rakitarouのきままな日常

人間様の虐待で小猫の時に隻眼になったrakitarouの名を借りて政治・医療・歴史その他人間界のもやもやを語ります。

最期の賭けだったかもしれないウクライナのクルスク侵攻

2024-09-07 09:03:55 | 社会

ロシアはウクライナ全土の電気などの重要インフラに容赦ないミサイル攻撃を仕掛け、既にウクライナで電気が使えるのは30%あるかどうかと言われています。これは日常生活のみならず、補給や傷病者の医療にも深刻な影響を与えます。2024年の8月初旬にウクライナ軍はNATO指揮下に東部戦線から使える軍備を引き揚げてクルスク侵攻に踏み切りましたが、これは客観的にはPublicity Stunt(人目を引くPR活動)にしか見えませんでしたがゼレンスキー前大統領にとっては「最期の賭け」だった様です。つまりロシア軍の虚を突いてクルスク原発(核施設)を確保し、ロシアと有利な条件で交渉をする、或いはNATOを本格的に対ロシア戦争に引き込む、事を目的としていたらしいことがウクライナ軍捕虜などの証言で明らかにされています。

 

I.  沈む船から大挙して逃げ出す

 

NATOから供与された(オランダから?)虎の子のF-16戦闘機は、味方のパトリオットに対ドローン攻撃の混戦の最中に撃墜され、オレシュチュク空軍最高司令官は責任を取って罷免されました。NATOのIFF(Identity Friendly Foe)システムが対応しきれていない事が原因とも言われていますが、防空・防衛システムが不十分であり、混乱していることは間違いありません。

虎の子のF-16撃墜はウクライナ友軍か

クルスクに侵攻したウクライナ軍はほぼ壊滅状態で、残る軍を再び敗走しつつある東部戦線に再配置しているのがシルスキ司令官の現状であり、ロシア軍は大型誘導爆弾などで大きくロシア領内に引き入れて退却しきれなくなったウクライナ軍残党を殲滅しています。侵攻したウクライナ軍にとっては、戦車や装甲車などがほぼ破壊されて補給線が伸びた状態で陣地戦を強いられる最悪の状態と言えます。

沈む船から大挙して逃げ出す人達

 

9月初旬、とうとう沈む船から大挙して逃げるネズミの様にウクライナ中枢のメンバーが次々と辞任し始めました。外相のドミトロ・クレバ氏、法相のデニス・マリウスカ氏、戦略産業大臣アレクサンダー・カムイシン氏、ルスラン・ストレレツ環境・資源大臣、オルガ・ステファニシナ副首相、イリナ・ヴェレシュチュク副首相、大統領府副長官のロスティスラフ・シュルマ氏などです。逃げられないウクライナ市民が一番悲惨な目に遭います。日本国民はウクライナに戦争継続を応援することは止めるべきだ。

 

II.  軍事訓練センターミサイル攻撃

現地からは被害の悲惨な状況が報告されている。

9月3日のポルタヴァにある軍事通信教育研究所に対するロシアの極超音速ミサイル攻撃は、長年の中立政策を棄ててNATO入りを果たしたスウェーデンからの教官を含む200名以上(一説ではもっと)が死亡、300-500名が負傷したと言われ、米軍の現役中佐も非公式ながら(同日ポーランドで死亡と発表)犠牲になった様です。この攻撃で明らかな事は極超音速ミサイルによる攻撃は防ぎようがない、空襲警報が鳴ったと同時に避難する時間なくミサイルが着弾するという現実です。西側メディアはロシアのミサイル攻撃による民間人の死傷者数を発表しますが、多くは軍事施設を狙ったミサイルをウクライナ側のミサイルで撃ち落とした結果の破片などによる被弾であるため、死傷者が10名程度で済んでいるのであって、初めから居住施設を狙った場合は数百名の犠牲者が出るのが普通です。

 

III.  その他の戦術の進化

ウクライナ軍の実態は訓練不足による犠牲の増大が深刻と言われます。友軍への誤射で負傷する兵士も多いのが現実でしょう。軍歴を知らない日本人には理解困難でしょうが、戦場で撃つ、撃たないの判断を正しくできるようになるには訓練を含めて数年はかかります。それまでは経験豊富な下士官、兵に従う事が生き残る手段であることは洋の東西を問いません。そのような中でも戦争の長期化によって戦術の進化は進んでいます。

前回ある程度まとめて、2024年7月号の「紙の爆弾」誌にも発表しましたが、それ以降の進化として、(1)高精度ドローンの撃墜に安価な自爆ドローンが多用される、(ISR情報、観察、偵察の取得が開戦初期より困難になりつつある)(2)ドローンや通信の妨害技術が発達し、有線(光ファイバー)ドローンの有用性が認識され、偵察や車両への自爆ドローン攻撃に実用化、といったことが挙げられます。これらは既に中国軍ほか各国の陸軍戦闘教範に取り入れられて訓練で応用されると思います。わが陸上自衛隊の教範や戦術訓練も当然改定されつつあると期待しますが、その変化の速さは驚くばかりです。

ロシアで実戦に使用されている光ファイバー誘導ドローン

 

IV.  ネタニヤフの敵はハマス、ヒズボラ、イラン、ユダヤ教徒、政権内部、イスラエル国民

9月2日人質になっていたイスラエル市民6名が遺体で返還されたことに怒ったイスラエル国民は、真摯に人質解放交渉を行わずガザ虐殺を続けるネタニヤフ政府に対してゼネストを行いました。既にイスラエル経済は壊滅的打撃を受けており、政権内部からもネタニヤフ首相を批判する声が多く見られます。バイデン政権とAIPAC、米国議会はいつまで世界を敵にまわしてネタニヤフを応援し続けるのでしょう。一体何の国益が米国と米国民にあるのでしょうか?

 

V.  日本にも拡大する検閲産業複合体

9月6日発売の「紙の爆弾2024年10月号」に拙の論説が掲載されていますので、ご笑覧下さい。巻頭にカラーの図も載っています。

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レプリコンワクチンをめぐる問題

2024-08-31 13:54:28 | 医療

日本政府は2023年11月28日に海外で開発された「レプリコンワクチン」と呼ばれる遺伝子ワクチンを承認し、2024年10月1日から健常日本人への接種が開始される予定です。日本看護倫理学会は「緊急声明」として安全性の確立されていない自己増殖型ワクチンを医療従事者たる看護師たちに接種推奨する事に反対する声明を出しました。このきわめて論理的で真摯な声明に対して、より医学的専門家である医師会や専門の学会が沈黙している事の情けなさはいかがであろうかと思います。

暫くコロナワクチンについて論考していませんでしたが、現状で入手できる論文などから検討し得る自己増殖型ワクチンをめぐる問題について整理したいと思います。

 

I.  結論

 

まず結論から申すと、私はレプリコンワクチンを使わないと死ぬ確率が高い状態であれば「使う」ですが、新型コロナ予防のためには「使わない」です。以下にその根拠となる説明をしてゆきます。

 

II.  全ての感染症「X」に対する対応

 

全ての感染症「X」と表現します。は以下の図に示す4通りの分類と疫学的対応に分かれます。これを明確に分類・指示しないと経済や個人の対応が混乱します。今回の新型コロナに対する混乱で実証済みです。今年WHOが世界各国に強要した「新パンデミック条約」に対応するため、厚労省でなく内閣危機管理室が「新型インフルエンザなど対策政府行動計画」をまとめて、それに対してパブコメを募集していたのでrakitarouが送付した内容もこれに基づいています。

下図に示す様に、ワクチン接種が始まる前の2020年秋には、新型コロナウイルスがどんな変異種に変化しても(3)の感染力は強く毒性が弱いタイプであることは判明していました。ウイルスや細菌は自己保存(増殖)しやすい様に、変異するたびに毒性は弱くなり、感染力は強くなります。専門家にとっては常識中の常識です。だから2020年秋の時点でこのウイルスは起源が何であれ、今後人類に危機的状況を及ぼすことはないと判明していたのです。この科学的真実を政治的意図(経済的意図?)で明確に宣言しない政府やWHOは極悪以外の何物でもなく、人類の健康と命を預かる組織として信用に値しないということが解ると思います。

データが追える2024年2月まで、新型コロナ感染症は一貫して回復率は上昇し、死亡率は低下している。

 

III.  コスタイベ筋注用について

 

厚労省は、2024年10月1日以降に新型コロナウイルス感染症に対する世界に先駆けて接種開始となるJN1株(オミクロンBA2の亜種)に対する明治製菓ファルマのレプリコンワクチンの概要について5月29日に公開しています。内容は起源株(武漢株)を用いたレプリコンワクチンをベトナム人16,000名に対してデルタ株が流行している時期にファイザーのコミナティワクチンと比較した所、起源株に対して非劣勢(同等)の中和抗体価が6か月継続。有害事象はコミナティと有意差なし。BA.4-5(オミクロン株)対応の2価ワクチンを追加免疫した所、コミナティよりも抗体価が高く、有害事象は有意差がなかった。日本人に投与予定のJN1株に対してはマウスを用いた試験しかしていないが、良好な抗体価が期待できる、という内容でした。

厚労省発表のワクチンの効果についての実験結果(中和抗体価が増えているということ)

 

IV.  ワクチンとしての良い点、悪い点

 

後でレプリコンワクチンの構造(しくみ)や、ベクター型遺伝子ワクチンとの違い、遺伝子ワクチンが免疫寛容(免疫力が弱まる事)を起こす理由などを説明しますが、ざっと今回のレプリコンワクチンの良い点、悪い点をまとめます。

良い点  1)抗原にRBD(レセプター結合部位)(図)のみを用いているため、スパイク蛋白全体を抗原に用いた従来の遺伝子ワクチンよりも理論的には抗原原罪は起きにくく、ウイルスに変異が起きてもRBDが大きく変わらなければ抗体は有効である。スパイク蛋白全体を作らないので血栓などの有害事象が起きにくい可能性がある。2)mRNA自体にシュードウリジンを用いていないのでmRNA自体の分解は速やか。3)LNP(脂質ナノ粒子)をキャリアに使用できるため、ベクターとなるウイルス感染は不要。

今までのワクチンと異なり、スパイク蛋白全体ではなくレセプター結合部位(RBD)のみを抗原にしている。Nターミナルドメイン(NTD)や以下のS2部位が一つの蛋白となって、それが3本集まると(左の)スパイクタンパク質となる。また感染するにはRBDが活性化(UP)している必要があると言われる。

悪い点  1)健康な細胞に遺伝子増殖のためにαウイルスの一部を新たに感染させる必要があり、これが長期的に健常細胞と人体全体に与える影響について未知である。2)増殖のブレーキが設定されていないので、産生されるスパイク蛋白RBDがいつまで続くか、量的にどれだけ産生されるか個人差の想定ができない。3)抗原の大量刺激は免疫減弱を起こすIgG4産生の原因となる。4)遺伝子ワクチン全ての欠点である工業製品としての品質一貫性の保証がない(一定の割合で生物的に意味不明の遺伝子が製品に入る。コミナティは30-40%がどんな遺伝子か分からない状態だった)。5)生物の進化の過程を無視したワクチンであり、健常細胞の異物化による自己細胞障害の誘発(自己免疫疾患)、発がん監視機構の減弱化が起こる。

 

V.  レプリコンワクチンのしくみ

図に通常のmRNAと、自己複製機能を持つmRNAの違いを示します。目的抗原の遺伝子コードは、mRNAワクチンの場合は分解が遅いシュードウリジンを用いますが、複製型は細胞内で複製されるため、通常のウリジンが使われ、使用後は速やかに分解されます。しかしレプリカーゼとαウイルス由来の増殖プロモーターがあり、これにより細胞内の図の様に増殖工場が細胞膜内部にぶら下がる様に作られてmRNAが無限に?産生されて目的抗原蛋白が細胞内に作られるしくみです。このmRNA産生がいつまで続くかは不明で、ベトナム人への治験では6か月後も高い抗体価を示したことから、産生している細胞が死滅するまで続くと考えられます。個々の細胞の寿命はそれぞれで、消化管粘膜の様に数日のものから神経細胞や卵細胞の様に一生変わらないものもあります。筋肉内に投与された遺伝子ワクチンは、濃淡はあっても数時間で全身に広がる事は実験で証明されています。

尚、スパイク蛋白などの体外への排出(シェッディング)を問題視する人もいますが、私は単体で大量に体外に排出するとは考えられず、粘液や皮膚片などのゴミに付着して蛋白の破片が体外に出る可能性がある程度であり、それが他人に有害事象を起こすとはとても思えません。シェッディングによる有害事象を証明した基礎データや論文も皆無であり、これはワクチン問題全体を偽情報にすり替えるスピンドクターの可能性もあり、私は問題視しません。

 

VI.  遺伝子ワクチンと免疫寛容、IgG4増加

科学論文にまとめられた新型コロナワクチンの有害事象

スパイク蛋白を抗原とする新型コロナウイルスワクチンの直接的有害事象は、図に示される様に血栓や心筋炎など世界中で患者が出て報告されたために有名になりました。もう一方の間接的に時間をかけて出てくる有害事象が、種々の仕組みが解明されて明らかになってきました。総合的免疫力の低下、自己免疫疾患の増加、進行がんの増加といった事象です。中でも特殊な免疫グロブリンの一種であるIgG4の増加は、mRNAワクチンを2回以上受けた人に顕著に表れることが確認されていて、スパイクタンパク質への自然な免疫反応を抑制してコロナに罹りやすくなる他、過剰な抗原に反復して暴露することがIgG4の増加スイッチになっている事も指摘されています。IgG4によってウイルス感染への免疫が抑制されるしくみは、図の様に細胞障害性T細胞が感染細胞に作用する事をIgG4抗体が邪魔をすることによります。

IgG4によるウイルス感染症免疫の低下メカニズムとがん免疫低下のメカニズム

またがん免疫を阻害するしくみも図の様に抗体、細胞障害両方をIgG4が阻害する事が証明されています。

発がんのメカニズムについては、人体の各所で異物であるスパイク蛋白が作成されることで、宿主となる正常細胞が自己の免疫細胞から「異物産生細胞(がん細胞)」認定を受けて排除されようとする際に、自己免疫を抑制するPDL1を産生することが考えられます(図)。採血で証明できるワクチン接種者の末梢血細胞のPDL1増加は既に論文化されています。

抗原蛋白合成を強制された宿主健常細胞によるPDL1産生が、発がん監視機構を障害するメカニズムが考えられる。

 

VII.  ワクチン接種と超過死亡の増加

 

Unz ReviewのEugene Kusmiak氏は2024年5月に世界各国のワクチン接種数と超過死亡の相関についてまとめを発表しました。 2022年に国民一人当たりのワクチンを接種した回数と2023年の超過死亡増加率を国別にまとめた図が以下のもので、日本の接種数と超過死亡増加がいかに特異的か分かります。それによると相関式は

2023年超過死亡率=8.31x2022年の一人当たりワクチン接種回数

となります。

米国は州によってワクチン接種の積極度が異なりますが、2021年と22年の各州毎の住民一人当たり接種回数と州毎の2022年と23年の超過死亡率の増加(緑が21年、赤が22年の接種で示す)は明らかに接種回数によって超過死亡率が増加している相関関係があると思われます。

医療には必ずリスクが伴います。リスクよりも医療を行う事によるベネフィットが大きいならば、敢えてリスクを承知で医療を行う正当性が生まれます。ワクチン接種は健常人に対して行う医療行為です。医療を受けた結果病気になったり、増して死亡するなど絶対にあってはならない事です。その厳しさを理解せず、安易に予防医療(コレステロール低下や抗血栓治療含む)やワクチン接種を行ってはいけないのです。私はワクチン投与全てを反対する者ではありませんが、コロナワクチンに対する異論を簡単に「反ワク」などとレッテル付けして排除するようなレベルの低知能者は医療を語る資格はありません。医療を受ける時は必ずリスクとベネフィットを比較して熟考した上で、最悪の有害事象も受け入れる覚悟をした上で医療を受ける必要があります。

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馬脚を露す

2024-08-24 09:29:09 | 政治

馬脚を露す(ばきゃくをあらわす :芝居で馬の足を演ずる役者が、うっかりして姿を見られてしまうことから、取り繕っていた事などが露見してしまうこと)。

2020年、民主党大統領予備選を這う這うの体で退却し、当時アイオワ州の大統領予備選選挙スタッフにさえ一切事情を説明せずに突然撤退したことから「組織運営能力がゼロ」と厳しい評価を受けていたカマラ・ハリス女子。当時の選挙事務所は怒号が飛び交い、ボランティア学生は泣き崩れ、支持者からの詰問にスタッフが謝罪を続けるという阿鼻叫喚で、二度と関わりたくないという民主党員も多数とか。2020年、棚から牡丹餅で突如バイデン大統領から指名されて副大統領になった彼女は2024年、再び予備選挙も党内調整も全て省略して、次期大統領候補に指名されました。あり得ない粉飾キャンペーンでトランプ候補と僅差(逆転?)などと持ち上げられ、民主党大会に臨みましたが、流石に「空の器」(empty suit 米国ではかなり強い表現)と評される様に、直接言葉を話し始めると「馬脚が現れる」のも早かった様です。

日本では知られていないが、米国では前回のハリス氏予備選挙の醜態は伝説化しているようだ。 彼女は「中身がない」と酷評する当時は民主党だったTulsi Gabbard議員

 

I.  国家が食料品の価格統制を行う?

8月16日に急遽発表されたハリス・ウオルツ候補の政策アジェンダ  Fox Newsは「3つの災厄的な失敗」と手厳しい

次期ハリス大統領候補がぶち上げた経済政策にウオール街のみならず、普通の民主党系メディアも腰を抜かしてツッコミを入れています。保守系のフォックスニュースは「カマラ政策3つの災厄」として副大統領候補に支持率が高いペンシルベニア州知事のジョシュ・シャピロ氏を選ばず、超左派のワルツ氏を選んだ事、インフレ抑制のために食料品の価格統制や資金源のないバラマキ政策、現在進行中で自分達が行ってきたバイデノミクスが失敗であったと認めた事、の3点をあげています。特に経済価格統制は粗利益が少ない食品だけ行うことは不可能で、原材料、人件費、輸送費、エネルギーコスト全てを統制しないと誰も食品を作らなくなり、現在のベネズエラの様に食品棚がカラで配給制になり、ブラックマーケットでのみ高額で買えるという「崩壊したソ連経済を目指す政策」になります。ハリス氏が大学生レベルの経済知識もなく、米国副大統領を3年以上してきたことに驚愕せざるを得ませんが、民主党陣営がここまで酷い事をいつまで日本のメディアは隠し続けることができるでしょうか?

価格統制など無理だと全てのメディアから批判集中

元々食料品の粗利は市場平均と比べても非常に低い事を全く理解していない。

 

 

II.  クルスク侵攻はウクライナのトドメになるか?

 

未だにウクライナがロシア領土に直接侵攻したことを寿ぐ日本のメディアがあることには唖然としますが、8月初旬に始まったクルスク侵攻の実像が次第に明らかになるにつれて、この暴挙がウクライナの息の根を止める結果になりつつある事が解ってきました。以下に経過をまとめます。

2024年8月5日クルスク地方の脆弱なロシアの国境警備を約3,000名の整備された機械化ウクライナ部隊が突破してロシア領内に侵攻。軍事施設はほぼなく、住民の居住施設に対して攻撃を行い数日で30km近く侵攻した。攻撃計画は主にNATO、英国主導で行われたと言われる(ドイツは知らなかったと一応表明)。国境近くへのウクライナ部隊の集結は衛星画像などからロシア側も知っていたはずだが、上層部の指揮統制が取れておらず、無対応になったと言われる。

8月11日、ウクライナ軍はロシアが管理するザポリージャ原発をドローン攻撃。クルスク侵攻もクルスク原発攻略が目的の一つであったことが判明。しかし1週間で攻略予定であった原発までの行程の半分ほどでロシア軍に押し返され、目的は頓挫した。ウクライナ軍は引き続き侵攻部隊を増加させて1-3万名の部隊をロシア領内に侵入させたと見られている。そのうち数千名はポーランド、英国、米国などの外人傭兵部隊であることも確認された。ウクライナ側は東部防衛戦線から多数の軍を引き抜いてクルスク侵攻に当てたが、ロシア側は東部の部隊を移動させず、国内の予備軍とチェチェン、ワグネル軍などを予備部隊と合わせて対抗していて、規模はウクライナ軍の半分と言われている。

8月20日の段階で、侵攻部隊は激しい攻防を繰り返し、犠牲は東部戦線における通常の倍と報道されている。西側メディアの多くは、クルスクがウクライナ兵と武器を消滅させる新たなロシア側の罠になりつつあると懸念を表明している。ウクライナ側は確保した土地を航空支援なく堅守する方針ですが、ロシア側は既に住民は退去させているので、強力な誘導爆弾で徹底的に破壊して捕虜は取らない方針を明確にしている。愚かな指導者に従っているウクライナ側の兵が気の毒でなりませんが、結果は侵攻軍の全滅しかありません。一方で兵力を引き揚げられて防御力の減弱した東部戦線はロシア側の進撃が続いており、ウクライナ軍はドニエプル川の対岸まで撤退を余儀なくされつつある。

クルスクにおけるウクライナ軍の武器損失率が東部戦線の倍であると報告するForbsの記事  東部戦線が崩壊するというキエフ・ポストの記事(赤矢印がロシアの進撃)

 

クルスク侵攻作戦は、戦術的には成功しましたが、戦争全体への戦略は極めて乏しく、戦略的価値は皆無のまま兵と武器の浪費という結果に終わりつつあります。Publicity stuntとして成功させるなら「夜陰に乗じて全部隊を退却させよ」と拙が前ブログで示した通りであったと思います。

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富士山、男体山登頂記

2024-08-18 15:03:10 | その他

夏場には毎年家内に付き合ってどこかの山に行くことにしていますが、今年は定年したこともあり、昨年台風で断念した富士登山を達成したいと思い予めツアーで申し込んで行きました。体力は大丈夫と思いましたが、三千メートルを超える登山であり、高山病が心配だったので予行演習を兼ねて7月22日に日光男体山、8月12日に富士山に登りました。

 

I.  日光男体山

中禅寺湖と男体山 関東平野からも好天だと3本爪でひっかいた様な山肌が見える

日光男体山は栃木県日光市にある標高2,486mの火山で、紅葉時は混雑で有名ないろは坂を上った中禅寺湖畔にある二荒山神社に登山道の入り口があります。神社境内に登山者用の駐車場があり、山自体が神社ご神体でもあるので入山料を社務所に払って記帳してから登ります。猛暑を見込んで平日朝6時半に神社に到着したので車は数台しかなく、登山口から木々に囲まれた静かな登山道を登り始めます。

二荒山(ふたらさん)神社の境内に登山口がある

基本ずっと上るだけの道で、険しい岩場などはないのですが、急登や階段が続くので同じペースでゆっくり登らないとバテる可能性があります。3合目から4合目まではアスファルトの林道を使います。少し赤みがかった木々もありましたが、早い紅葉か夏枯れかは分かりません。しかし下から頂上まで無数のトンボが乱れ飛んでおり、登山道で何度も踏みつぶしそうになりました。

9合目から上は赤土の登山道、ゆっくり行けばシニアでも大丈夫

6から8合目位までは、ゴツゴツした岩場の登山道になりますが、手を使って三点支持で登るような所はなく、細かいつづら折りでジグザグに脚力で登る感じでした。9合目位から視界が開けて赤土の登山道で直射日光が暑く感じます。二千メートルを超える辺りから「空気薄い?」と感ずる様になり、ゆっくり呼吸しながら登ります。頂上には神社の奥宮や鐘楼、剣のモニュメントなどがあり、360度の眺望も絶景で、休憩を含めて30分位ゆっくり過ごしました。次に登る富士山は霞んでましたが、北アルプスから月山方面まで見渡すことができました。

頂上から中禅寺湖を一望できる。    頂上には剣のモニュメントや銅像などいろいろある。

 

登りは11時までかかったので約4時間、下山は2時間少しで再び登山口まで戻り日帰り登山を楽しみました。

 

II.  富士山

 

富士山は入山規制や山小屋の予約、往復の交通の事など考えてツアーを申し込みました。新宿発の「四季の旅8合目白雲荘泊」で約4万円のツアーに申し込みました。結果的には大変良かったと思います。1)何も考えなくてもベテランガイドさんが全て指導してくれる。2)食事や往復の交通、運転の手間なし。3)帰りに温泉にも入れる。4)とにかく山素人さんでも登れる様に標準の1/2のスピードでゆっくり登る(下りは各自のスピードで自由になる)。5)途中の見どころや八巡りも詳しく教えてもらえる。といった点が良い点。あとは天候さえよければ何の問題もありません。30名のツアーで、2名ほど高山病で8合目から下山しましたが、あと2-3名軽い高山病になりながらも山頂までゆくことができました。

麓の浅間神社に参拝してから5合目に向かいます。吉田口登山道の入り口もここにあります。  5合目の駐車場で多くの人はここから登山開始。

朝7時半に新宿集合、中央道が混雑で1時間ほど予定が遅れましたが、浅間神社にお参りしてから富士スバルラインで5合目に向かいます。吉田ルート5合目から2時ころから登山開始。既に男体山頂上の2,500mを超えているので口をすぼめた深呼吸をしながらゆっくり登ってゆきます。6合目を超えるまでは急登といえるほどの場所はなく、列をなしてゆっくり歩いてゆく感じです。中国やベトナムからの観光客がとにかく多い。異様に軽装の人も見かけましたが、この日に限っては寒さや雨もなかったので大丈夫だったでしょう。私も8合目まで上長袖の2枚、下はズボン1枚で登山靴でした。翌日未明はフリース1枚とウインドブレーカーを羽織りました。

夕暮れ時に影富士を拝むことができました。    7合目の山小屋群 登山道沿いに6件位並んでいる。右上が頂上方面で下山道は左方の須走りの手前に別ルートとしてある。

8合目白雲荘に夜8時に到着。満天の星と神奈川、東京の夜景が遠くに見えます。夕食のハンバーグカレーを食べて2段ベッドで仮眠。夜1-2回手洗いに行きますが午前2時半に起床。前夜もらった朝食のっパンを食べてからヘッドランプを付けて(頭に付けると締め付けて頭痛になるから頸から下げる)頂上を目指します。実は頂上からのご来光を見るためには、もう一足早く起きて出発する必要があり、夜を徹して登ってくる人など含めて9合目以上は登山道各所に警備員を配置して誘導が必要なほど登山道が渋滞混雑します。これでは集団行動は困難なので9合目「御来光小屋」で眺める事ができる様に登ってゆきます。富士山自体が神であり、9合目より上は神域であるため、同じく神である太陽を上から眺めて日の出を見ることは不敬ということで9合目御来光小屋から眺めるのが「富士山信仰の本道」ということになっている由。9合目からでも十分に美しいご来光を拝む事ができました。

御来光小屋から日の出を拝む。絶景。

明るくなってからいよいよ頂上を目指します。3,700mはさすがに空気が薄いと感じました。腹が張ってくるので副交感神経が活発になり、水分は摂っているものの血圧は下がり気味で「気持ち悪い」感じになります。これも高山病の一種ですが、頂上について早速300円払って便所を使わせてもらってすっきりすると気分も爽快になりました。頂上の食堂で1,000円の豚汁を食して元気を取り戻します。

浅間神社奥宮と山頂郵便局。  馬の背と呼ばれる急坂を登ると日本最高峰3,776mの剣が峰があります。

吉田口頂上から帰る組みと別れて、富士山火口を一周する八巡りツアーに参加しました。浅間神社奥宮や山頂郵便局、3,776mの観測所跡がある剣が峰(本当の頂上)に行くには吉田口頂上から1時間半ほどの火口巡りが必要です。体力と天候に恵まれたので頂上のツアーを堪能してから吉田口下山道で3時間ほどで5合目駐車場まで下山しました。登りと下りは全く別のルートになっており、下山道は赤土の砂利のつづら折りがひたすら続くだけの道になります。呼吸はどんどん楽になるので何も考えずにすいすい降りてくることができます。

帰りは富士急ハイランド傍の温泉ですっきりしてから中央道の渋滞はありましたが、夜に新宿到着、無事帰宅しました。

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相手を見くびれば100%負ける

2024-08-15 15:57:24 | 社会

全ての勝負事、戦いにおいては、「相手を見くびれば100%負ける」(常に全力で戦え)という法則があります。「敵を知り、己を知れば100戦危うからず」も同じ事です。現役の外科医時代においても、「これは楽勝」と考えた手術で手痛いしっぺ返しを食らって途中から全力で回復戦に臨まねばならない事態が多々ありました。敵を見くびれば負けるのです。

第二次大戦において、「享楽主義のアメリカ人など初戦でダメージを与えれば容易に折れる」と見くびってパールハーバーに臨みましたが、結果は眠れる獅子を起こし、最終的に原爆を2発も落とされて、日本を5分割され、80年後の今も日本は米国の隷属国です。

自分に都合が良い解釈ほど非現実的なものはない。

 

I.  テロリスト(抵抗者)を殺せば後は全員服従する?

 

「抵抗者(テロリスト)を殺せば後は全員服従する」のであれば歴史は太古の時代から変わっていないことになりますが現実は異なります。「力でねじ伏せれば従う」は時の支配者が陥る陥穽ですが、短期的には成立しますが、長期的には相手を絶滅させない限り100%いつかはこちらが負けます。だから「テロリストを殺せば後は全員服従する」という論理で行動する者は「阿呆」「無知性」「間抜け」と断定して良い。米国はテロリズムで英国から独立を勝ち取ったにも関わらず、2001年からの「テロとの戦い」で負け、世界中から嫌われます。同じ過ちをシオニスト・イスラエルは現在繰り返しています。そして100%負け、下手をすると数年でイスラエルは地上から消滅する(パレスチナという多民族国家が成立し、その中でユダヤ教を信奉する一部ユダヤ人が他の世界と同様生活する)ことになるでしょう。イスラエル軍部が声明を出した様に、ハマスは思想であり、組織ではないので殲滅は不可能だからです。

 

II.  ロシア本土に進撃すればロシア人は怯む?

8月14日時点でのクルスク侵攻でウクライナ軍が軽車両で一時的に通過した村の範囲(白丸)と、実際確保している地域(緑)

 

ロシア本土に進撃すればプーチン体制が弱るどころか、ロシアの団結が一層高まり、プーチン体制が盤石になる事位理解できないのでしょうか。911で米国人は怯み、アルカイダに降伏しようという機運が高まる、ハマスが攻撃すればイスラエルは怯んで要求を呑む、そのような理論が100%誤りであるのと同様、テロとの戦争や本土進撃は愚策の限りです。では実質publicity stuntでしかない本土進撃でしたが、多大な犠牲と準備を要した攻撃の意図がそれだけであったかは最近明らかになった事象で明確になりました。

ロシアがトレードを持ちかけていると(夢見る)ザハロワ報道官を使ったフェイク動画  ウクライナは思い通りにゆかず、ザポリージャ原発にやけくそドローン攻撃

 

ウクライナ軍は計画ではクルスク原発の奪取を目論み、クルスク原発と欧州最大の発電力を持つロシアが開戦2日後に占領したザポリジャ原発をトレードする事を本気で考えていた様です。それはザハロワ外務省報道官がクルスクからの撤退とザポリジャ原発をトレードしたいというフェイク動画をウクライナ側が製作したことからも明らかでした。思惑に失敗したウクライナは肝心のザポリジャ原発にドローン攻撃を仕掛けて冷却塔に火災を生じさせました(ロシア側がタイヤを燃やして煙を出しているという説明もある)。いずれにしてもロシアは住民に避難命令を出しており、住民避難後は進出したウクライナ軍に躊躇なく誘導爆弾で殲滅攻撃を行うことができるでしょう。寄せ集めと言っても3,000名以上のまともなウクライナ兵を東部戦線から引き揚げて攻撃に使い、ロシア軍の集中砲火で犠牲にしてしまうのですから、ドンバスの東部戦線が崩れる速度が一層早くなることは否めません。しかも今回の攻撃では、ウクライナ軍は軍事施設ではなく、民間人を攻撃対象にしたのでロシアはウクライナ軍を「テロ組織」と断定、今後は停戦交渉を行わないと通告した様です。この愚策でハンガリーのオルバン首相の仲介も無駄になり、ウクライナの損失は計り知れないと思います。愚かな指導者(既に前大統領でしかない)と無責任なアドバイザー兼スポンサー(米英)の現実を我々日本人は良く見ておくべきです(後から米国からかかった分の金を出せ<復興資金として>と言われるでしょうが)。

ウクライナは卑怯な攻撃により既に国家としての交渉権を失ったとするノーボスチの記事

 

III.  イランは攻撃するか?

5000kmのジャミング能力を持つムルマンスクシステム

パレスチナにはハマスを含めて14の抵抗組織がありますが、7月下旬に中国で署名された北京宣言で中国の王毅外相は、パレスチナを一つの国家とし、まずイスラエルとの停戦を実現した後、パレスチナ統一政府によるガザとヨルダン川西岸地域の統治、パレスチナの正式国連加盟の3段階を提示しました。また王毅外相は、イランに対して中国は外交的立場において常に後援すると伝えています。ロシアは5,000Kmの範囲の電波障害を起こす能力がある「ムルマンスク・システム」を既にイランに搬入していて、イスラエル、米国のミサイル防衛システムの無力化に貢献しています。今やBRICSの主要国ロシア、中国、イランが一体化しつつあり、インドやトルコが中立的静観に回ると、元々戦争をしたくない米国(裏でイランに多くの譲歩をしているという情報もある)は最終的にイスラエルを見捨てる選択を強いられる可能性も出てきました。

パレスチナ統一となる北京宣言  イランに攻撃をとどまらせるため、裏で譲歩を強いられた米国

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Publicity Stuntとしてのクルスク侵攻

2024-08-10 15:15:49 | 社会

クルスク原発敷地にミサイル破片か 露がIAEAに通報 ウクライナ軍到達の情報なし

2024/8/10 10:57(産経Web)から

在ウィーン国際機関ロシア代表部は9日、ロシア西部クルスク州のクルスク原発敷地内で、撃墜されたミサイルの破片とみられるものが8日に見つかったとして国際原子力機関(IAEA)に通報したと通信アプリで明らかにした。クルスク州には6日からウクライナ軍が侵入、越境攻撃が始まった。代表部は、クルスク原発が立地する同州クルチャトフ市内、原発、インフラ施設への直接攻撃は現時点でないと表明。「ウクライナの無謀な行動がロシアの原子力施設を脅かしている」と批判した。

クルスク原発はウクライナ国境から最短でも約60キロ離れ、ロシア領内に侵入したウクライナ軍が到達したとの情報はない。同原発では越境攻撃を受けて治安当局の警戒態勢が強化されている。(共同)

ロシア領内ズチャはウクライナ軍が制圧した様ですが、右図の様に10日の段階で、周辺は既にロシア軍の予備部隊が囲みつつある。

 

2024年8月6日からウクライナ北部クルスクに接する国境からウクライナ軍約1,000名が30両ほどの車両と共にロシア領内に進撃、国境を護っていた50名ほどのロシア警備隊を蹴散らして30km以上ロシア領内に進撃を続けています。米国の親ウクライナである戦争研究所(ISW)の8月8日レポートでは、今回のクルスク侵攻の戦略的目的は不明(あえて予想しない)と報告しています。

米戦争研究所のdaily reportの要約(8月8日)

東部戦線で毎日1,000名近い犠牲を出し、既にウクライナ軍の敗北が確定しているこの戦況において、軍事的にほぼ何の意味もないロシア領内への小規模部隊による侵攻は、「人目を引くPR活動」(Publicity Stunt)が目的であるならばロシア軍の反撃部隊が十分に揃う直前に夜陰に乗じて全ての侵攻部隊が国境まで撤収すれば「成功」と言えるでしょう。侵攻部隊は東部戦線に送られている「全く訓練されていない強制徴収兵」ではなく、それなりに装備と訓練が整った兵であると言われます。制圧した地域を維持するには軍容が一桁足りません。ロシア領内侵攻を「快挙」だと寿ぐ親ウクライナ応援団は、昨年夏のウクライナ反撃において、ロシア軍が第一防御線を敢えて突破させてから殲滅させる作戦であったのに「ロボチネ制圧大勝利」などと大騒ぎした二の舞を今回もやらかすのでしょうか?

 

自制求められるイスラエル

欧米はテヘランでイスラエルによって殺害されたハマスのハニーヤ最高幹部の報復として、イランによるイスラエルへの攻撃が今週中にも行われると予想されていましたが、エジプトやカタールなどの働きかけで未だ時期を見ている状態と思われます。「自制求められるイラン」ですが、本当に自制を求められているのはイスラエルの方です。ハマス内の穏健派で米国等の仲介で行ってきた休戦交渉の交渉相手を暗殺した意図は「休戦交渉の阻止」をイスラエルが狙っていた事は明白です。イスラエルはガザ北部にも新たに避難命令を出して、既に4万人の虐殺を行ったガザのさらなる破壊を目指しています。長崎の式典に招かない程度の緩い抗議では「日本のくせに生意気だぞ!」(のび太のくせに生意気だぞーというジャイアンの声で)くらいにしか思われないでしょう。

自制を求める相手が違う。

外国からの資金提供で他国を利する政策を公務員や政治家が行うことは米国でも「スパイ行為」とみなされるはずですが、AIPACから金をもらって明らかに米国の民主主義に反する政策を進め、ネタニヤフの演説にstanding ovationを繰り返す議員達は「スパイ防止法」違反でしょう。
日本にいるエマニュエル米国大使はイスラエルの国益のためにG7大使たちを強要して長崎に行かせず、日米の親善を損ね、米国の国益を損ねた時点で「イスラエルのスパイ」だという証明がされたに過ぎません。まあ米国のご主人がイスラエルだという事ならば筋は通ります。(現在のイスラエル政府の主人はシオニズムを操作する英米巨大資本ですが)のび太のくせにと言われるのは米国もかも知れません?

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米国大使が長崎の平和式典を欠席へイスラエル招待されず英も欠席

2024-08-08 08:15:28 | 社会

ダブルスタンダードを強要し、日本人を見下して「ジャップなど圧力をかければ簡単に屈する」と考える欧米諸国の傲慢さがこれほど明確にニュースになることは珍しいと言えます。

「これは大変だ!直ぐにでもイスラエル様に謝罪して招待状を出せ。」と言い出すバカ(売国奴 既に何人かメディアに登場)を炙り出す事にも役立ちます。
gooニュース
https://news.goo.ne.jp/article/asahi/region/ASS8711XRS87UHBI00SM

式典を政治利用する国などいらない! 真に平和を願う人と国だけが参加してもらえれば良いと思う。

世界中の人が今後の日本の対応に注目しています。核の悲劇を身をもって証明し、戦後の核戦争勃発を防いできたのは日本です。

世界はもっと日本に感謝するべきです。しかし欧州(NATO)ではロシアと戦術核を使用した拡大ウクライナ戦争に向かいつつあります。核装備可能な時代遅れのF-16供与に湧き上がる様を「危険!」と報道するメディアはありません。所詮核の悲劇を彼らは心から理解などしていないのです。欧米グローバリスト達は核の式典を政治利用し、日本人への人種差別つまり自分たちと同じではない劣等人種、核を落とされて当然な奴らと見なして圧力をかけてきます。

戦闘機としては50年選手のF-16をありがたがるのは核装備可能だから

 

今後の長崎の対応が「やはり日本人はこの程度」(ちょっと脅せばすぐ折れる)と世界の欧米グローバリスト以外のまともな人達から将来に渡って軽蔑される元凶にならないよう祈ります。

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Messerschmitt Bf109 G6 TAMIYA 1/72

2024-08-05 17:07:06 | プラモデル

ドイツ軍戦闘機の定番と言えるメッサーシュミット109Gを作りました。メッサーの1/72としてはE型エミール1、F型フリッツ1、G型グスタフは2機目なのでシリーズ4機目になります。メッサーシュミットは合計3万機以上が作られましたが、G型はほぼ完成型とも言えて、13,000機以上が作られました。零戦もそうですが、後期型になると基本設計が同一である所に無理矢理武装強化やエンジンの強力化が計られて無理が生じて本来の設計思想の良さが活かせなくなる傾向がありますが、このメッサーシュミットも同様で、本来小型に設計された機体が重装備になり軽快性などがそこなわれています。その点やや大型のフォッケウルフFw190の方が強力になった連合軍機との交戦には優れた性能を発揮したとも言えます。

Gー6実機 エルラハウベ型風防を装備している。迷彩やスピナのらせん塗装はモデルと同様。

G6型は離昇出力1,475馬力のダイムラーベンツDB605エンジンを搭載して、機首の7.92mm機銃を13mmにしたため、機首両側面に円形のボイレ(こぶ)と呼ばれる飛び出しがあるのが特徴で、翼下面に20mm機関砲を追加できる改造型もありました。帰還能力を高めるZVG16方向探知機とループアンテナが追加装備され、後期型では中央と後部のキャノピーを一体化したエルラハウベと呼ばれる視界改良型も採用されました。

モデルは盤石の田宮製でしかも2019年発売の細かい所まで設計が行き届いた気合いの入った新金型であり、安心して作れました。ドイツ機特有のらせん型スピナー塗装はいつも難しいと感じますが、これがスライドマーク化されているのも素晴らしいと思います。上面はグレーグリーンとグレーバイオレットの迷彩、下面ライトブルーですが(RLM74,75,76)機体側面のモットリングをもう少し細かくできれば良かったと思います。以前作った翼下に20mm機銃を追加したG6と並べました。

老舗のタミヤ模型の新しい製品だけあって模型の出来は非常に作りやすく細かい部品も0.1ミリ単位でぴったり合っている。

翼下に追加機関砲を装備したタイプとの比較。攻撃力は増えるが、空力性能はその分低下した。

 

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ハリス氏の反イスラエルは本物か?(担ぐ神輿は華やかで軽い方が良い)

2024-08-03 09:55:42 | 政治

バイデン氏が大統領候補から撤退して、地滑り的にハリス氏が指名され、メディアでは「ハリス挙げ」の大合唱が繰り広げられています。というのもこの4年間ハリス氏が表舞台に出る事は殆どなく、外交ではブリンケン、国内ではFRB議長などが政策を決め、記者対応は複数変わった報道官がしてきたので、「ハリスの政策」「能力」について評価がされる機会がなかったので好きな様に色付けできると言えます。

 

I.  民主的選択は絶対行うな!

 

バイデン氏が撤退した際、予備選で圧倒的多数の代議員を獲得していたため、撤退によって代議員(3939人)は誰を選んでも良いという縛りのない状態になり、代わりに「即席予備選挙」を民主党内の候補者から行うという案がありましたが、「則却下」されました。結局「党幹部」による密室談合指名でハリスが8月の党大会で選ばれる様、他の候補者が立候補できない状況が作られました。予備選挙で政策討論をすれば「経済」「ウクライナ情勢」「イスラエルへの対応」など現民主党バイデン政権が抱える大問題を討論せざるを得ず、ハリスの無能ぶりどころか、他の民主党候補者の欠点まで大統領選直前に露わになってしまいます。

8月6日号のNewsweekには昨年の予備選からRFK Jr.を締め出し、ハリスを「公的選択を経ず」に実質指名した事に「民主主義の危機」を憂える文言が一言でもあるかと期待したのですが、案の定「バイデンの勇退は勇気ある決断」「勇退を強引に進めたペロシの力は素晴らしい」「ハリスは既にトランプ再選を阻止し得る勢い」と絶賛の嵐でした。

メディアはハリス挙げに奔走

 

II.  ハリスの反イスラエルは本物か?

さすがに戦争犯罪者の演説など聞きたくないのが「まともな人情」  心配なかれ!もともと確固たる政策など持ち合わせていない

 

イスラエルのガザ虐殺に武器とカネを貢ぎ続けているバイデン政権ですが、2024年7月25日戦争犯罪人として指名手配されているネタニヤフ首相が米議会で4回目の演説を行った際、上下院議長が座るべき席にハリス氏は欠席、代わりに上院の民主党重鎮が座り、しきりにスタンディングオベーションを繰り返しました。共和党1名?民主党38名の議員が欠席と言われ(これは評価して良いが、ウクライナ支援は共和党の方が反対であり是々非々を貫いている議員は少ない)、ハリス氏の欠席は「他の用事で」という事になっている様ですが、ネタニヤフ氏は激怒していたというニュースもあり、彼女なりの意思表示であったことは否めません。小学生でも理解できる「イスラエルによる虐殺」主犯の演説など聞きたくない、という「嫌なものは否!」という女性らしい主張を通せる所は本物だろうと私は思います。取り巻きの視点ではハリスの「そこは厄介」「扱いにくい」所となるでしょう。しかし元々「強い政治信念」などなく州検事総長、上院議員、副大統領と昇進してきた経歴から「ハリスは華やかで軽い」という現在バイデン陣営を仕切っているネオコン達から見て都合が良い存在であるから、「バイデンの代わり」に選ばれた事は相違ありません。ハリス氏の具体的成果を一切報じないメディアの記事が何より証拠です。

しょうがないから会ってあげたわ、と握手   お金をくれるAIPACが嫌いなわけではないのよ!

 

III.  ハリス押しキャンペーンと接戦州の選挙不正でまた勝てるか?

 

ウクライナ戦争はロシアの勝利、トランプ暗殺は失敗、イスラエルは世界から批難増大、期待した感染症Xは不発(鳥インフルとかサル痘とか新種コロナとか繰り出した様だが全て不発に終わり、パンデミック条約も否決された)、グローバル陣営の画策は所詮富裕支配層の我欲煩悩がインセンティブであり、神の加護も民衆の理解も得られず、うまく行きません。米国支配の継続がメディアによる「ハリス押しキャンペーン」と前回と同様の手口による「接戦州の選挙不正」で達成できるかが、次の数か月で明確になります。

イスラエルはイランとの本格的中東戦争を始めて、米国、NATOを巻き込みたい意向に見えます。多極派の中心は現在中国であり、ウクライナ停戦を7月24日にはクレバ外相を招いて会談、またパレスチナ各勢力の結束を仲介するなど積極的に動いています。日本はお追従以外に何かしているのか?と心もとない限りですが、オリンピックを見る以外にも世界の動きに注視したいものです。

次の覇権国家は実質中国になりつつあると言えるかもしれない

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金主主義(Moneytocracy)アメリカ合衆国

2024-07-25 13:04:06 | 社会

金主主義(Moneytocracy)というのはナイジェリアの政治実体や、ガーナの大統領選挙で実際は国民に人気があったのに、金が使えた候補が選挙に勝った事を憂いてエドワード・マハマ氏が論文で用いた用語です。21世紀の今、アフリカの後進国のみならず、既に世界中で民主主義など存在せず、あるのは金主主義と暴力に裏付けられた独裁主義だけとも言えます。

歴史上最高の得票数で当選した大統領が再選に向けた選挙運動中に偽の感染症診断で世間から隔離され、明らかに偽のサインが付された非公式の書類で立候補を取り下げられました。これは民主党を操る権力者による明らかなクーデターですが、状況証拠による不正がいくら明らかでも見かけの手続きが整っていれば「法的に適正」とされてしまいます。バイデンの集めた選挙資金をそのまま使える副大統領のカマラ・ハリスがバイデン候補を引き継ぐと決められ、公の場での討議は一切なく党内合意が作られ、ロイターなど通信社による世論調査でハリス支持がトランプを上回ったなどという「ヨタ」が早速世界中で報道されています。

立候補を取り下げるとした書簡のサインは最近のサイン(同一)とRやBが異なり普通つけない下線まである。

トランプに勝ったと世界で報道された今回の世論調査は、民主党の他の候補者の名前も知らない米国人1000人が適当に答えた内容だと説明書きに小さく書いてあった。中身も調べず報道する日本のメディアのなんとお粗末なこと!!

 

I.  献金額の700倍が戻る米国ロビー活動

 

何故知らないうちに米国が動いてゆくか、という答えは経済学者増田 悦佐氏の近著「アメリカ消滅」(ビジネス社2024年刊)で明らかな様に、1946年戦後トルーマン政権の時に採択された「ロビイング規制法」によって、ロビー登録さえすれば議員への献金に制限がない状態になり、一票しか持たない有権者よりも大量の献金をする企業や団体を立法上優遇する下地が完成したとされます。図で明らかな様に、献金額の700倍で収益が返るのですから安い物です。現在ガザ虐殺を継続するイスラエルには、外国を利する団体であるAIPACが米議会献金団体として存在しますが、1948年以来イスラエルには既に2630億ドルの資金援助を米国は行っており、自国は赤字でも一日1040万ドル(15億円)棄て銭をイスラエルに与え続けている計算になります。軍事援助額年間40億ドルのうち、AIPACは議員に毎年1億ドル献金しており、企業よりは少ない物の40倍の収益は高効率と言えます。AIPACは議員一人に1名以上のロビイストを配しており、各議員のイスラエルへの貢献度で献金額が決まるのですから「虐殺・戦争犯罪」など知ったことではありません。

米国社会が民主主義でなく金主主義である証拠 献金をする企業が儲かる仕組みができあがってしまった

米国民の納税を効率よく巻き上げてイスラエルが使う仕組みAIPAC

 

II.  反ユダヤ(Antisemitism)になったユダヤ教

 

政治とは人間の我欲煩悩の調整を行う「調整機関」と言えます。その基本となるのが「国家」です。現在のイスラエル国の主流は「シオニズム」に基づく政府であり、シオニストの我欲煩悩が通りやすくなっています。2023年10月7日以降延々と続くガザ虐殺は、ハマスを消滅させるという名目でガザ地区から住民を一掃して領土を拡張することが目的です。シオニズムはユダヤ教を利用していますが、邪魔になれば平気で牙を剥きます。宗教は良心に基づくものですが、政治は我欲煩悩に基づくからです。多くのまっとうなユダヤ教信者(ユダヤ人)がガザ虐殺に反対していますが、イスラエル政権を批判することは「反ユダヤ」と(AIPACが金でコントロールする米国議会が採択した法律で)決められています。徴兵に反対する正統派ユダヤ教の人達は「これは宗教戦争である」と徴兵を強制する政府への抗議行動を定めています。

「シオニストとして生きるよりユダヤ人として死ぬ」が正統派ユダヤ教徒の信条である。

 

III.  同じ悪が勝ち続けることはない

トランプ暗殺未遂の直前、犯人のマシュー・クルックスもCMに出演した投資会社BlackRock関連の会社がトランプの運営するSNS株を大量に空売りしていたと報じられている。

 

童話や勧善懲悪の物語(水戸黄門とかバットマン、アンパンマン)は解りやすい悪が最後には負けて正義が勝ちます。しかし現実の世の中では最後は正義が勝って世界平和、平等な社会が確立するのではなく、また別の悪が蔓延る世界が続いてゆきます。ただし世界を支配する覇権国家が変化して行く様に、「悪」の主体も変化し、同じ悪が永久に栄える事は歴史上ありませんでした。現在の米国を支配する権力者やイスラエルが未来永劫権力を保持し続けることはあり得ません。絵にかいた様な小学生でも判断できる悪事は、遠からず全て暴露されて歴史に刻まれることになるでしょう。現在ある大量の悪の記録を全て消し去る事は不可能で、必ず後世に伝えられてしまいます。権力や大金を得ることはなくても、小市民として善良に生きた方が結果的には得をする人生になるような気がします。しかし悪は悪だと指摘する知恵、知性は必要でしょう。そして金のために善良な人を確信犯として騙す薄汚いメディアの片棒は担ぎたくないものです。

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重ねる嘘とダブルスタンダードで崩壊する西側秩序

2024-07-17 14:29:43 | 社会

I.  狙撃に成功したが暗殺に失敗した

NY timesに載ったトランプ氏の横を通り抜ける弾丸  ピューリッツアー写真賞間違いない銃撃後の星条旗をバックにしたトランプ氏の雄姿

 

日本でも詳細に報道された様に、2023年7月13日ペンシルベニア州バトラーでトランプ元大統領が選挙演説中に無職20歳のトーマス・クルックス容疑者に狙撃されて耳を撃ち抜かれました。同容疑者はその場でトランプ氏が演説を行っていた背後のビル屋上で周囲を警戒していたSPスナイパーに射殺されました。流れ弾に当たって演説観衆の1名死亡、2名重体ということです。現状では背後関係は明らかでなく、現場は単独犯であり、高校時代は射撃部所属であまり上手ではなく、今回は親の所有するライフル銃で狙撃をした、由です。

明確に言える事は、160mの距離で、狙撃銃で狙って頭部(耳)に当てたということは、1)狙撃に適する場所を選定、2)銃を所持してあらかじめ選定した狙撃場所に適切なタイミングで到着、3)銃をかまえてじっくり照準、4)極めて滑らかに引き金を引く、という狙撃に至る4つの過程を確実に誰にも邪魔されずにやり終えたという事です。1,2が軍や狙撃の経験がない高校出の無職(介護職員?)の素人が確実にできるか?と言われると無理と思います。これが単独犯説と矛盾する所です。3,4については、トランプ氏背後のSPスナイパーは犯人に気づいていたのですから、弾を打つ前に止める事は可能でした。犯人が屋根に上った建物内にもSPが配置されていて、その一人が屋根に上った可能性があり、命令により撃たずに待機していた、とスナイプしたSPは証言している様ですが、予定外の行動には指示を待たずに威嚇射撃などで注意喚起する事も可能であったはずです。いずれにしてもトランプ氏の頭部に命中させた時点で狙撃は成功です。トランプ氏がたまたま横を向いて中心線がずれたのは「神がかり」だったという事で、これはプロのスナイパーでも予測不可能です。1から4がプロ並みであるのに反し、プロならば必ず確保する「身の安全と逃走経路」が一切検討されていない事が不思議です。つまりショット後は確実に射殺されることが解っていて冷静にスナイプできるものか。冷静にスナイプ中に身の安全が確保されていなければ撃つ前に射殺も当然あると何故思わなかったか。そもそも2)を行う際に、屋根に上る梯子とライフルを一人で抱えて衆人環視の中で移動できるものか、多くの疑問が残ります。また遠方の給水塔上にもスナイパーがいたという説も上がってきています。そうなるとクルックス容疑者はJFK暗殺単独犯とされたオズワルドと同じ人身御供とも言えます。

狙撃者へのカウンター狙撃の照準も既に付いていて引き金を引くだけになっていた。

 

II.  副大統領候補にJ.D.Vance氏(39)を指名

7月15日の共和党全国大会初日、トランプ氏はウィスコンシン州ミルウォーキーの会場に姿を見せ、副大統領候補にJ・D・バンス上院議員(オハイオ州選出)を指名しました。ヴァンス氏は貧しい出自ながら、海兵隊でイラクに出征、伍長にまでなり、その後イエール大学からシリコンバレーで成功し、元上司でPayPalの共同創業者でシリコンヴァレーのドンと言わるピーター・ティール氏(ビルダーバーグ会議出席者)から1000万ドルの後援を受けてオハイオ州上院議員になりました。並みいる上院議員の中で、「ウクライナ支援は国益にならない、領土を放棄して早く和平を結べ」と(人間の屑)リンジー・グラハム議員、ネオコンや日本を含むクズメディアが目を剥くような「まっとうな主張」を貫いています。私は、ヴァンス氏は「一米軍兵士の立場から物を考えられる愛国者だろう」とその政治姿勢を期待します。トランプ・ヴァンス両氏とも世界権力者側ではありますが、民主党を操るネオコングローバリストとは派閥が異なると思われ、第三次大戦は起こさない勢力であり、多極主義としての秩序再編は勢いづくと考えます。

 

Ⅲ.  連呼される極右

 

EU議会やフランスの総選挙は「極右」政党がかつてなく勝利と報道されました。トランプは白人至上主義の極右と批判されます。一方でシオニズムを奉ずるネタニヤフ首相はイスラエルの「極右」ですが、米国は国を挙げて支援し、シオニズム批判は「反ユダヤ」として処罰されています。

本来欧州における「極右」とはネオナチの事であり、ウクライナのアゾフ大隊の連中の様に体や顔に鍵十字の入れ墨をしてナチス式の敬礼をする連中の事を言うのが定義です。ルペンらの右派連合は、第二次隊大戦後に英米からの独立を指向したド・ゴール派の流れをくむ正統派であってネオナチとは関係ありません。パレスチナ住民を虐殺するシオニズムやウクライナ・ネオナチを全面支援するならば、ネオコンや西側メディアこそが極右であって言葉の定義と使い方がデタラメです。

 

IV.  連呼される民主主義の崩壊

 

極右が「選挙」で勝利するのは民主主義の崩壊、大統領の任期が切れても「選挙をしないウクライナ」が「選挙をしたロシア」に負けるのは民主主義の崩壊、テロリストのハマス撲滅は世界の民主主義を守る戦い(ネタニヤフ言)、RFKジュニアが立候補するのは都合が悪いから民主党内予備選挙を中止し、大統領選直前になって勝てないと踏んだ「バイデン降ろし」を行い、このままトランプが勝利すれば民主主義の崩壊だと叫ぶ民主党支持者、民主主義とは「大衆が権力者から利権を奪う機会を保証する事」であって、「権力者に都合が良い者が常に勝利するシステム」ではありません。強い者が負けるのが民主主義の証明と言えます。

 

V.  連呼される分断

 

権力や利権を持たない「大衆」が団結する事を権力者は嫌います。大衆を分断して対立させて統治する事が、古来権力者が権力を保つ秘訣です。「分断が深まる」と繰り返し煽るメディアにとって、最も恐ろしいのは大衆が団結して権力や利権に立ち向かう事です。団結をさせないためには「外部からよそ者を大量に注入する」「大衆内の<些末だが解りやすい違い>を事荒立てて対立を煽る」「外部に解りやすい敵を作り出す」といった手法があります。全て具体的に使われている内容です。

メディアはとにかく分断が好きである

 

VI.  自国民殺害指令は意地でも報道しない

 

ウクライナでは実質徴兵年齢が20代前半にまで広げられ、殆ど訓練しないまま前線に送り出されています(自国民殺害と同じ)。イスラエルは2023年10月7日ハマスに捕えられた兵士のみならず、一般市民も「人質になる位ならテロリストと共に犠牲になっても良い(ハンニバル指令と呼ばれる)」という指示が司令官から出されていたという報道が証拠付で出ても、大手メディアは報道しようとしません。メディアにとっては命の価値には大いに優劣があるのです。

西側とグローバリスト権力者達が望む秩序は崩壊しつつあると思われます。

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一番耄碌していたのはバイデン妻だった件

2024-07-10 08:23:31 | 政治

2024年6月27日のCNNで放送された1回目トランプ対バイデン討論会は、バイデン側の惨敗で終わったことは日本のメディアでも放送されました。それは2020年の前回大統領選挙の時から隠ぺいされてきた皆が知っている公然の秘密が「こんなに出して良いの?」というほど露わになっただけとも思われます。しかし「何故大統領選挙手前の今、全世界に公表する?」という疑問が残ります。

通常であれば8月の民主党公認候補正式決定後に3回行われる大統領候補ディベートを候補決定1か月前に前倒しした時点で公開討論はバイデンには不可能と言われていた討論会を敢えて行うことは、「公認候補取り換え」が前提だったという説もあります。

昨年次期大統領候補の民主党内選挙を行わなかったのは、民主党から立候補しようとしたロバート・F・ケネディ Jr. (RFK Jr)との論戦に耐えられず、グローバリスト・ネオコン支配層が人気のあるRFK Jrが自分たちと対立する立場であり、バイデン不戦勝にする必要があったためと考えられます。

G7でもどこかに行ってしまうバイデン氏をイタリア首相が引き止め

 

I.  一斉に開始されたバイデン降ろしの大合唱

 

バイデン氏の討論会における不首尾は初めから計画されていた様に、終了直後からメディアや民主党幹部から「バイデンでは次の大統領は務まらない」(=今までだって務まってない)というバイデン氏の能力に対する直接的ダメ出しが始まりました。

実質民主党を党としてコントロールしている一人はバラク・オバマ前大統領と思います。彼の8年に渡る大統領任期中、副大統領を勤めて豊富な政治・議会経験で彼を補佐したのがバイデン氏だったし、オバマ氏が辞める時に次を任せたかったのはヒラリー・クリントンではなくバイデンだったでしょう。しかし長男のボー・バイデンが脳腫瘍で亡くなった失望から立ち直れずバイデン氏は立候補を取りやめます。

バイデン氏の妻、ジル・バイデン氏は73歳(1951年生まれ)と若く、2番目の夫であるバイデン氏と1977年以来47年夫婦であり、バイデン氏の政治家人生を支えてきた良妻と言えます。また自身も英文学と教育学の学位を持つ大学教師で、情緒障害を持つ子供への教育などにも携わってきました。政治そのものへの関心はないものの、教育や退役軍人の福祉など幅広く活動を続けてきて副大統領時代にセカンドレディーとして世界各地を飛び回って来たことからも「政治的な常識人」としての判断も十分わきまえていると想像されます。しかし今回の「バイデン降ろし」に執拗に抵抗したのは彼女でした。

ジョーは完ぺきだったわ!と討論会後の集会で興奮気味のジル婦人

 

II.  最終目的が不明なバイデン継続

 

トランプ氏と僅差ならば、前回選挙の様に接戦州で数十万票郵便投票や電子集計で上乗せして、結果を出した後は早々に証拠を破棄することで誤魔化す事も可能でしたが、今回の様に明らかな差が付いた状態では選挙不正は流石に困難です。次期大統領はトランプ氏を前提に経済界やウクライナ戦争も動きを見せています。EU各国は、選挙結果でロシアとの戦争突入は不可能であり、国民が徴兵制もロシアとの核戦争も望んでいない事が明確に示されました。ゼレンスキーが和平を話し始めて、EU内唯一の停戦派であるビクトル・オルバン氏がウクライナを訪問(英米諜報界も止められない)した事からも明らかです。

前回大統領選挙のカウンティ毎の結果はほとんどが共和党勝利だったが、複数の接戦州で夜中に不自然なバイデン票の直角的な上乗せ(全部バイデン票)があり、最終的に僅差でバイデンが勝利。

バイデンが候補継続すれば民主党敗退は明らかなのに、敢えて民主党重鎮やグローバリスト権力者の意に逆らってジル・バイデン氏が夫の大統領継続に固執するのは何故でしょうか?私は「ジル・バイデン耄碌説」ではないかと思います。大統領職が無理なのは妻である彼女が一番理解できているはずです。政治家としては、あっさり身を引くのが「美しい去り方」であることは間違いありません。

EU議長のオルバン氏がロシア、ウクライナを訪問したのは外交の常識から、EU・ロシア・ウクライナのウラ交渉が進んだ結果であり、メディアが言うような独断などではない

 

III.  引き際をわきまえないのが最も見苦しい

 

〇 1940年フランクリン・ルーズベルトは建国以来の慣例を破り、自ら3選目に立候補し、反戦を訴えるウイルキー候補を破り、自らの「参戦しない」という公約を破って第二次大戦に参戦した(パールハーバーがなくても初めから参戦する気満々であったことは種々記録から明らか)。しかも4選した翌年に高血圧で頓死してしまった。

〇 2007年石原慎太郎氏は都知事3期目に当選、それまではディーゼル排気ガス規制など国ができない改革を都政で実現してきたが、「息子を首相にしてやる」という米権力者の誘いに乗り米国から「尖閣諸島国有宣言」を公布。日中で史上最高の貿易額になる好況で、以降米ドルでなく自国通貨で交易しようという動きを潰し、日中関係は最悪になった。その後息子は選挙にも落選、石原は希代の売国奴となった。

日中の経済がドル抜きで史上最も繁栄しつつある事を嫌う米支配層が石原を使って日中離反を画策(Divide & ruleの見本の様な出来事)。

 

〇 2018年某東京の医科大学理事長がからむ入試不正問題は、同大学に100億円を超える損失を与える不祥事となった。同大学は2016年創立100周年を迎え、秋篠宮殿下列席の下、盛大に記念行事を行った翌年、名理事長で終わるべき同氏が3期目を無理に再任した結果がこの不祥事につながった。

〇 2024年同じく3期目都知事に当選した小池知事はロクな結果を産まないのは明白。引き際をわきまえない耄碌老人の末路を見る想いです。かといって二位の石丸氏も相手の意を汲んで清濁併せのんで自らは一歩ひくことで全体をまとめるという「政治家の極意」とは正反対の「論破してなんぼ」という程度の「小賢しいアジテーター」に過ぎません。政治は理屈だけでは進まない事が解っていない。懐の深さというより「共感性を欠く」サイコパスに近い。私的には取り巻きがよろしくないが、「私は良い人」といった田母神おやじが4人の中では(組織をまとめる上でも)一番まともだったような気がします。

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P-51 D Mustang Hasegawa 1/72, P-38 L Lightning Hobby Boss 1/72

2024-07-08 17:23:40 | プラモデル

第二次大戦中の定番ともいえる米軍の戦闘機2種を作りました。どちらも昔作ったことがある機体でしたが、再度作るにあたって1/72であまり良いプラモがなかった事もあって躊躇していました。またシルバー塗装がメインであることもどう納得行くように作るか迷う所でもありました。

現在もエアショーなどで活躍するP-51 Mustang

P-51 D マスタングは、名機であることを誰も否定しないほどの名機で、当初英国空軍からカーチスP40を製造するよう依頼されたNorth American Aviationが新しい機体製作を102日で仕上げてロールアウトして初号機が完成しました。アリソンエンジンからインタークーラー・スーパーチャージャーの付いたロールスロイス・マーリンエンジンに換装してテストすると航続距離を犠牲にせず、高度4,600m以上の高高度での飛行性能が改善され、ドイツ機と互角以上に戦える戦闘機としてP-51B/Cマスタングとして量産されました。P-51Dは水滴型風防にパッカード・マーリンV1650エンジンと6丁の12.7mmブローニング機銃を装備して最高速度710km、巡航速度583km、航続距離2660km(外部タンク使用)、上昇限度12,800mと申し分ない性能を発揮し、第二次大戦中各型合わせて4,950機の敵を撃墜したと記録されました。生産台数は15,000以上、各国空軍で1984年まで使用された他、現在でもエアレースなどで活躍する機体がたくさんあります。

パイロットはHasegawaの海軍搭乗員から流用、アンテナ線は伸ばしライナー(コックピット内)と0.2mm真鍮線使用。

モデルは安定のHasegawa製ですが、タミヤの大型スケールからのサイズダウンされたシリーズなど多くのメーカーからP-51は発売されているので、どれが良いとも言えないです。Hasegawa製は内部の造りも割とあっさりしていて、パイロットは付いていないので、例によって他から改造して入れました。実機のシルバーはジュラルミン地が割と強い印象なので、ベースに白を吹いてからシルバーリーフスプレー缶で塗装して、乾いてからティッシュで表面を磨いて平にしてみました。ティッシュで磨く前と後では写真の様に照り具合が変わります。あえてInvasion stripeのない第4戦闘航空軍334戦闘飛行隊所属機を選びました。

白地にシルバーリーフ缶のスプレーをして、乾燥してからティシュで磨くと翼上面の様にジュラルミンぽく光る(下面は磨く前)。

P-38は1930年代、P-35や36などが主体であった米軍戦闘機に対して、高高度戦略爆撃機の迎撃に使用できる最高速度640km20mm機関砲装備の戦闘機の要求に対してロッキード社が1937年に1150馬力アリソンV1720を2基装備した双発双胴の戦闘機として開発されました。高速で重武装ながら旋回性能が悪く、片方のエンジンが止まるとスピンしてしまうなど、日本軍から「ペロリと食えるぺろ38」などと揶揄される機体でしたが、エンジン出力を上げてタービンエンジン、インタークーラーの改造、パイロットの完熟訓練などで十分な戦果を挙げるようになりました。L型は最大速度667km、増槽付きで航続距離4,180km、20mm機関砲1,12.7mm機銃4の他、ロケット弾12発、爆弾1,000kgまで装着可能でした。L型はシリーズ最多の3,923機製造されました。

L型はエンジン吸気口が顎の様に飛び出しているのが特徴

モデルは以前ハセガワ製があり、自分も作ったことがありましたが、現在は入手困難で、1/72以外はタミヤなどからも出ていますが1/72は中国製のHobby Bossが最も出回っています。胴体と翼が上下2部品構成で、箱絵からも余り出来上がりが期待できない感じですが、プロペラは説明書にないものの両側外側へ回る様に設計されていて、秋葉原の中古プラモ店でSuperscale製の古いデカールを購入して1944年St.Quentinにおける367戦闘航空軍所属クラーク・リビングストン中尉のMoonlight Cocktail号にしてみた所、実機に近い細かいデカールも多く付いていて割と良い感じに仕上がったと思います。シルバーはテカリを抑えたいぶし銀的な色になる様に、黒をベースに吹いてから通常のシルバー缶スプレーで塗装しています。2機並べた時にシルバーの違いが少しわかるかと思います。

細かい穴とかもできるだけ開けて実機に近くしてみました。機銃は中央に20mm上に12.7mm4丁。全体のフォルムはまあまあか。

細かいデカールのお蔭で感じが良くなった。P51とシルバーの色合いが少し違う。

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グローバリズムと情報統制

2024-06-29 10:18:58 | 社会

Wikileaksのジュリアン・アサンジ氏が米国政府との司法取引によって英国の刑務所から解放され、母国であるオーストラリアで自由の身になる事が大きな事件として世界では報道されています。2010年から投獄や自宅軟禁、2012年から英国のエクアドル大使館に亡命という名で事実上監禁状態になり、エクアドルが親米派の大統領になると、亡命を取り消されて英国刑務所に収監され、ほぼ独房生活を強いられたと言われます。今回オーストラリア元首相のケビン・ラッド氏らによる種々の政治的働きかけで司法取引が成立しましたが、米国に対するスパイ容疑は成立したことになり、「米国の戦争犯罪を告発すること」=「国家機密の暴露で法に触れ」て有罪という事実を作ることによって権力側と痛み分けをしたことになります。

 

I.  WEF2024(今年の世界経済フォーラム)の最重要課題は情報統制

 

グローバリスト達の世界支配のための定例打ち合わせ会議である世界経済フォーラムの今年の課題の第一は経済問題でも気候変動でも戦争でもなく「フェイクニュースをいかに取り締まるか」でした。主要メディアがいくら偏向した情報操作を行っても、BRICSやグローバル・サウスの国々のメディアは異なる真実を報道し、日本を除く西側の市民達は、主要メディア以外のオルタナメディアにアクセスする事でメディアに対するリテラシーを確立しつつあります。今年行われる選挙では主要メディアが勧める政治体制とは異なる政治団体、多くは「権威主義極右ポピュリズム」と主要メディアがレッテルを貼る団体が勝利することになるでしょう。権威主義的極右ポピュリズム政党はそれぞれの国家や民族の生活や独自性を重視して、世界統一的な経済や政治的運営に反対します。単純に「反グローバリズムで多極主義的」という内容です。

WEF開催前に公表された(Global Risks Report)で直近2年間で最も憂慮される事はMisinformationとDisinformationと明記

 

II.  Global Engagement Centerと検閲産業複合体

 

以前のブログで米国にはジョージ・オーウェルの小説「1984」で描かれた真理省に相当する役所Global Engagement Centerがオバマ政権の時代に創設されて、既に政府の方針と異なる情報を偽情報と断定するなどして情報統制を行う中心として活動していることを紹介しました。Twitter(現X)の検閲について暴いたマット・タイビ氏はこのGEC、FBI、DHS(国土安全保障省)などの政府機関とスタンフォード・インターネット・オブザーバトリーなどのNGO、ニュースメディアが運営するファクトチェック機関などを検閲産業複合体(Censorship Industrial Complex =CIC)と名付けて民主主義、特に米国憲法が保証する「言論の自由(修正第一条)」に対する大きな脅威であるとしました。連邦最高裁は政府を含むCICがソーシャルメディアを含むコンテンツを検閲し、規制する事が憲法違反であるとする訴訟に2024年6月には判決を下す予定と言われています。Facebook、Google、X、You tubeなどのソーシャルメディア運営業者は通信品位法230条で、訴訟に対する保護を受けているのですが、政府はこの保護を喪失させることをちらつかせて内容の検閲を迫っていると言われ、実際政府の決定に沿わない内容のコンテンツは削除されてきたことは周知の如くです。

検閲産業複合体についてのレポート 政府の予算を得るシンクタンク内に検閲組織が設けられる事も多いという(マークされた機関)。

中心となるGECのホームページ

 

III.  日本も検閲産業複合体創設へ

 

日本はあからさまな政府の検閲は行われていませんが、運営業者による忖度に基づく自主的検閲はあります。しかしそれでは手ぬるいということで、総務省は「インターネット上のフェイクニュースや偽情報への対応」を公的な検討項目としてネットプラットフォーム業者や有識者との会合を重ね、2023年3月に対策報告書を公開しました。それによると、プラットフォームに対しては、プロバイダー責任制限法を整備し、検閲機関については、ボストン・コンサルティング社に業務を投げた上で、2025年までにネット上の偽・誤情報対策技術の社会実装に向けた開発・実証事業を公募した上で具体的に採択する、つまり「検閲産業複合体を公募して創設」するとしています。

検閲産業複合体を創設するにあたって、総務省は「概要」における目的に以下の様に記しています。

(引用)

 2016年のアメリカ大統領選などを契機とし、新型コロナウイルス感染症、ウクライナ侵攻に関するものを含め、インターネット上のフェイクニュースや偽情報が問題となっています。
 総務省では、2018年10月に立ち上げられた「プラットフォームサービスに関する研究会」の中で、「インターネット上のフェイクニュースや偽情報への対応」を検討項目の一つとして議論を行い、2020年2月に最終報告書(以下「2020年報告書」という。)を取りまとめました。
(引用終了)

総務省は手始めに2021年4月に「プロバイダー責任制限法」を公布、22年10月から施行することで、プラットフォーム事業者が情報の削除を行った場合、行わなかった場合の法的責任を明確にし、情報発信者の開示を請求できる権利などを明確にしました。まずは明らかな個人の権利侵害や公序良俗に反する内容について情報統制手段とする物ですが、25年以降実用化される「ネット上偽・誤情報対策」に援用されることを前提にしたものと思われます。日本は正に米国と同じ轍を踏もうとしている事が解ります。どこぞの命令で行っているのでしょうが、我々の税金を使って情報統制をすることが日本国民の利益につながるなどとお役人様が本気で考えているとは思えません。

総務省が手始めに2022年10月に施行された「プロバイダー責任制限法」についてまとめた図(ホームページから)

 

IV.   情報統制は末期を迎えたグローバリズム最後のあがきか?

 

明確に分類している評論は少ないですが、冷戦が終了して資本主義が世界で唯一の経済体制になると、「前期グローバリズム体制」として、中国を「労働を中心とする工場」、中東やオーストラリア、ロシアなどを「資源産出」、英米を「資本産出」で、欧州、日本などは「高度工業製品の工場」とする「国別グローバリズムの時代」が前期グローバリズムとして形作られました。

しかしこの時期に英米が輪転機を回すのみで資金を創出する不労所得で豊かになる国家となり、産業の空洞化が起こってしまいます。その後中国、ロシア、サウジアラビアなどの中東の国もユーラシアグループのイアン・ブレマーが2011年に明らかにした様に、「国家資本主義の政策」を取って資本を無から生み出す国の搾取を阻止して、国家内で資本、工業、資源を賄い、グローバル一極主義から多極化に向かい始めます。そしてグローバル資本は国家の枠を超えたGAFAMなどの寡頭資本に集約され、英米も富者と貧者の2極分化が進んでしまった。これが「後期グローバリズム」で今です。

解決策は巨大資本の分散化と多極化で空洞化した部分を国内に戻すしかないのですが、金と権力を持つWEFに集まるグローバリスト支配者が抵抗しているということでしょう。

国家の枠を超えたグローバリズムにとって、民族主義や国家主義による民衆支配はできません。可能なのは世界共通の知識である「科学の権威による民衆支配」(下図)しかありません。だから科学的真実ではないが、「科学的」とされる「地球温暖化」や「パンデミック対策」「遺伝子ワクチン」といった政策で民衆を従わせようとし、しかも「まっとうな科学的反論」を「偽・誤情報」として取り締まる必要があるのです。

科学は反証可能性が確保されて初めて真実に到達するきわめて厳しい世界です。グローバリストの我欲煩悩を満たすために利用され、その目的で情報統制などされては人類への害以外の何物でもありません。

科学的真実の確立(パラダイムの構築)には反証可能性が必須であり、疑問を検閲しては絶対にいけない(rakitarouによる大学の最終講義スライドから)

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狂った政府と正気の国民

2024-06-22 14:19:18 | 政治

グローバリズムが支配する権力つまり西側同盟政府とNATO、日本を含む西側主流メディアは狂い続けています。一方で欧米の一般市民達は、まともなオルタナメディアを視聴し、最近の選挙においては自国や市民社会の破壊を否定、戦争の拡大を防ごうとする「主流メディアが嫌悪する所謂極右ポピュリズム政党」を選択しています。まさに「狂った政府と正気の国民」の図と言えます。

 

I.  狂った政府の所業

 

「テロとの戦争」に戦略は不要でした。理不尽な「侵略と征服」に弱者はテロリズムで戦うしかなく、テロとの戦争をしかけたい側が侵略を続けていれば「テロ」は無くなりません。国内問題であれば、本来テロに対しては「警察」が対応し、対応方針(戦術)さえしっかりしていれば軍隊であっても「戦争に勝つための戦略」は必要ないのです。だから西側陣営は「戦略のない戦争」に慣れてしまったとも言えます。

しかし非対称戦でも、増してウクライナの様な国家対国家の「対称戦」では戦争の目標を定めて出口を見据えた戦略(off ramp strategy)が必須です。相手が全滅するまで戦うのでなければ、妥協も必要であり、テロとの戦いの様に「戦略」を定めずに「ダラダラと戦争を続ける」事は絶対に行ってはいけません。

ウクライナが敗退する理由を考える上での、ロシアとウクライナの違いを表にしたので示します。

状況に応じて「戦略を立てる総司令官がいない」戦争は勝てる訳がない

 

II.  西側諸国は徴兵制復活なるか

 

ウクライナが敗戦必至と考えた西側諸国は、NATO参戦によるロシアとの全面戦争を視野に入れて、大戦争では大量に捨て駒にできる兵隊が必要となり、現在の兵員数(プロの兵士)ではとても足りないため、冷戦時代以降終了していた徴兵制の復活を模索し始めました。しかし欧州の国民は当然ながら戦争などする気は一切ありません。移民やエネルギー高騰で散々苦労させられた欧州市民達は、一部金満グローバリストの繁栄のために戦争をする気など一切ありません。正気の市民達は次の選挙でグローバリスト政党を落選させ、自国を大事にする政治家を選ぶ事は間違いありません。問題は庶民の生活と関係ない「政治とカネ」の報道ばかり聞かされている日本人が「現実の世界情勢」に興味がなく、正しい知識を持っていない事です。

戦争のスキルがあるプロ兵士を無駄にしないため、捨て駒兵を大量に作れる徴兵制が大戦争には必須

 

III.  初めから失敗していたゼレンスキーサミット

 

2024年6月16日に閉幕したスイス・ビュルゲンシュトックにおける「ウクライナ平和サミット」は参加110か国・国際機関のうち84か国が「食糧安全」「原子力安全」「捕虜と子供たちの解放」(殆ど戦争と関係なく、しかも拒否国多数)という漠然とした共同声明に署名して終了という散々な結果でした。

直前にプーチン大統領から出された「東部4州からのウクライナ軍撤退」「ウクライナNATO加盟断念」「米欧の制裁解除」を条件に「交渉しても良い」という提案を、西側は誰も責任者がいない中で即座に「拒否」を表明しました。上記表にも記しましたが、戦争で責任者が不在の状況で終結の交渉などできません。2022年3月の時点では「ゼレンスキー氏」はウクライナ側の責任者として和平交渉に参加し、合意に達しましたが、外野である英米の指示によって合意を反故にしました。現在は、ゼレンスキーは法的な大統領でさえありません。プーチンはウクライナ代表を法的に有効であるウクライナ議会と考えており、ウクライナ議会はプーチンの提案を真剣に検討を始めていると言います(日本のメディアも報道してほしい)。ウクライナの国民は戦争に出向く肉親に対して「生きて帰ってきて欲しい」と心から願っています。この気持ちがわからないバカは戦争について語る資格はありません。

ウクライナ市民は無意味なサミットなど期待していないというAFPの記事

 

Ⅳ.  イスラエル・ヒズボラへの核使用から世界戦争の危機

イスラエル兵の犠牲も増加し続けている

ガザ紛争は発生後9か月経過して、4万人に迫るガザ市民が犠牲になっているにも関わらず、ハマスは壊滅などしておらず、イスラエル軍は600人の死者、4,000名の負傷者を出してまだ戦争を続けています。「鉄の剣」というガザ侵攻作戦は「テロとの戦い」ですが、形態は「非対称戦」であり、戦略に沿っているものの相手のハマスが形の見えない軍であるために一般市民の巻き添え犠牲ばかりで「軍としての勝ちが見えない」戦争になっています。テロとの戦い方COINを提唱したペトレイアス元将軍が批判した様に、戦争の仕方が間違っているのです。

戦争の仕方が間違っていると批判するPetraeus将軍

ハマスの壊滅が叶わず、避難民がいるラファへの攻撃が世界中から批難されると、イスラエルはレバノンのヒズボラとの戦争を画策し、戦闘は日ごとに激しくなっています。2006年7月のイスラエルによるレバノン侵攻では、弱いと見ていたヒズボラに散々叩かれて国連安保理の仲裁を受けてイスラエルは撤退しています。現在のヒズボラは当時の数倍の力を有し、ロケット数十万発、兵力10万、イランが後ろ盾にあります。米国はイスラエルロビーのAIPACの言いなりですから、単独で負けると分っているヒズボラに戦争を仕掛けて本格的な中東戦争を始めようとしています。その際ウクライナで使用されそうもない(勝っているプーチンは自分からは使わない)戦術核をイスラエルは兵力で優るヒズボラに使用する可能性が高いのです。イランが背後にあるヒズボラも現時点で核戦力を持たないイランも運搬手段のミサイルは豊富にあるため、秘密裡にパキスタンやロシアから入手した戦術核(既に持っている可能性大)をレバノンに供与して、中東核戦争(聖書に記載があるような奴)に発展する可能性が大なのです。米国がその時点で中東戦争に巻き込まれていると11月の選挙どころでは無くなり、イラン、ロシア、トルコなどを巻き込んだ世界戦争に発展するリスクが高いと言えます。イスラエルは理屈(グローバリズムは経済利益の有無)でなく宗教教義で動く国だから厄介なのです。

昨年11月から続くヒズボラとの交戦が本格化しており、核戦争へ発展する可能性がある。

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