rakitarouのきままな日常

人間様の虐待で小猫の時に隻眼になったrakitarouの名を借りて政治・医療・歴史その他人間界のもやもやを語ります。

各国の超過死亡増加とコロナ感染症、ワクチンの関係

2023-03-24 23:14:16 | 医療

厚生労働省が2022年の人口動態統計速報を発表して、2022年は前年に比べて13万人多く死亡者が出ていた事、死者が前年に比べて著しく増加した月が2-3月、8月、12月と偏りがあった事などを記事にして、死亡者数の増加が新型コロナ感染症の死者数より遥かに多数であり、コロナ感染のみでは説明がつかない事からワクチンとの関連が示唆されることを推測しました。今回「超過死亡増加とワクチンとの関連」について、某政策集団から講演依頼をされたので、各国の超過死亡とワクチンとの関連なども含めてrakitarouなりの考察をまとめました。

2022年の前年比超過死亡が13万人であったという厚労省の速報と死亡者数の月別推移

 

I.  用いたデータについて

 

使用した資料は以前から公開されているOur World in Dataのものを使用しています。超過死亡の計算は各国で若干の差異はあるかも知れませんし、インドの様に公開されていない(人口が多すぎて速報が出せない)国もあります。厳密なものにはなり得ませんが、各国の傾向を比較する事は可能と考えます。またワクチン接種率は、3回目以降の接種傾向が各国で異なるため、初回の2回セットを終えた人口の%で比較しています。「コロナ死亡者数」については、新型コロナ感染症に感染し、発症し、重症化して死亡した「真のコロナ死亡」以外の「コロナPCR検査陽性で亡くなった人」が多数含まれている事が各国で問題になっており、日本においても第7波以降の大量感染においては、他の疾患で重症化し、PCR検査でコロナ陽性であったためにコロナ病棟に入院して亡くなった方がコロナ死亡の多数を占めている事は「明らかな真実」であるため、「コロナ陽性で亡くなった人数」という記載で比較図を作成しています。超過死亡の比較はプラスかマイナスかが重要なので0%に赤線を引き、20%の増加はかなり大きな増加(通常大災害がない限り±2%と言われるのでその10倍)なので20%増加ラインを緑にして各国比較しています。

II.  超過死亡の増加パターンが、国民のコロナ接種率によって異なる

 

今回の検討で明らかになった事は、各国ともコロナ感染症が流行し、感染者数、死亡者数の増加と連動して超過死亡数も増加している事です。しかし、ワクチン接種開始以降、コロナ陽性者の死亡に連動して超過死亡も増加するのですが、その増加程度が大きい国とそうでもない国に分かれる事が判明しました。南アフリカは国民のワクチン接種率が35%と低いので、ワクチン接種が開始されても超過死亡の増加程度があまり変わらないのですが、日本(83%)や韓国(86%)、オーストラリア(82%)は増加が大きくなっている様に見えます。ドイツ(76%)、英国(75%)、米国(69%)もコロナ陽性死亡が余り増えていない状況でもワクチン接種後の超過死亡の波が大きくなっている様に見えます(オレンジ色の〇)。

日本と韓国は国民のワクチン接種率は同様に高い。韓国は2022年初頭の極端なコロナ陽性死亡と連動した超過死亡の増加が目立つが、その前から超過死亡がプラスに転じて増加しつつあったことが解る。

オーストラリアは極端なロックダウン政策を取っていたが、2022年にコロナのブレイクがあったがその前から超過死亡がプラスに転じていた。

米国英国はコロナ陽性者の死亡と連動して超過死亡が増加しているが、2022年以降それに伴わない増加が目立つ。

ワクチン接種率の低い南アフリカはコロナ陽性者の死亡と超過死亡の増加が連動するのみに見える。

 

III.  コロナもワクチンも毒性の本態はスパイク蛋白で同じ

 

新型コロナ感染症が治癒してからも血栓症や神経障害など長期的に症状が継続するコロナ感染後遺症、Long Covid症候群と呼ばれる疾患群の本態はコロナウイルスのスパイク蛋白によって出現する慢性的な炎症である事が知られています。またコロナ感染後遺症と同様の症状を呈するワクチン後遺症も、ワクチンがコロナウイルスのスパイク蛋白をmRNAによって自分の細胞に産生させる事でそれらが全身の血管などに作用して出現することが解っています。

コロナ感染後遺症、ワクチン後遺症ともにアンギオテンシン変換酵素受容体を介したスパイク蛋白による毒性が原因であると既に報告されている。

 

つまり、ワクチン接種もコロナに感染する事も体の中で起こる障害は同じであると言えます。超過死亡の増加がコロナ陽性者の死亡増加と連動しているにもかかわらず、それだけで説明がつかないのは、不顕性感染であってもスパイク蛋白による血栓症や神経障害など他の死因でなくなる人がかなりいるためではないかと推測されます。優れた論説を数多く発表するThe Unz Review編集長のRon Unz氏は、超過死亡の増加はワクチンではなく、コロナ感染後遺症で亡くなるヒトが沢山いるからであるという論説を出しているのですが、ワクチン自体もスパイク蛋白によって同じ後遺症を起こすという事実を無視した意見と言えます。コロナ陽性の死亡者増加と連動して超過死亡も増加している事から、「超過死亡の増加は全てワクチンのせいである」は誤りと考えますが、不顕性であれコロナに感染してスパイク蛋白に接する事は、新たにワクチン投与された事と同等の抗原刺激を受けたに等しい結果になるはずです。ワクチン接種者の多くがコロナに感染、発症したことも事実ですから、コロナ陽性の死亡者増加と連動して超過死亡も増加した事は、コロナ感染に伴うスパイク蛋白による障害でその他の死因による死亡者も増加したと考えるのは自然であり、それ以前のワクチンによる複数回のスパイク蛋白抗原刺激が血栓症などの発症を容易にした事も考えられます。

米国のブースターワクチン接種から約5か月後に、コロナ感染症流行の波がないにも関わらず超過死亡が増加した事を受けて、Steve Kirsch氏は氏のサブスタックで英国の報告も含めてワクチンが血栓症や癌などを引き起こして人を死に至らしめるのに平均5か月を要し、これは統計的にも確証される、という論考を記しました。米英の2022年になってからのコロナ流行とは別の超過死亡増加の説明になっているかも知れません。

これらの結果から私は超過死亡が増加したのは、「新型コロナ感染症とワクチン接種両方の後遺症による死亡者増加の結果」だろうと考えます。

 

IV.  ワクチンによる心臓を含む全身へのスパイク蛋白沈着の病理学的証拠

 

以下にPalmer M氏らが2022年8月に発表したワクチン投与後に死亡した患者を病理解剖した際に見られた組織の免疫組織(酵素抗体法によるスパイク蛋白検出)所見を示します。ワクチンによって強制的に産生されたスパイク蛋白が体内の各組織、血管に沈着しえる事は紛れもない事実である事が解ると思います。

ワクチン注射部位の筋肉細胞で産生されたスパイク蛋白(茶色の染色)

ワクチン接種後の心筋に染色されたスパイク蛋白、右はコロナウイルスの本体を包む蛋白の染色でウイルス感染ではないのでスパイク蛋白しか染色されない。ワクチン心筋炎のHE染色像(右側、左は正常心筋像)

微小な動脈(左)と静脈(右)壁に染色されたワクチン接種後のスパイク蛋白(茶色)

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明らかになる新型コロナワクチンの問題点

2023-03-18 21:09:40 | 医療

ヒトゲノムの全解析を完了したのが2003年頃です。数万の遺伝子の存在が明らかになったのですが、それぞれがどのように活性化されるのか、しないのか、また個体によってどう変異するのかといった次の段階の解析(エピジェネティクスという)はまだ研究の端緒であり十分明らかにされてはいません。精子と卵子が結合するには数千万以上の精子と数百万の卵子から選ばれた一つが受精して個体が作られるという非常に慎重な選別、精製が行われます。それでも遺伝子の不完全さによる病気で苦しむヒトが沢山いるのが事実です。ウイルスの変異もいくつかのアミノ酸が変化するだけで感染力や毒性が大きく変わる事は新型コロナの株の変異を見ても明らかです。「神は遺伝子を扱うに当たっては、僅かの齟齬でも大きな問題が起き得るような設定をされた」と考えるのが論理的です。

核酸の構造を知って50年、ヒトゲノムの解析を終えて20年足らずの人類が思いあがって「遺伝子治療」となる「適当に作ったワクチン」を全人類に使うなどという「傲慢な暴挙」を行えば必ず大きな天罰が下る事は間違いないでしょう。

今回世界政府が全人類に行った人体実験の内容を列挙すると(1)使用したことがない遺伝子ワクチンを世界中の人類に一斉に使ってみる実験、(2)ワクチンで世界規模の流行病が制御できるかの実験、(3)細胞性免疫を無視して、中和抗体の量だけ注目して感染制御が成り立つかの実験、の3点になります。その結果として世界で新型コロナ感染症は大流行し、変異種が現れるたびに新たな流行の波が世界を襲った事で(2)は失敗であったことは明らかです。また前のブログで説明した様に(3)も失敗であり、世界中で血栓症やがんが増加した結果、超過死亡が増えた事から(1)については「人類史上最大の薬害発生」という結果が出る可能性が出てきました。

ワクチン自体の問題点としては(1)アレルギーを起こす抗原性物質の素材を使用していること、(2)自然消退する中和抗体を高く保つためにブースターと称して同一ワクチンを反復投与する初歩的な免疫機構をも無視した誤った投与法、(3)遺伝子ワクチンの特性として、ウイルスの毒性の根本原因であるスパイク蛋白を抗原に用いた事によるコロナウイルスに感染したと同様の全身への血栓形成リスク、神経障害やlong covidと称するウイルス感染後遺症と同様の長期障害をワクチンそのものがもたらすリスクがある事。生物の免疫機構の進化過程で存在した事がない「自己の正常細胞に異物蛋白を作らせ、それを自己の免疫細胞が認識して抗体を作らせる」という前代未聞のメカニズムを採用したことで「自己免疫疾患を誘発するリスク」「がん免疫を阻害するリスク」が生じてしまったことが挙げられます。これらの問題については前のブログで解説したのでここでは省略しますが、いずれも「超過死亡の異常な増加」という結果をもたらす原因になっていると考えられます。

そして今回明らかになってきたのが大量生産された工業製品としての遺伝子ワクチンの問題点です。私はメッセンジャーRNAという遺伝情報が本体である以上、少なくとも遺伝情報自体は99.9%正しい内容で製品が作られているだろうとタカをくくっていましたが、遺伝子の長さや核酸の配列自体から必ずしも正しくないものが製品に相当数含まれる事を知って唖然としました。タンパク質は二次構造であるアミノ酸の配列によって3次構造が決まって、それがサブユニットとなりいくつかのサブユニットが組み合わさり4次構造が決まり、レセプターや酵素といったそれぞれのタンパク質の機能が発揮されます。免疫細胞が反応する抗原性もこの4次構造に基づいて反応するので形が変わってしまうと抗原性も変化してしまう事はウイルスが変異することで抗体の効果が変わることからも理解できます。上図の右側はスパイク蛋白の4次構造を示しますが、いくつかのユニットが模型の様に合体して一つのスパイク蛋白を形作っていることが解ります。遺伝情報が適当でそれぞれのユニットが均一でない形であれば宿主側でできる抗体も正しいものにならず、また形によってはアンギオテンシン変換酵素に固着する度合いも変化しえる事が想像できます。

今回明らかになった事はワクチンのメッセンジャーRNAは、長さや内容が完全であるものが60-80%程度しか保証されていないという事です。つまり体内に打ち込まれて正常細胞が強制的に作らされる蛋白の少なくとも2割り程度は、何を作っているか解らない(多くはただのゴミだと思いますが)という事実です。わずかなスパイク蛋白の変異でもコロナウイルスの感染性、つまり血管壁などのアンギオテンシン変換酵素への親和性が変わる事が解っているのですから、作られたスパイク蛋白の中にはわずかでも強烈な血栓形成能を持つモンスタースパイク蛋白ができてしまう可能性が否定できないのです。不幸にして「ワクチン投与後1-2日で突然死される健常なヒト」があるワクチンロットに集中してでてきてしまうカラクリはこのようなメカニズムによるのではないでしょうか。上図は欧州医薬品局(EMA 米国のFDAや日本の厚労省PMDAに相当する)がファイザー社のmRNAワクチンから作られた蛋白をウエスタンブロット(蛋白の分子量を分析するクロマトグラフ法)にかけて予定される大きさの蛋白ができているか検証したものですが、そうでない結果が出ていたという報告です。

投与されたmRNAの中には長期に渡ってスパイク蛋白を生成し続ける可能性があるものや、細胞DNAに取り込まれてしまう可能性があるものも含まれているという報告がありますが、私はワクチンを投与しても血栓症やがんにならず、半年何も起きなければ取りあえずあまり心配しなくても良いのではないかと考えています。少なくともこれ以上世界の潮流に反して遺伝子ワクチンを打ち続けるのは止めた方が良い事は間違いありません。

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明らかになる新型コロナ感染症day0問題

2023-03-17 22:09:18 | 医療

2019年12月に武漢における流行で明らかになった新型コロナウイルス感染症が、実際にはいつから流行していたか(Day 0 問題)は、新型コロナウイルスの起源を知る上でも重要な事です。2020年の段階で、私は新型コロナ感染症が2019年12月以前から日本を含む世界で既に流行していただろうと考えていましたが、最近それらを裏付ける種々の証拠が明らかになってきています。特に共和党が下院で多数を占めるようになり、封印されてきた様々な不自然な事態、1月6日の議事堂襲撃事件の実像や新型コロナウイルスの起源、ウクライナ戦争の実態なども明るみに出て来つつあります。

今回は先日某所で開いた講演に使用したスライドを用いて明らかになってきたday 0問題についてまとめてみます。

 

武漢で2019年12月に致死性の高い新型肺炎が流行しているというアラートが出されて、2003年に流行したSARSになぞらえてSARSCoV-2として新型コロナウイルス感染症が定義され、遺伝子も特定された経過をNew England Journal of Medicineで発表された内容がこの図です。この時点で既にウイルスの発症は海鮮市場ではなく、一例目は2019年11月に既に感染していた事が示されています。

2020年6月のハーバード大学のDASHという情報誌に、2019年11月の時点で武漢の病院で例年のインフルエンザ以上の入院増加があり、何等かの感染症の流行が見られている事が病院周辺の交通量とGoogleなどのサーチエンジンデータ(明らかに米国諜報機関の情報と思われる)から明らかにされたいう論文を紹介しています。

同様に2020年5月のReutersの記事で、遺伝子変異の解析から新型コロナウイルスは2019年後半には既に流行していたいうロンドン大学の研究論文を紹介し、米国ニュージャージー州、ベルビルのメルハム市長は「私は2019年11月にコロナになった」と発表して物議をかもした事が日本でも報じられました。

この発表を裏付けるデータがこの変異系統樹で、日本でも一時報道されましたが、新型コロナウイルスにはスパイク蛋白の遺伝子がやや長く症状も重くなるL型と、短く症状が比較的軽いS型があるとされます。京都大学の上久保氏は、変異種系統解析から、日本各地において2019年12月にはS型が既に流行していたと科学的に考えられ、米国CDCの2019年末からのインフルエンザ様疾患の例年にない急増も早期のコロナ流行を捉えていたと考えられます。L型S型が分かれてゆく前の発症を考えると、2019年9-10月にはDay 0の初発例があると考えるのがサイエンスとしての論理的帰結であり、武漢で最初に流行したとすれば、当時世界中に100万人以上の中国人旅行者が自由に各国を出入りしていた事を考えると世界中で2019年末には新型コロナ感染症が流行していたと考えるのが論理的です。

2023年3月16日のFoxnewsは前CDC所長のRedfield氏の議会における証言を紹介し、CDC(米国政府)は2019年9月にはコロナウイルスの感染を認識していた事を明らかにしました。

米国は2014年から国立アレルギー感染症研究所(アンソニーファウチ所長)の予算でEcoHealthアライアンスという組織を通じて武漢ウイルス研究所に米国では禁止されているウイルスの機能獲得研究をアウトソーシングし、コロナウイルスのスパイク蛋白の配列を遺伝子組み換え技術を用いて変異させ、ヒト細胞に感染可能なコウモリ由来のコロナウイルスを完成させました。それは2015年発行のnature medicineに誰でもアクセス可能な状態で発表されています。そしてその技術は中国のみならず、米国の科学者も共有している事が共著者の所属内容から解ります。

中国政府は米国政府と同様2019年9月には新型コロナウイルスの流行を察知し、遺伝子型も知った上でワクチン開発を開始したと考えられます。公表された2020年1月が始点では4月からのワクチン臨床試験は時間的に不可能です。武漢は江沢民派の巣窟(武漢ウイルス研究所も)であり、習近平としては危機感を持って早期に対応を始めたと考えます。武漢に対する徹底した冷酷なまでのロックダウン政策も政治背景を考えると理解できます。

またワクチン大魔王のビル・ゲイツ、世界経済フォーラム主催の新型コロナウイルスがパンデミックを起こすシミュレーションEvent201がその後新型コロナ感染症の世界流行集計基地となったJohns Hopkins大学で2019年10月に開催された事も偶然ではないでしょう。

これらの事実から結論として考えられるのは、2019年9月頃に武漢研究施設で人工的に作られた新型コロナウイルスが事故か意図的かは不明ながら施設外に流出、世界に拡散された事。この事実を米中首脳部は早期に知り、対策を立てた。ただし、生物兵器研究から生まれたウイルスが蔓延したという不都合な事実を隠すため、一般国民には自然発生の新型コロナウイルス感染症が、2020年になって流行しだした事にして、感染症対策としては非科学的であるロックダウンや、人類に使用したこともない遺伝子ワクチンの強制的一斉投与の方向に政策を向けたという事ではないでしょうか。

日本のメディアは責任追及を恐れて不都合な事実を一切伝えようとはしないでしょうが、欧米ではワクチンの製品としての不完全性を含め次々と新たな事実が明らかになってきています。次回は工業製品としてのワクチンの問題についてまとめます。

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Arad Ar234 B-2b Blitz Dragon 1/72

2023-03-11 18:05:27 | プラモデル

世界初の実用ジェット爆撃機アラドAr 234を作りました。第二次大戦末期に実用化されたターボジェットエンジンを搭載して、レシプロ戦闘機が追いつけないスピードでピンポイント爆撃を行う電撃戦的発想で計画された飛行機ですが、エンジンの実用化に手間取り、質の良い原材料が入手し難くなった大戦後半の状況で、画期的な爆撃機でありながら殆ど活躍せずに終戦を迎えました。本来爆撃任務よりも高速偵察機として期待され、後部胴体に2機のカメラを搭載したB−2型は1944年8月Kommando Sperling(つばめ部隊)に所属し、デンマーク、ノルウエー、英国本土などの偵察撮影に活躍しました。爆撃機は1944年12月にバルジの戦いの最中に橋梁の爆撃に使用されたり、1945年3月のレマゲン鉄橋の爆破に成功した事が有名です。

Ar234B実機と模型 エンジンの外側にあるのはRi-202離陸補助ロケットエンジンで離陸後切り離され、頭部に付いたパラシュートで回収される。

 

ガラス張りの機首に乗員1名を配置し、テーパー翼は肩翼配置として両脇にポッド型にユンカースJUMO004エンジンを吊り下げて整備交換を容易にしています。胴体はほとんどが燃料タンクで当時のジェットエンジンの燃費の悪さを反映しています。初期型は車輪も収納できず、スキッドと呼ばれる台車に乗った状態で離陸し、着陸はソリで行うという非近代的なものでしたが、さすがに実用的でないということでB型からは引き込み脚を装備しました。推力900kgのターボジェットエンジン2基を装着していましたが、500kgの爆弾を搭載して8.4tの全備重量で離陸は困難であり、離陸後に切り離し、パラシュートで回収するRi-202離陸補助ロケットをエンジンの外側に2機装着しました。着陸も尾部のパラシュート索が引かれて制動用パラシュートを開いて止まる方式でしたが、これは米軍のB−47爆撃機を初め、現在のジェット戦闘機にも狭い飛行場での着陸用に装備されています。初動はロケットでの加速が必要ながら構造の簡単なパルスジェットエンジンと異なり、ターボファンで圧縮空気を作るターボジェットエンジンは構造が複雑でターボファンの寿命も当時は短く、6時間毎に分解整備、20時間でエンジン寿命という厄介な代物でした。ターボファンを最初に機動するためのオートバイ用小型ガソリンエンジンが付いていました。最大速度は742km、航続距離は1,630kmで、武装は基本なしでしたが、高空を高速で飛翔していれば当時の戦闘機で追いつく事は無理でした。それでもMe262の様に連合軍爆撃機や戦闘機を畏れさせる活躍をしたため、以降のジェット機時代につながる重要な役割を果たした機体と言えます。

操縦席上に「とさか状」に突出するのはBZA1-B照準頭付きRF2Cペリスコープ、下方に突出するのがロトフェ7K爆撃照準機用窓 左翼下に突出するのはFuG25ロッドアンテナ

迷彩はライトグリーンとブラックグリーン(オリーブドラブという記載も)の標準的な迷彩としました。

模型は83年製造の香港ドラゴン製でハセガワが輸入元になっています。ハセガワ監修なので割と良い作りで整合も良く、透明部品も綺麗でした。しかしデカールは92年製と記載されていて模型自体中古ショップで袋売りだったこともあって劣化が酷く、国籍マークなどは他のモデルのものを流用しました。塗装はスミソニアン博物館にあるものなど参考にしてRLM82ライトグリーンと70ブラックグリーン、下面ライトブルーにしました。迷彩パターンはドイツ中型機の規定通りです。乗員は付いていないのですが、別売りのハセガワ製のジェットパイロットを改造して載せてみました。複座型の夜間戦闘機Me262Bと並べてみました。爆撃機と言いながら意外と小さい機体であることが解ります。

エンジン下に300L増槽を懸吊している。模型はSC1,000kgへルマン爆弾搭載状態。 同じユンカースJUMO004を搭載したMe262との比較、意外と小降りな機体であることが解ります。

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2022年13万人の超過死亡はワクチンのせい?

2023-03-01 16:21:21 | 社会

2023年2月28日、厚労省は2022年人口動態統計速報を発表しました。夜のニュースでは出生者数が80万人を切った事は話題にしていましたが、2022年に2021年よりも死亡者数が13万人増加した事は無視した様です。出生者数の減少も合わせると2022年に日本の人口は80万人近く減少したことになります(下図)。10万人規模の市が5-6個1年で日本から消滅した計算になります。いずれにしても、超過死亡1-2%の変動はあり得る事とされますが、9%近い変動は大きな疫病、災害、戦争など明らかな原因がないと起きない事態です。これを問題にしないヒトは「人の命は大事」と言う資格はないし、日本人の大量死ですので「愛国」を語る資格もありません。

下図に死亡者数の月別推移を示します。前年同月よりもグラフが上にあれば超過死亡であることが解ります。この図から解る事は2022年は全ての月で2021年よりも死亡者数が多いのですが、〇を付けた3月、8月、12月が特に飛びぬけて多いという結果です。それは2021年の死亡者数がほぼ2020年の死亡者数(2020年はコロナが流行し出したにも関わらず、超過死亡はマイナスであった)の推移と類似している事と大きく異なります。つまりこの丸印の月、或いは遡って同じ時期に、大量死につながる何か特別な事があった明白な事実があります。

死亡者数の月別推移、冬季に死亡者が増加するのは例年通りだが、21年は増減が異常

ワクチン投与から5か月ほど経過した時点で、血栓症や癌で死亡するヒトが増加するという説があります。公開されているデータから日本におけるワクチン投与のピークと超過死亡の推移を下図に示します。ワクチンで何故癌が増加するかの機序については前のブログで紹介しました。2022年末から5回目のブースター投与(世界で未だに狂った様にワクチンを打っているのは日本だけですが)が開始され、オミクロン対応の2価ワクチン投与も始まりました(5回目のピークの次にある小さいピーク)。もし、今年の5-6月に日本人の超過死亡の異常な増加が見られた場合、まさにワクチンが日本人の超過死亡の原因であるという否定しがたい科学的証明になるでしょう。

our world in dataの日本のワクチン接種数と超過死亡積算値を日付を合わせて比較

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