣の言葉の揚げ足取りばかりをしている。領土問題で国民が盛り上がるのは今のマスコミにとっては都合が悪いということなのでしょうか。

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