goo blog サービス終了のお知らせ 

rakitarouのきままな日常

人間の虐待で隻眼になったrakitarouの名を借りて人間界のモヤモヤを語ります。

Econo-intelligent vs Tech neocolonialism 経済と情報による支配かAIによる支配か

2025-08-22 15:31:01 | 政治

I.  国防の原則

 

高校の地理の教科書には、「国家の三要素」として領土(領域)、国民、主権が国家が成立する上で必要となる要件であると明記されています。領土とそこに居住する国民は解りやすいですが、「主権」は他国から干渉を受けず自国の運営を決定する「国家の独立した統治権、意思決定権」を意味します。1648年のウエストファリア条約以前の欧州においては、諸侯国の主権はローマ教皇によって授けられた範囲のものでしたが、以降は現在の様な主権の概念が国家に当てはめられています。

国家の安全保障を考える上で、物理的な領土、領空、領海を守る事、国民の生命財産を守る事(防衛省自衛官の心構えから)は理解しやすいですが、国家の独立(主権)を護る事も重要です。国家の主権が侵害される事態は安全保障に不手際があると明言できます。

 

II. 独自の外交方針の侵害は主権放棄

 

アメリカ合衆国は世界一の軍備を持ち、世界一の核保有国であることは誰も否定できません。米国の領土を軍を用いて侵略したり、米国民を他国が国策として拉致するという事は不可能でしょう。しかし現在イスラエルが行っているパレスチナ人への虐殺行為に米国が加担することを外交方針として明示している事は、米国民の殆どが反対している現状を考えると外交方針の独立性という「主権」を侵害されている事態と言えないでしょうか?

1974年毛沢東は国際政治における各国の立ち位置を「第三世界論」としてまとめました。冷戦構造における西側の理論では、第一世界が日本を含む米欧民主主義先進国、第二世界は社会主義国、第三世界がその他の後進国という色分けですが、毛沢東は第一世界は米ソ両大国、第二世界は米ソどちらかの大国に国防及び外交を従わざるを得ない西側東側の同盟国、第三世界は非同盟国で中国は第三世界の盟主となるというものでした。この理屈では第二世界に属する日本を含む同盟国は超大国のどちらかの外交方針に従うという意味で、独自外交の主権を放棄した状態と言えます。国防に関する外交については、ウクライナや対中ロに対して現在の日本も独自の外交方針は放棄したままと言えるでしょう。場合によっては経済についても主権は怪しいと言えます。しかし独自の外交方針を貫けるはずの米国が、小国イスラエル主導の外交方針を取る事は不思議であり、どこまで米国人が気付いているか不明ながら安全保障政策の失敗と言えるのではないでしょうか。

 

III. 外交主権侵害の方策

AIPAC ホームページから ロビー活動の方針も明示されている

イスラエルが少なくともイスラエルが執り行う外交について米国を服従させるに至った方策の一つは議会と政府に対する豊富な資金に基づくロビー活動です。アメリカ・イスラエル公共問題委員会(AIPAC)はイスラエルから直接金銭的支援を受けていない団体として自由に議会や政府にロビー活動を行う権利を得ていますが、100%イスラエル政府の方針に従う(或いはイスラエルがAIPACに従う)組織です。資金源は米国および世界の大企業とユダヤ大富豪であり、資金的に米国市民が立ち向かう事は不可能と言って良いでしょう。そして見逃せないのは米国の諜報組織内に入り込んでいるイスラエル諜報組織のモサドの存在です。テレビドラマNCISでもモサドのリエゾンであり一緒に活動するエージェント(ジバという女性)が描かれていましたが、CIA、NSA(国家安全保障局)、米国防総省など至る所にモサドが入り込んで情報共有をしていると考えられます。特に中東についてはモサドが米国に教える立場にあると言って良いでしょう。イスラエルはこの経済と情報の力(Econo-intelligence power)で米国の外交方針を自国に都合が良い様にコントロールしていると言えます。

 

IV. 武力による戦争は時代遅れか

1999年、中国人民解放軍の喬良と王湘穂は、従来の軍事力だけでなく、政治、経済、情報、法律などあらゆる手段を駆使して国家間の紛争を解決する戦略を「超限戦」として紹介しました。それにはサイバー攻撃や娯楽、メディア支配、麻薬などの薬物による人心荒廃、AIによる生活手段の占有などあらゆる非軍事的手段が含まれます。イスラエルによる米国外交方針の支配も超限戦の一つと言えるでしょうし、アヘン戦争の仕返しとも言える中国による米国内へのフェンタニル密輸出も多くの犠牲者が出ている点で戦術的に成功と言えます。CIAは麻薬の密輸を資金を得る作戦として自ら行い、バイデン政権は国境を解放して麻薬ギャングの米国内流入を勧奨したのですから軍事力や戦略核が世界一であっても国防力は武力に見合うものではないと言えるでしょう。

 

V. 次の戦争

 

エマニュエル・パストリッチ氏の講演で「日本の核武装は意味があるか」という論考でも触れましたが、次の戦争に備えるには前の戦争で発達した武器を多数そろえても役に立たないというのが歴史の現実です。第一次大戦では横一列で銃を撃ちながら突撃する部隊を多数揃えても機関銃や飛行機、戦車には勝てませんでした。第二次大戦はこれらを機動的に使う電撃戦や潜水艦と航空戦の協同、加えて情報(ISR)の正確さが雌雄を決しました。第二次大戦後の実戦はゲリラ戦の巧拙で米国やソ連は敗退したと言えます。ウクライナ戦争は既に航空機や戦車の時代が終わり、ドローンとAIを駆使した武器が勝敗を決めています。一台数十億円の高性能戦車や数百億円の次世代戦闘機は数十万円のドローンや無人ロボット兵器100台の同時攻撃には負けます。今から日本が核兵器を所有した所で戦争になった場合に勝てる事はありません。意味のある国防を考える時には、「次の戦争に勝てる武器、兵力を所有する必要がある」事は余程頭が悪いヒト以外は理解できると思います。

 

VI. AI技術による生活・軍事力の占有

パランティア、アンデュリル ホームページから

日本ではまだ認識している人は少ないですが、アメリカの軍産複合体はボーイングやレイセオン、ロッキード・マーティンといった古い武器体系(それでも日本では5世代戦闘機や超電磁砲などは新しく感じますが)を中心としたものからAIを中心とした新しい形に作り直されつつあります。その中心になっているのがイーロン・マスクや副大統領のJDヴァンスを育てたペイパル創業者のピーター・ティールが社長であるパランティアや20代のパルマー・ラッキーが創業したアンデュリルといった企業です。これらの企業はAIを駆使して雑多でヒトでは処理しきれない情報から軍事的に有益な情報を自動的に選出して実際に攻撃する所までを行える次世代兵器システムを開発しており、一部は既にイスラエルなどで実証済みとされます。彼らは新しい軍産複合体を形成して米国政府に食い込む事を目指し、既に達成しつつあります。問題はこれらの情報処理が日常生活のAI情報にも入り込んできている事で、自動化処理によって日常と軍事活動の境界がなくなってきている事です。

前出のパストリッチ氏は、ワシントンを訪れた際に、以前は国務省の職員が行っていた事象の多くがこれらAI産業に自動化されて移管されており、セキュリティや情報の軍事転用のリスクを強く感じたと警鐘を鳴らしています。経済と諜報を支配することにより、国家の主権が侵される新植民地主義(neo-colonialism)があるとすれば、民間企業のAIに日常情報を支配されることによる主権侵害(Econo-intelligent vs Tech neocolonialism)が新たに起こりつつあるのが現在の状況と言えるのではないでしょうか?

コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Nothin’ But A “G” Thang at Alaska

2025-08-16 14:02:27 | 政治

2025年8月15日にトランプ大統領はアラスカの米空軍基地でロシアのプーチン大統領と歴史的な直接会談を行いました。その目的や成果には開催前から種々の解説がされていましたが、「直接会うことに意味がある、以上のものではないだろう」という結果予測があり、やはりその通りになったように見えます。

Nothin‘ But A “G” Thangは1990年代の黒人ヒップホップで流行したものですが、私がNY留学中によくケーブルテレビで流れていて見ていました。あまり深く関わりたくない人達のヤクザな日常を叙事詩的にラップで歌ったものですが、ビデオから解るように半グレ的若者が仕事もせずにレイブパーティー(薬がらみのパーティー)に行ってチャラい事して、車で集まりに行って練り歩く一日、GはgangstaのGで「俺たちのヤクザな一日」みたいな曲です。私はどこか惹かれる所があって好きでCD持ってます。

Nothin' But A "G" Thang ビデオクリップから

 

〇  つるんで行動した(話し合った)だけのアラスカ会合

米国チームはトランプ、バンス、ルビオ、ウィットコフ、ベッサントで構成され、ロシアチームはプーチン、ラブロフ、ウシャコフ、ベロウソフ、シルアノフ、ドミトリエフが代表となる。ドミトリエフはロシア直接投資ファンドの責任者です。顔ぶれから解るのは、今回の会談は初めから見込みのないウクライナ停戦ではなく、今後の米ロ経済協力にあるという事です。以前から指摘している様に、米国の産業力、国力は巨額の貿易赤字、財政赤字で衰退しており、米ドルの強さを担保している国際決済通貨としての役割も減弱している現在、本機で米国内の産業力を立て直す事がトランプの使命なのです。一方で力を失いつつあるネオコン・グローバル陣営は、敗北しているロシアウクライナ戦争で少しでもウクライナが有利な条件で停戦に持ち込みたい、自分達の利権を確保し続けたいとトランプに期待している様です。会談終了後のテレビにおける解説者が、トランプへの罵詈雑言、赦しを乞いに来たきたはずのプーチンが颯爽と帰国した様を、怒りを込めて論ずるのは滑稽以外の何物でもないでしょう。

トランプ氏が言及した「合意した多くの事」は北極海経路の開拓やエネルギーなどの経済協力であり、合意できなかった大きなことは「ウクライナ問題」であってこれは初めから話し合うつもりはなかった「G thang」でしょう。少なくともやることはやったのだから「ウクライナが解決しないのはゼレンスキーと欧州の責任」とアピールする効果はあったと思われます。

 

〇 スパートをかけるロシアのウクライナ侵攻

Pokrovskの飛躍的ロシアの防衛線突破とウクライナ軍の対応(軍の配置の裏側にロシア軍が侵攻したことが解る)

今週に入って、ロシアは飛躍的にウクライナ防衛線を突破してポクロフスク北部などで占領地域を広めています。ウクライナはこれに対して他地域から6個旅団を引き抜いて突出された防衛線の補強に向けましたが、その分引き抜かれた地域の防衛が崩壊してロシアの前進を許す結果(クピャンスクなど)になっています。

ゼレンスキーが早く損切りをして確実に主権が守れるウクライナ国土を確保しようとせずに一切の戦略もなくダラダラと戦争を継続する思想的背景が全く理解不能です。どうせ残った国土もグローバル陣営に殆どの利権を奪取されてウクライナ国民の取り分などなく、奴隷的労働による借金返済だけがウクライナ国民に残された道としても、せめて死傷者を少なくするために損切りをして早期に停戦する事が得策である程度の知能は持ち合わせているだろうと予想するのは誤りでしょうか。

コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

メディアは参政党の提言を正面から報道できるか?

2025-07-26 15:25:44 | 政治

2025年7月の参議院選挙は非改選を含めると与党自民公明が公示前141議席から122議席に19議席減少して過半数割れ(3議席足りない)し、立民は同数、国民と参政党がそれぞれ13議席増の22,15議席となり大きな話題となりました。特に参政党の躍進がメディアで大きく報じられて、中心となる主張の反ワクチン、反グローバリズム、日本人ファーストが提言されました。メディアでは日本人ファーストを反外国人と解釈する問題提起が多くなされましたが、選挙後の神谷党首がテレビ出演しても外国人問題やネット利用は話し合われても、反グローバリズムや反ワクチンの提言を正面から検討する番組がありません。大手メディアでは、「米国ドル態勢を中心とした自由貿易以外の資本主義体制は存在しない」ことになっていて、それから除外された「ロシア等(イラン)は経済が立ち行かない」事になっています。またワクチン推進が唯一の科学的真実で懐疑派はフェイク、偽情報に踊らされたと4年間言い続けて来たので、哀れな事に今更正面から問題として扱う事ができない状態です。世の中が変化しているのに、一切変わろうとしない大手メディアがこれからどうするのか、「終わりコンテンツ」として自ら店じまいするのでしょうか。

今回の参院選結果と与野党の議席配分

 

以下のデイリー新潮の記事に出てくる軍事ジャーナリスト氏というのは本当に何も知らないなら阿呆だし、知っていて嘘を述べているなら単なる詐欺師といえるほどデタラメな内容です。

 

(引用開始)

 

ウクライナに“真夏の大攻勢”も「5月以降に3万1000人のロシア兵が戦死」…常に数的優位に立つロシア軍が“キーウを制圧できない”決定的な理由

7/23(水) 6:12配信

 ロシア軍はウクライナ領内で大攻勢をかけているが、ウクライナ軍の頑強な抵抗に甚大な被害を受けているようだ。占領地域が増えているのは事実だとはいえ、イギリスのエコノミスト誌は「2022年2月の侵攻以来、最も早いペースで戦死者が出ており、5月1日以降、約3万1000人が戦死した」と報道。ロシアの独立系メディアも「22年の侵攻以来、ロシア軍の兵士は90万人から130万人が負傷したと推定できる」と伝えている。

 軍事ジャーナリストは「アメリカがトランプ政権になり、ウクライナへの支援が大幅に縮小されています。これをロシアのプーチン大統領はチャンスだと考えたのではないでしょうか」と言う。 「にもかかわらず、ロシア軍はウクライナ軍の返り討ちに遭っています。ロシア軍はクリミア半島を中心とする南部から大軍を北上させ、ウクライナ東部のドニプロペトロウシク州に攻め込みました。ロシア軍は集落の占領を発表するなど戦果を強調していますが、首都のキーウに肉薄しているのならまだしも、東部で一進一退の攻防を繰り広げているに過ぎません。NATO(北大西洋条約機構)も『ウクライナ軍の防衛ラインは崩れていない』と発表しています。むしろウクライナ軍は、アメリカが支援を停止したにもかかわらず、よく持ち堪えて善戦していると見るべきでしょう」  兵士や武器、そして弾薬でも数で勝るロシア軍は、なぜウクライナ軍に撃退され、多数の戦死者を出しているのか。軍事ジャーナリストは「理由の一つとして、兵士の“質”の差が挙げられます」と言う。 「ロシア軍は国民に厭戦気分が蔓延するのを恐れ、一般市民の徴兵には踏み切れていません。今、ウクライナの最前線で戦っているのは囚人兵、カネ目当ての外国人を含む傭兵、そして少数民族を中心とする動員兵だと考えられます」

訓練の差

 こうした新兵に対し、ロシア軍は事前の軍事訓練をほとんど施していないことが明らかになっている。要するにズブの素人を、いきなり最前線に投入しているのだ。(中略) 全く訓練を受けていないロシア軍の兵士に対し、ウクライナ軍の兵士は他国で訓練を受けている。 「ウクライナの新兵は安全なイギリスやフランスでNATO軍の訓練を受け、一人前の兵士になって本国の最前線に送られます。彼らは戦場で何をすべきか分かっているので、無駄な死傷者が出ないのです。またロシア国内に攻め込んだウクライナ軍を押し戻しているのは北朝鮮軍の兵士です。彼らはロシア兵より優秀だとウクライナ軍も認めています。皮肉なことですが、北朝鮮軍の兵士は本国でそれなりの訓練を受けているので、ロシア軍の素人新兵よりは使い物になるというわけです」(同・軍事ジャーナリスト)

 

(以下嘘だらけなので略 引用終了)

ウクライナ寄りのメディアゾナの集計でも25年に入ってからロシア軍の死傷者は以前よりも減少し、侵攻領域は増大し続けている

 

2年前からロシアは戦術として消耗戦に入っています。戦線を大きく動かさず前線で敵を叩いて兵力を消耗させる事で兵力を削ぎ、NATO全体の武器供給力を消耗させているのです。歴史上の平地における消耗戦は第一次大戦、イラン・イラク戦争、そしてこのウクライナ戦争くらいですが、民間人の損害を避けるために消耗戦とインフラへのドローン・ミサイル攻撃のみを行う戦略である事位はこの戦争を解説する上での初歩的事項です。訓練の差は明白でウクライナは基礎訓練さえ行われておらず、ロシア兵は前線との定期的交代も行われ、新兵は基本訓練も十分に行ってベテラン兵に混ぜて前線に出す事で消耗を防いでいます。ウクライナ兵の実態については以前紹介した通りです。

 

〇  ドローン技術の進化

ロシア軍は無線でなく光回線の有線ドローンが主流になった

ウクライナ・ロシア共にドローン技術の進化は著しく、ウクライナは国内で生産された月に1万機以上のFPVドローンを戦線に送っています。逆に言うと家内工業的に生産できる小型ドローン位しかウクライナが前線に送れる武器がないのであって、砲弾や整備が必要な大型火器はウクライナ国内では生産できない事実があります。それでも守備を主体とするウクライナ軍にとってドローンは有効な武器でした。ドローンは無線操縦が主体でしたが、携帯用、部隊用の電波攪乱装置が普及すると、以前紹介した光ファイバーを利用した有線ドローンが現在ロシア軍の主流となりました。図の様に光ファイバーを伸ばしながら10-20km先まで飛行可能であり、ウクライナ側は補給路を網で覆って攻撃を避けていますが、1000kmに渡る前線において、そこに到達するには、10km手前から車両を降りて、夜間に林を徒歩で荷物を担いで抜ける以外は前線に到達する方法はないと言われます。兵の休息のための交換は数週間なく、負傷者の搬送は困難であり、食料などの補給はドローンで行うのが普通です。ロシア軍を含めて歩兵の主な仕事はドローン操縦で偵察、攻撃を行う事であり、ドローンに攻撃された場合いつでも撃ち落とせるようショットガン(散弾銃)を携帯するそうです。こういった訓練を我が自衛隊が少しずつでも取り入れているかは不明ですが、平原の多い中国では当然組織改編を行って取り入れているでしょう。米軍も既に歩兵部隊の中にドローン中隊を創設して対応し始めています。

ウクライナ軍の自由度はかなり制限されている(英国のメディアから)

 

〇  エルブリッジ・コルビーのアジア・ファースト戦略

副島隆彦氏が掲示板3186で紹介した様に、参政党の「日本人ファースト」の背後には米国防省の戦略家であるエルブリッジ・コルビー氏がいるようだ。2024年に刊行された文春新書のアジア・ファースト「新・アメリカの軍事戦略」を読みましたが、彼の対中国戦略の基本は参政党が提唱する多極主義であり、グローバリズムではありません。中国のレジームチェンジや極の一つとしての経済を破壊する事は考えておらず、「覇権に対する拒否」のみを戦略目標に掲げている事を理解しないと先に進みません。グローバルの手先である古い自民体質の高市氏や髭の隊長は理解できているでしょうか?

7月26日の東京新聞社説にある「参政党を知るには同党が掲げる憲法草案を読むべき」は至極正しい主張です。反ワクチンや反グローバリズムはあのような憲法草案を掲げなくても実現できるものですが、参政党の組織力の大本になっている幸福の科学や統一教会の目指す所があの憲法草案に表れているのでしょう。同書の46ページに「我々のゴールは、中国に屈辱を与えることではありません。また国際社会から疎外したり、支配したりすることでもありません。中国と向き合う時に重要なのは、「中国への優越」ではなく「中国とのバランス」なのです。と記されているのはまともな主張に見えます。そうでありながら中国が南シナ海などへの覇権や台湾併合を目指している事も確かなので、日韓、インドネシアやフィリピンを共闘させて派遣阻止に当たらせよというのがコルビーの主張です。

元自衛官の私としては、裏で中国とも経済でうまくやりながら、表向きいかに対立を形作って派遣阻止をシステム的に形成するかだと考えます。核を持った中国と本気で戦争をするなど馬鹿げていますし、今のウクライナの様にグローバリストの鉄砲玉として多極主義の雄と戦争させられるのは絶対に避けねばなりません。

 

〇  日本はグローバリストのラストリゾートか?

 

日本のメディアは世界がグローバリズムではなく「多極主義」を基軸に動いている事を認めようとしません。それはメディアを支配する巨大資本がグローバリズムに基づいているからと思われますが、巨大資本も多極主義に対応し始めているのが実際であり、トランプ態勢で新軍産複合体を形成しようとするIT軍事産業(パランティアのピーター・ティールやアンデュリルのパルマー・ラッキー/イーロン・マスクの友人たち)は多極主義を前提に商売を進めています。

パランティア社製のテロ対象者自動攻撃システム(ゴッサム イスラエルで使っている)のアルゴリズムの一部

 

日本は力を持っていたグローバリストに逆らう事を知らず、情報音痴も多いのでグローバリストが最期まで搾取し尽くす事を狙っているのでしょう。以前紹介したグローバル3Pのシステムである国連の諸機関を日本に誘致させる愚かな動きがにわかに活発化してきています。このどうしようもない学歴詐称の売国奴を早く日本から追い出して欲しいと考えているのは私だけでしょうか?

日本もWHOを脱退するくらいのゲームチェンジを打ち出したらどうなんだ?

コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

忘れられたウクライナ戦争と西洋の敗北

2025-06-19 15:51:15 | 政治

2025年6月16日、17日のカナダにおけるG7会合は、トランプ大統領がイランとの戦争に向けたNSC会議で不在となる中、呼ばれていないのに物乞いに来たゼレンスキー氏はトランプ大統領に相手にされず、残ったG6の首脳達から「まあ頑張ってくれ。」という励ましを受けて退散する結果になりました。

野ざらしで適当に行われたG6とゼレンスキーとの会議(まあ頑張ってね、で終わり)

 

〇 米軍を犠牲にしてまでイランの核保有を阻止しない

トランプ大統領は強行な姿勢でイランに核保有を諦め、イスラエルに対して「無条件降伏」するよう呼びかけています。これはトランプ流ディールの最高条件なので、ここから値引きが始まると言って良いでしょう。トランプ氏は17日にロシアのプーチン大統領とも電話会談をしたことを米ロ共に明らかにしており、そこでロシアの仲介申し出を断ったと18日に述べました。

18日からは、イランへの開戦機運は一歩引いた言論になり、プーチン大統領と中東問題について何等かの合意に達した事が伺われます。イランとロシアは2025年1月に戦略的パートナーシップ協定を結んでおり、ウクライナ戦争ではイラン製の無人機やミサイルなどをロシアが使用していることからも、準軍事同盟的な意味合いがあると考えられます。イランの核保有阻止が米国の存立に係わる絶対的国益でも核心的利益でもない以上、国内イスラエルシンパを黙らせる以上のリップサービスはしない様にも思います。

 

〇 イランはイスラエルには徹底抗戦を表明

ハメネイ師は強烈な反撃を示唆し、今まで使われなかった反撃不能と思われる新型ミサイルをイスラエルに発射した

イスラエル上空で踊る様な航跡を描く遠距離弾道ミサイル「セジル」を始めて使用した(最も右側の物)

一方でプーチンからテロリストと断定されたゼレンスキーとはまともに合わないという姿勢はこれからも変わらないでしょう。欧州の首脳達は完全に置いて行かれた体を今回見せています。

 

〇 エマニュエル・トッド「西洋の敗北」の意味するところ

歴史家で人類学者のエマニュエル・トッド氏が2024年に著した「西洋の敗北」は2022年2月のロシアによるウクライナ侵攻と2023年秋までの展開を受けて、冷戦後グローバル一極態勢とEUの限界を「西洋の敗北」という衝撃的な表現で表した400ページ以上の大著で、米英、欧州の各国の歴史や民族性、社会性を含めた解説です。大きくはこの1000年の歴史を作って来た「西洋」なるものが終焉を迎えつつあり、歴史を作る側から歴史の一部になる側に至る経緯が解説されています。英米については、冷戦終結までの勝者として常に歴史を作る側であった驕りが「ウクライナ敗戦」にどう影響したか。EU諸国については、EU成立による国民国家としての国益意識の喪失(2007年EU憲法の否決によって代わりにリスボン条約で国家よりもEUが優先される基盤ができた)と、米ドルに対抗できる経済主体としてのEUの利益追求がいつの間にかNATOの利益追求にすり替えられて、EU(特に独仏)にとって自殺行為となる政策をウクライナ戦争で進め(ロシアエネルギー制裁やノルドストリーム爆破)てその衰退を速めている様が解説されています。

日本は西洋の一画でありながら、それは敗戦による強制的疑似西洋化であって、本来のアジアにおける中国に対する先進国としての立ち位置は他の西側諸国とは異なる描かれ方をしています。

今回のG7では石破総理は中東情勢について「イスラエル、イラン双方に自制を」と促した事は日本の立場として大変良い事でしたが、愚かなご機嫌取り官僚が他のG6声明にすり寄った内容に訂正させた様で、ヘタレはどこまでもヘタレだと思わせます。

 

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ネタニヤフのイラン攻略戦略に勝機はあるか

2025-06-14 15:48:00 | 政治

〇 イスラエルの先制攻撃は無謀か吉か?

2025年6月13日未明、イスラエルはイランの首都テヘランとその近郊の核関連施設を一斉に攻撃し、防空システムや核施設を破壊、革命防衛隊の幹部や科学者など多数を殺害しました。詳細は明らかではありませんが、攻撃にはイスラエル空軍による空爆とウクライナがロシア国内で用いたトラック搭載ドローンが用いられた様です。この攻撃は数日前から予想されており、アメリカはイランのバクダッド大使館から家族などを避難する指示を既に出しており攻撃は時間の問題と考えられていました。

IAEA事務局長のラファエル・グロッシ氏がFinancial timesに述べた様に、イランは兵器級に近い濃縮ウランの備蓄を既に劇的に増加させている(66%濃度に達していて90%なら実験が不要な広島型製造が可能)と言われていて、トランプ政権の交渉が進まない現在、イスラエルが攻撃を決める時期に達していたとも言われています。

これに対してイランは13日夜にイスラエル国内の軍事施設などに報復攻撃を行い、約100発の弾道ミサイルを発射しました。イラン革命防衛隊は昨年4月、10月のそれぞれ「True promise1,2」に継ぐTrue Promise 3を発動したと発表した様ですが、Promis 2では300発のミサイルが使われており、私にはかなり抑制された内容に見えます。

1967年6月の第三次中東戦争はイスラエルの先制攻撃で周辺国空軍を圧倒して国連やアメリカの仲介で停戦に持ち込みました。これはイスラエルの奇襲が成功した例ですが、短期間で終わらせた事が成功のカギと言えます。一方でこの6年後1973年10月に発生した第四次中東戦争ではエジプト・シリア軍に先制攻撃を受け、苦杯をなめて1982年にシナイ半島を返還しています。その前のスエズ動乱(第二次中東戦争1956年)は英仏に騙されてエジプトに対して戦争を始めてみたけどイギリスの腰が引けて終戦。エジプトがスエズ国有化に成功しました。

今回イランに先制攻撃をかけたイスラエルですが、既にハマス・ヒズボラとの戦いで軍は疲弊しており、レバノン、シリアの向こうにあるイランに対して、地上戦で勝利することはあり得ません。結果的にはどこかでアメリカの仲介を期待していると思われます。イランは持っているミサイルの数パーセントしか今まで使用しておらず、今の所報復も自制的で、イスラエルの核施設を直接攻撃する暴挙には出ていない様です。これ以上攻撃がエスカレートすると中東核戦争まで進むリスクが高くなりますが、アメリカの出方が大いに注目されます

 

〇 大きくはグローバリスト陣営の最期のあがきか

 

6月1日のウクライナによるロシア国内空軍基地攻撃は、ロシアの核戦略の3つの柱であるミサイル、潜水艦、航空機の3つ目に対する計画的攻撃でした。START(米ロ戦略核兵器制限条約Strategic Arms Reduction Treaty)に従って露天に爆撃機を晒していたロシア航空機を破壊した事は明らかな条約違反であり、トランプが明確に「攻撃には関与していない」と述べなければ「米国の宣戦布告」と見なされるものでした。実際にはどうであってもロシアは政治的判断でこの攻撃を「ロシアに対するテロ攻撃」と規定することで、ウクライナとの戦争は「テロとの戦争(政府相手ではないので休戦条約などはない)」と規定し、ゼレンスキーはテロの首謀者として交渉対象ではなく暗殺対象と見なされることになりました。ウクライナは2022年3月の和平条約破棄以来誤った選択を取り続けています。

これも全て戦争拡大以外選択肢がなくなったグローバリスト陣営のあがきと言えるでしょう。アメリカ国内では左翼民主党陣営の扇動で、違法移民達が内戦に近い暴動を起こし、州兵のみならず連邦軍の動員も行われようとしています。

イスラエルによるイラン攻撃もあわよくばアメリカとイランの中東大戦争勃発を狙うグローバリストのあがきである一面もあるでしょう。トランプは自分が戦争を起こす事は絶対に避けたいのが信条ですから、この2-3か月はネタニヤフとも距離を置く姿勢を取ってきました。それはグローバリスト・ネオコンとユダヤ・シオニストの接近を避ける戦略を目的としてガザ支援を訴えるリベラルボストン陣営を弾圧する施策を敢えて取って来た理由でもあります。ロシア、中国は今の所イスラエルの動きに反応をしていませんが、中東の大国トルコを含めた米ロ中トルコの平和への采配が期待される所です。

コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

トランプディールの正体「解放経済open economyから国民経済national economyへ」

2025-04-26 11:26:30 | 政治

トランプ関税の問題については、株価が乱高下するなど日本を含む世界経済が翻弄され続けていますが、Wall street journalが報ずる様に、顧問のピーター・ナヴァロ氏、財務長官のベッセント氏、商務長官のラトニック氏らの間の意見の相違で方針が変わるなど種々の情報が乱れ飛んでいます。しかし前回のブログでも紹介した様に、トランプ政権が打ち出している「関税による経済操縦」は思いつきではなく、彼のチームが長年準備してきたものであることは明らかです。

種々の報道があるが、基本概念は動いていない

英国の元外交官でMI6諜報員でもあったアラステア・クルック氏が分析する様に「トランプショック」――ドルを通じた戦後「秩序」の軸としてのアメリカを「脱中心化」させたこと――は、現状維持から莫大な利益を得てきた人々と、現状維持を米国の利益にとって敵対的、さらには存亡の危機とみなすようになったMAGA派との間に、深い亀裂を生じさせ、両陣営は、激しく非難し合う二極化へと陥っている事は明らかです。ヴァンス副大統領が準備通貨としてドルが過大評価されつづける事は健全な米国経済成長を蝕む「寄生虫」だと表現した様に、トランプ氏は「金融システムに依存する多くの人々に多大な苦痛をもたらすことで既存のパラダイムを覆す」か「事態が避けられない米国経済の崩壊へと向かうのを放置する」か、の選択から前者を選んだと言えます。勿論バイデン民主党は莫大な予算を組み、ドルを増刷する後者を選んでいた訳です。

 

I.  解放経済と国民経済

 

解放経済(open economy)とは、国の障壁をなくし、自由経済に基づくグローバリズムを進める経済政策であり、冷戦終結後に米国が一極支配の中心として進めて来た政策です。一方で国民経済(national economy)は、国家資本主義と通じる概念で、国単位で経済を指向してゆくものであり、中国、ロシア、EUを離脱した英国もこちらにシフトしつつあったと言えます。2者の相違点の大きな特徴は

 

解放経済   経済が政治に優先する (経済が政治を支配する)

 

国民経済   政治が経済に優先する (政治が経済を支配する)

 

という点です。現在トランプが進める関税による経済変革は正に解放経済から国民経済へのシフトを図る事と言えるでしょう。冷戦終結は「民主主義と資本主義」がセットで「共産主義思想と社会主義経済」に勝利したのですが、実体は社会主義経済が崩壊して資本主義経済に負けたのであって、米国を中心とした民主主義陣営も自由資本主義(グローバリズム)に飲み込まれてゆく結果につながったのがその後の歴史でした。つまり資本主義は非民主主義の中国に入り込んで成長しても民主主義自体は存在する必要がなかったばかりか、資本主義経済が政治(民主主義)の方向性を左右する(米国やEU)までになってしまったと言えます。その未来を明確に予言したものがハーバード大学の経済学者Dani Rodnikが2000年に著した「政治経済のトリレンマ」という概念です。

 

II.  政治経済のトリレンマ

Rodnikは「国際金融のトリレンマ」「為替の安定性」、「資本の自由な移動」、「金融政策の自立性」の3つの政策目標のうち、一度に2つは達成できるが、3つをすべて満たすことはできない、という理論を政治経済にも当てはめて、「国家主権」、「民主主義」、「グローバリゼ-ション」の3つの政策目標・統治形態のうち、一度に2つは達成できるが、3つをすべて実現することはできない(図)としたものです。グローバリゼーションを進めた欧州連合(EU)は、民主的でありながら各国の経済事情に依らずユーロが欧州銀行の判断で発行され、域内のヒト・モノの移動も国の事情は無視されます。

図はそれぞれの辺の対極にあるのが三角形の頂点を表わしていて、ブレトンウッズ体制は固定通貨制、黄金の囚人服とは、選挙で選ばれないエリートが勝手に決めた種々の取り決めに従わされる体制であり、民主主義の対極にあります。中国などは国家主権を保持しつつグローバル化を進めた黄金の囚人服国家かも知れません。

 

III.  ウクライナ戦争と解放経済、国民経済

 

ウクライナ戦争がグローバリズムを奉ずる西側諸国と多極主義に進むロシアBRICS陣営の代理戦争であることは誰も否定しないと思います。ロシアによる侵攻当初、ロシアウクライナ双方の犠牲は共に大きく、数週間で決着が付くと予想された戦争はウクライナ側の戦果拡大でロシア・プーチン体制が維持できないと踏んだ西側は、トルコ、イスラエルなどの仲介でまとまりかけた停戦合意を2022年4月に破棄。2022年秋以降戦時体制に移行したロシアが本気で長期戦・消耗戦に対応したことからウクライナ側が劣勢になりロシアが優勢のまま現在に至ります。

多くの専門家と称する人達がロシアの敗北を予想したにも関わらずウクライナが敗北した理由を説明できないのは、冷戦が経済戦争であったのに対してウクライナ戦争は実戦であったことを理解できていないからだと思われます。それは前記の「解放経済」と「国民経済」の特徴が理解できれば容易です。

つまり経済戦争であった冷戦は経済が強い方が勝ったのに対して、実戦は政治が経済を支配(戦時経済体制)していないと成り立たないのです。武器調達、配備、用兵、全て「政治が主で経済が従」でなければ成り立ちません。第二次大戦においては連合軍、米英含めて戦時経済体制で、全て軍政優先で戦争を遂行し、日独枢軸軍に勝利しました。勿論最後は経済力の優劣が勝敗を決めたのですが、「儲けてナンボ」という資本主義理論が政治に優先している状態では、政治優先の国民経済体制でしかも実体経済の底力を備えたBRICS体制には「信用経済ばかり肥大した西側諸国」は勝てない事が明確になったのです。

 

IV.  NATOはEUの軍隊ではない

欧州連合の3つの柱

EUは経済共同体が基本であり、共通外交・安全保障政策、刑事司法協力という2本の柱が加えられましたが、軍事組織は持っておらず加盟国の多くがNATOに属している事を頼りにしています。そのNATOは米英を中心とした対東側(ロシア)及びドイツ封じ込めを目的とした組織であり、特に米国の主導(総司令官は米軍人)がなければ機能しません。欧州委員会委員長のフォン・デア・ライエン氏や安全保障政策代表のカヤ・カラス氏がいろいろ言っても実戦に反映されないのは政治経済と軍が一体化されていないからです。

米軍がいないとNATOは機能しない

ウクライナ戦争はウクライナ側(西側)には総司令官が不在であり、責任を持って終わらせる人がいない(トランプはバイデンの戦争だと明言)ばかりか、無責任なステークホルダー達の思惑がバラバラであるため、このままウクライナが崩壊するまで続く可能性が高いかも知れません。

 

本記事はブログ引っ越し先の「はてなブログーrakitarouのきままな日常」でも見れます。

「独立言論フォーラム」さんで来る5月27日(火曜)に「コロナとウクライナの戦略的失敗に学ぶ」と題した小さな茶話会を開催します。お時間とご興味のある方は是非左記サイトからご参加ください。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ウクライナ戦争の行方

2025-03-15 10:48:41 | 政治

この1か月ほどの間で3年間続いたウクライナ戦争の帰趨が変わりつつあります。時系列的にこれらの動きをまとめます。

〇 2025年2月14日ゼレンスキーは欧州安全保障会議がミュンヘンで開催される事に先立ち、謎のドローンをチェルノブイリ原発に突入させ、ロシアが核汚染の拡大と紛争継続を意図しているとアピール。

〇 2025年2月14日ヴァンス副大統領はウクライナに鉱物資源の50%を差し出す様投げかけたが、ゼレンスキーは拒否。米国のスコット・べセント財務長官もウクライナの鉱物資源採掘権が米国の防空支援の対価だと表明。

〇 一方ヴァンス副大統領はEUの真の敵はEU内部に存在する(グローバリスト・ネオコンの欧州ブランチといえる首脳達である)と意味深長な演説を行い、戦争継続に固執する首脳達を震え上がらせた。

 

〇 2025年2月18日米ロ代表がサウジアラビアのリヤドで戦争終結に向けての協議を開催した。アメリカ側はルビオ、ウィトコフ、マイク・ウォルツの3名で構成され、ロシア側はラブロフ、プーチンの外交政策担当補佐官ユーリ・ウシャコフ、キリル・ドミトリエフの4名で構成される。ロシアの国連代表、ワシリー・ネベンジャ氏は、ヘルソンとザボリージャなどロシアが占領した地域はウクライナから永久に失われると国連で発表。ロシアはクルスクと領土譲歩や土地交換について協議することはなく、ウクライナの非武装化は依然として絶対条件となるとした。結局この会談は交渉の準備段階に終わった。

〇 2025年2月26日プーチン大統領はウクライナのドンバスを含むロシアの希土類、鉱物資源の開発を米国と協力することを公の場で述べる。同時にウクライナへは降伏を勧告。

〇 2025年3月1日、ホワイトハウスを訪れたゼレンスキーはトランプ大統領、ヴァンス副大統領らと口論になり、事実上米国からたたき出され、鉱物資源提出と支援継続についての交渉は決裂した。

〇 2025年3月3日NATOとEU首脳は追い出されたゼレンスキーを励まし、「僕たちは仲間だ!」という掛け声のみの支援集会を開く。「英仏合同の平和維持軍派遣」がウクライナの安全を保証すると発表したが、実効性に乏しく説得力に欠ける。また何百億ドルもの援助を大々的に約束するが、イタリア、ポルトガル、スペイン、ハンガリーなど複数のEU加盟国が反対。

 

〇 2025年3月5日 米国はウクライナへの軍事援助、情報援助を停止と発表。ただしその他のファイブアイズへの情報提供は続けるため迂回された情報はウクライナへも届くと言われる。ウクライナ軍をLBSの「盲目状態」から救うため、フランス、ノルウェー、英国、ルーマニアのNATO専門家が戦闘に派遣。リトアニア、ルーマニア、ドイツ、トルコのNATO空軍基地のSIGINTステーションはフル稼働。ウクライナ国境沿いのフランスとイギリスのAWACS偵察機の活動も活発化。

一部の東欧反ロシア政治家はロシアと欧州を再度戦争に引き込みたいと願っている。英国王室はゼレンスキーを猿か何かと思っているようだ(相手が裸でも気にならないのは人間と思っていないから。貴族の考え方とはそういうものです。)

一方ドイツ国防省はウクライナへの物資供給は既に限界であると表明。

〇2025年3月6日欧州はウクライナへの効果的支援を米国に代わって行うEU内の協定の成立に失敗した。マクロンが提唱したフランスの核の傘という表現も架空のものになった。

 

〇2025年3月9日ロシア特殊部隊はクルスクのウクライナ軍占領地区にある停止されたガスパイプラインを通って占領地区のスジャを奇襲攻撃、パニックに陥ったウクライナ軍から都市をほぼ奪還した。クルスク侵攻で同部に残された外国傭兵を含むウクライナ軍数千名は孤立状態となった。

クルスク撤退を取引材料とするウクライナの最期のカードは消滅した。

 

〇2025年3月11日ウクライナはモスクワの住宅地を91機の無人ドローンで攻撃、他にも126機はクルスク地方の攻撃に使われた。停戦交渉と並行した軍事的に意味のないモスクワ市民への攻撃はウクライナにとってマイナスでしかないと思われます。

モスクワ市民への軍事的に意味のない攻撃に対して、ロシア軍はウクライナエネルギー施設を大量のミサイルで攻撃倍返し

 

〇2025年3月12日サウジアラビアのジッダで米国・ウクライナの高官協議が行われ、ロシアとの30日間の停戦で合意し、ロシアへ内容を伝える事が共同声明で明らかにされた。問題は8時間もかけて何が話し合われたか、ウクライナがロシアの主張をどこまで飲めるかだったと考えられます。

 

〇2025年3月14日プーチン大統領は米国提案に条件を付け、ウクライナの中立化、非ナチ化、併合した4州の安全を認める事で戦争終結に向けることができると表明。同氏はモスクワでベラルーシのルカシェンコ大統領と会談後に開いた記者会見で、「敵対行為の停止という提案に同意する」と表明。同時に「長期的な平和につながり、危機の根源的な要因を排除するものでなければならない」と述べた。

その上で、トランプ氏の戦争終結に向けた取り組みについて「この考え自体は正しく、われわれは明確に支持する」とし、「平和的手段によって紛争を終わらせるという考えを支持する」と述べた。ただ「協議する必要のある事項がある」とし、トランプ氏と電話会談を実施する可能性があると語った。

ボールは再び米国・ウクライナ側に戻ったと言えます。

今後2回目のやり直しトランプ・ゼレンスキー会談でプーチンの案を受け入れればそのまま和平が成立するでしょう。但し米国はウクライナ国内の鉱物資源などの採掘権50%を要求して、米国(企業)がウクライナに存在することがウクライナの安全保障であると言い張るでしょう。米国は前記の様にロシアとも鉱物資源の共同開発を進めており、梯子を外されたEU(グローバリスト欧州ブランチ)だけがロシアとの戦争モードで残されることになります。

追記 2025年3月22日

ロシアのプーチン大統領はトランプ政権が提案したウクライナとの停戦案は拒否し、トランプ氏の顔を立ててエネルギー施設などへの攻撃を一時停止する事は了解しました。しかし領土割譲やウクライナの非軍事化を含む今までのロシアの主張をウクライナが承諾して、西側がNATO領域(ポーランド以西)まで確実に引き上げない限り停戦に合意することはないでしょう。その理由をラリー・ジョンソン氏が纏めていたので備忘録として以下に転載します。

(引用開始)

ロシアが「恒久的な」停戦を受け入れない理由を理解する

2025年3月21日ラリー・C・ジョンソン

ドナルド・トランプは、ロシアを説得して停戦を受け入れさせ、ウクライナ戦争を一時的に停止させることに成功することはないだろう。なぜなら、ロシアはこれまで西側諸国が支援する停戦で何度も痛めつけられ、騙されてきたからだ。停戦を求める動きはパターン化している。つまり、ウクライナ軍はロシアが支援する部隊にやられ、降伏する代わりに停戦を嘆願するのだ。ロシアは2014年と2015年の2回停戦に同意したが、その後ウクライナに破られた。

それでは、2014 年 9 月からの歴史を振り返ってみましょう。

ウクライナは、主に軍事的、政治的、人道的要因の組み合わせにより、2014 年 9 月に停戦を求めた。その年の初めに始まったウクライナ東部の紛争は大幅​​に激化し、多数の死傷者、広範囲にわたる破壊、人道的危機を招いた。以下は、当時ウクライナが停戦を求めた主な理由である。

1.軍事的挫折と損失

  • 2014年9月までに、ウクライナ軍はドネツクとルハンスクでロシアの支援を受けた分離主義者に対抗する努力で大きな損失を被った。ロシア軍と装備の支援を受けた分離主義者は、 2014年8月下旬のイロヴァイスクの戦いを含むいくつかの重要な戦闘で優位に立っていた。この戦闘中、ウクライナ軍は包囲され、数百人が死亡、負傷、または捕虜になるなど、大きな損害を被った。
  • ウクライナ軍は長期にわたる紛争への備えが不十分で、ロシアの支援を受けた武装が整い組織化された分離主義勢力と効果的に戦うための十分な訓練、装備、資源を欠いていた。

2.人道危機

  • この紛争は深刻な人道危機を引き起こし、何千人もの民間人が死亡または負傷し、100万人以上が家を追われた。ドンバスの都市や町は大きな被害を受け、水道、電気、医療施設などの重要なインフラが破壊された。
  • 停戦は暴力行為を止め、被災地に人道支援を届け、民間人に救済を提供する手段とみなされていた。

3.国際的な圧力

  • 欧州連合、米国、欧州安全保障協力機構(OSCE)を含む国際社会は、紛争の沈静化のため、ウクライナと分離主義者らに停戦に合意するよう求めた。平​​和的解決を見出すための外交努力が進められており、停戦は必要な第一歩とみなされていた。
  • 2014年9月5日に署名されたミンスク議定書は、三者接触グループ(ウクライナ、ロシア、欧州安全保障協力機構)の仲介により締結され、停戦の確立、重火器の撤退、政治交渉の開始を目的としていた。

4.政治的配慮

  • ウクライナのペトロ・ポロシェンコ大統領は、戦闘を終わらせ、さらなる人命の損失を避けるよう国内から圧力を受けていた。ウクライナ国民は紛争にますます疲弊しており、国の安定と経済への長期的な影響を懸念していた。
  • 停戦は、ウクライナが軍を再建し、防衛力を強化し、西側同盟国からの追加支援を求めるための時間を稼ぐ手段とも考えられていた。

5.ロシアの関与とエスカレーション

  • 2014年9月までに、ロシアが分離主義者に軍隊、武器、兵站支援を提供し、紛争に直接関与していることが明らかになった。このエスカレーションにより、ウクライナが軍事的勝利を達成することはますます困難になった。
  • 停戦はロシアのさらなる介入を防ぎ、現地の状況を安定させる手段とみられていた。

6.経済的負担

  • この紛争は、すでに汚職、経営不行き届き、そして2014年のユーロマイダン革命の余波に苦しんでいたウクライナ経済に、大きな負担をかけた。戦争は、特に重要な経済拠点であったドンバス地方の工業生産をさらに混乱させた。
  • 停戦は紛争の経済的損失を軽減し、ウクライナが改革と復興に集中できるようにする手段とみなされていた。

2014年9月の停戦の結果

2014年9月にミンスク議定書によって確立された停戦は脆弱で、主にウクライナによって頻繁に破られた。一時的に戦闘の激しさは緩和されたものの、紛争に永続的な解決をもたらすことはできなかった。

結局、2014 年 9 月にウクライナが停戦を求める決定を下したのは、紛争の厳しい現実と、人道的懸念を優先し、状況を安定させ、外交的解決を模索する必要性を反映したものでした。しかし、紛争を引き起こした根本的な問題は未解決のままであり、その後も暴力が続くことになりました。

ウクライナは、ドンバス地域で進行中の戦争で暴力が激化し、軍事的に大きな後退を余儀なくされたため、2015年1月に停戦を求めた。2014年9月に署名された最初のミンスク議定書は、地方分権化や国境監視などの措置を通じて停戦を確立し、紛争を解決することを目指していた。しかし、2015年初頭までに、特にロシアがドネツク国際空港で勝利し、デバルツェボで新たな攻勢を仕掛けた後、戦闘が激化したため、この合意は完全に崩壊した。

ウクライナは、大きな損失と高まる国際的圧力に直面し、さらなる軍事的敗北を防ぎ、状況を安定させようとした。和平交渉への新たな取り組みは、2015 年 2 月 12 日に調印されたミンスク II 合意で最高潮に達した。この合意には、即時停戦、重火器の撤退、捕虜交換、ドンバスの一部に自治権を与える憲法改正などの条項が含まれていた。ウクライナの取り組みは、さらなる不安定化を避け、ロシアを侵略者として描写することで国際的支援を集める必要性によっても推進された。ウクライナを支援する西側諸国は、ウクライナ軍がドンバスで民間人を繰り返し砲撃していることを無視した。

ミンスク合意 II は、ウクライナ東部におけるウクライナ政府軍とロシアの支援を受けたドネツク州およびルハンスク州の分離主義者との間の紛争を解決することを目的とした一連の措置である。ロシアは交渉で重要な役割を果たしたが、主たる署名国ではなかった。代わりに、この合意はウクライナ政府とドネツク州およびルハンスク州の指導者の間で締結された。この合意は、ウクライナ、ロシア、フランス、ドイツの指導者と分離主義者地域の代表者による交渉を経て、2015 年 2 月 12 日にベラルーシのミンスクで調印された。

ミンスクII合意の主な規定は以下のとおりです。

  1. 即時かつ包括的な停戦: 停戦は2015年2月15日深夜に発効する予定でした。
  2. 重火器の撤退:両陣営は安全地帯を作るために前線から重火器を撤退させる。
  3. 監視と検証:欧州安全保障協力機構(OSCE)は停戦と重火器の撤退の監視と検証を任務としていた。
  4. 権力の分散化:ウクライナは、ロシア語の使用権や地方警察の設立権など、ドネツク州とルハンスク州にさらなる自治権を与える憲法改正を実施することに合意した。
  5. 地方選挙:分離主義者支配地域ではウクライナの法律に基づき地方選挙が実施され、OSCE によって監視されることになっていた。
  6. 恩赦:重大な犯罪で告発された者を除き、紛争に関与した者には恩赦が与えられることになっていた。
  7. 捕虜と人質の交換: 双方は捕虜と人質全員を解放することになっていた。
  8. 人道支援:紛争地域への人道支援が許可されることになった。
  9. 経済関係の回復:銀行サービスの再開や年金の支払いなど、紛争の影響を受けた地域とウクライナの他の地域との間の社会的、経済的関係を回復するための措置が講じられることとなった。
  10. 外国軍と傭兵の撤退:すべての外国の武装部隊、軍事装備、傭兵はウクライナ領土から撤退することとなった。

合意にもかかわらず、ウクライナ東部での紛争は継続しており、停戦違反が頻発し、敵対行為が続いている。合意の政治的側面、特に権力の分散化と地方選挙の実施は論争の的となっており、双方が互いの約束を果たせていないと非難している。

ドイツとフランスの指導者たちがミンスクIIを「ウクライナの軍事力増強のための時間稼ぎの策略」と見ていたことを世界が知ったのは後になってからだった。

2022年12月のDie Zeit紙のインタビューで、メルケル首相は次のように述べた。

「2014年のミンスク合意はウクライナに時間を与えるための試みだった。ウクライナはまた、今日見られるように、この時間を利用してより強くなった。2014年から2015年のウクライナは、今日のウクライナではない。」

フランスのオランド大統領もメルケル首相の発言に同意した。

ロシアのラブロフ外相との会談中(ナポリターノ判事とマリオ・ナウファル氏も同行)、ラブロフ外相は、ロシアとウクライナが2022年3月29日〜30日にトルコで交渉を行った際、ロシアはウクライナが提示した特別軍事作戦の終結に向けた提案案を受け入れたと指摘した。善意のしるしとして、ウラジミール・プーチン大統領はロシア軍に対し、キエフ北部の陣地から撤退するよう命じた。しかし、ジョー・バイデン大統領とボリス・ジョンソン大統領からの圧力に直面したウラジミール・ゼレンスキー大統領は、自国の政府の提案を拒否し、戦争継続を選択した。

これがロシア当局に嫌な思いを残したと言うのは控えめな表現だ。停戦交渉に関するウクライナの3度の方針転換は、停戦がもはや戦争を終わらせる現実的な選択肢ではないとロシアに確信させた。だからこそ、ウラジミール・プーチンは2024年6月14日の演説でロシア外務省高官らに新たな条件を提示したのだ。これが今やロシアの譲れない立場だ。もしウクライナがこれらの条件の受け入れを拒否すれば、ロシアは戦場を通じてより厳しい条件を突きつけるだろう。

(引用終了)

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「王様は裸だ」とテレビ放送されたゼレンスキー

2025-03-02 11:04:26 | 政治

2025年2月28日の米トランプ政権とウクライナゼレンスキー大統領との会談は、世界中のメディアが報ずる様に異例の決裂で終わりました。通常首脳会談に至る前に官僚レベルで両国の立場や合意点を調整した後に首脳会談では微調整をして合意文書に署名するのが外交の基本です。

マクロン氏に頼まれて嫌々会談を持ったトランプ氏、停戦に興味のないゼレンスキーとの「見込みのないレアアースの合意」などどうでも良かったと言える。

今回もある程度の合意点は調整してから階段に臨んだ事は間違いないと思われますが、何しろゼレンスキー自体がCIAネオコンのパペット大統領として、全て言われるままに大統領就任以来行動してきたので、価値観や合意の妥協を自分でその場で調整する(政治家として当然の訓練)などしたことがなかったので、今までのやり方(素人のパペット)を続けて挑発に乗ってしまったというのが真実です。

「一国の首脳」に「記者」から「スーツ持ってるの?」という質問が出る時点で「お前は裸の王様だろ」と言っているに等しい。

その象徴的な場面は一国の大統領に対して、記者から「あんたスーツ持ってないの?」(裸と同じだよ)と揶揄された所でしょう。大恥をかいて終わる会見の結末は、トランプはホワイトハウス玄関前でゼレンスキーを迎える第一声が「今日の服装はいいね」という最大限の皮肉だったことからも運命づけられます。グローバリスト・ネオコンがバックに付いたゼレンスキーは北朝鮮の将軍と同様「独自の制服」さえ着ていれば世界の社会常識は無視しても受け入れられ、ビデオ画面で演説すれば「閣下」と持ち上げられて国会議員の全てがスタンディングオベーションで聞いてもらえることがデフォルトと思い込んできました。実は全員が「アホクサ!」と思いながら表面的には従っていた「裸の王様」状態であったと言えます。

政治誌Axiosに紹介されたホワイトハウス出迎えから決裂に至る経緯。本来ウクライナ側は細心の注意と忍耐が必要な場であった事が明らか。

ロシアとの戦争は、武器も戦略も戦術も全てグローバリスト・ネオコンが設定した通り従っていただけであり、しかも23年以降は一方的な負け戦であった事は日本以外のオルタナメディアやBRICSメディアを視聴している人達は皆知っている事です。

ウクライナの取材(ツアー)は全て保安部のプロパガンダ通りだと暴露するバンス副大統領。

「王様は裸だ」と全国放送されたゼレンスキーに対して、一部の欧州裸王仲間から早速「あなたは独りぼっちではない」という励ましの言葉が投げかけられています。3月2日にはグローバルヤングリーダー筆頭の英国キア・スターマー主催で「これからどーする?」会が欧州首脳を集めて開催されます。EU閣僚でもあった英国のAlastair Crooke氏は、「戦争状態がなくてもEU首脳の意見が一致することなどなかったから各国の利害がからむロシアとの問題でEUの意見が一致することはあり得ない。」と言い切っています。まして経済が落ち込んでいて武器在庫も使い果たした欧州において、引退する独ショルツ、国内で支持を失っているマクロン、選挙で信託を得ない評判の悪い欧州委員長のフォン・ディア・ライエンが何を話しても実効性のある解決策など出てこないでしょう。

外交音痴だったゼレンスキーは顔を洗って出直して全てトランプの要求を呑むしか道はない。

 

追記 2025年3月3日 

〇  英国の二枚舌は第二次大戦以来のお家芸

米国は明確に英国がウクライナで何をしようが、支援などしないと明言。その代わり関税はかけないでおくよ。とディールは成立している。

英国は第二次大戦時にヒトラーがポーランド、チェコなどに侵略した際に「軍を送って貴国を護る」と約束したにも関わらず静観、両国はドイツに飲み込まれます。1956年のスエズ危機において、英国はフランス、イスラエルを唆してエジプトを侵略しますが、結局大規模な戦争はせずに米ソの仲介で撤退しました。

今回もキア・スターマーは英国が中心となってウクライナの安全保障を受け持つなどと嘯いていますが、米国との関税協議では完全に尻尾を振り続けている状態であり、適当にはしごを外す事は明確。あまり報道を鵜吞みにしない方が良いと断言します。英国とはそういう国なのです。

どこのバカが英国に騙されて軍を送るのか知らないが、日本は金を出せと言われないよう気を付けることだ。

 

追記 2025年3月6日

〇 ウクライナ議会はトランプ・プーチンの和平交渉を歓迎

ウクライナ国民の本音はトランプ・プーチンの和平交渉による一刻も早い終戦であるのは頭のおかしな人でなければ当たり前の事です。ウクライナ議会は麻薬中毒のゼレンスキーの100倍まともです。日本のメディアでウクライナ国民の声を正しく伝えるものが皆無であるのは本当に嘆かわしい。「トランプの政策にウクライナ市民は不満の声」などというデタラメばかり報道し戦争継続を煽る「人命軽視の阿呆ども」は恥を知るべきだ!

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

追い詰められたグローバリスト・メディアのヒステリー反応

2025-02-22 15:07:19 | 政治

トランプ政権が発足して1か月足らずのうちに、世界は余りにも目まぐるしく動いていて付いてゆくのが手一杯の状況です。1回目の政権時には、国務省を始め、政府全体が8年間の民主党オバマ政権陣営で固められていて巨大グローバル資本、軍産複合体からなるディープステイトの排除をするどころか、その陣営から次々に人材を政権内に送られてトランプが目指す方針を変えられてしまううちに4年間が終わってしまいました。今回は前政権の陣営から邪魔をされる前に矢継ぎ早に政策を繰り出して邪魔をする機会を与えない作戦に出ていると言えます。非常に見事な手際と思います。結果的に追い詰められたグローバリスト・その傘下の主流メディアがヒステリー反応を起こして訳の分からない行動を起こし始めているのが実情でしょう。以下にこれらについて纏めます。

 

I.  民主党が畏れた人事がほぼそのまま決まる

新トランプ政権の主要人事は、グローバル・民主党側が非常に嫌がる人材が多数でした。司法の政治利用を批判したマット・ゲイツ下院議員(42)をまず司法長官に指名しましたが、民主党主導の下院倫理委員会は執拗に同氏の30代頃の売春疑惑や薬物疑惑を追及して12月24日に司法長官候補を辞退させました。しかしその代役として指名されたパム・ボンディ氏はゲイツ氏以上に司法省の改革をする気満々の女性であり、2月5日に正式に承認されました。ゲイツ氏を全力で葬った事がグローバル陣営に幸いだったか疑問です。

他にもロバート・F・ケネディJrの保健福祉省長官、ジョン・ラトクリフCIA長官、トュルシー・ギャバード国家情報長官、カシュ・パテルFBI長官の人事が正式に承認されており、特にギャバード情報長官の就任からトランプ大統領のウクライナ情勢についての分析が現実に合ったものに変貌しており、早速プーチン大統領との交渉進捗など効果が出て、グローバル陣営にとって発狂状態になってきています。

RFKJr氏はXで6か月以内にmRNAワクチンは禁止すると発表。NIH所長のバッタチャリア氏もコロナワクチン停止を明言しているが、定期接種を未だに行っている日本はどうする?

 

II. CIA USAID解体

CIA末端要員のロバート・キャンベルを出演させて陰謀論の紙芝居で日本国民を必死に洗脳するサンモニ

前回も記したCIA、USAIDの解体は大きな波紋を呼んでいる様です。特にUSAID解体はグローバル陣営は予想していなかった事らしく、メディア総動員で狂った様に「慈善事業が滞って世界の弱い人たちが~」と騒いでいます。面白かったのは日本においても2月16日放送のサンデーモーニングで紙芝居まで作って「USAIDの閉鎖は陰謀論という偽情報に基づいて慈善事業を真面目に行っている団体を一方的に閉鎖しているトランプ独裁政権の横暴なんです」という物語(ナラティブ)を必死に日本人に広めている様です。コメンテーターにCIA末端工作員のロバート・キャンベル氏(戦時下のウクライナに出張してウクライナ支援の本まで出版=普通の大学教員は不可能)を出演させて、番組内容と出演者の発言をチェックさせていた事です。

DOGEの調査で米国では160歳以上の国民が13万人もいることになっていると判明。これも陰謀論なのでしょう。

 

III. 財政出動の凍結 NED TNI 活動停止

全米民主主義基金(NED)は1983年に設立された準NGOですが、これもUSAIDと同様連邦予算に占める割合は小さいものの、民主主義を広める名目さえ付けば、反政府組織の支援などあらゆる目的で資金を使えるため、腐敗、汚職の温床になってきました。Trusted News Initiative(TNI)は、BBCを中心に世界のグローバル体制側メディアを規制(結束)する目的で2019年に設立された組織で、NHKも加盟していてUSAIDの出資先に含まれます。「偽情報を阻止する」事が目的の組織ですが、コロナやワクチンなど議論の余地が多い政策について両論併記することなく、一方的な意見のみを報じて「異論は偽情報と決めつける事」が特徴です。そのようなジャーナリズムに連邦予算の援助は不要でしょう。

 

IV. ウクライナ紛争終結へ

 

トランプ氏はプーチン大統領との直接会談を準備中であり、本当にウクライナ紛争が終わる気配になってきました。大慌てなのは紛争を継続させたいゼレンスキーと欧州グローバリスト達です。トランプ氏の「欧州首脳らは戦争を終わらせる努力を3年間一切行ってこなかった。」という批判にマクロン大統領は「国民はロシアとの戦争に備えよ。」と言い、ドイツのショルツ首相は「国家非常事態宣言だ」と狂ったとしか思えない反応を示しています。ドイツはノルドストリームパイプラインをウクライナが破壊してドイツ産業と国民がエネルギー高騰に苦しんでも国家非常事態とは言いませんでした。首相として完全に頭おかしい。

ミュンヘンの欧州安全保障会議でヴァンス副大統領は「欧州の本当の敵はロシアや中国でなく欧州内部にいる(言論の自由を弾圧するあんたたちグローバリストだ)」と明言して会場を震撼させました。続く国政選挙で国民が真の民主主義に基づいて正しい国家代表を選びやすくなったと言えるでしょう。欧州国土を戦場に導く売国奴、民衆の敵のグローバリスト達を追い出す鬨が来たと言えます。

ヴァンス副大統領は「欧州の真の敵は内部にいる」と明言

トランプ氏は今までの支援の見返りに「ウクライナの鉱物資源の半分をよこせ」とゼレンスキーに要求。ゼレンスキーが拒否すると「ならばもう良い。」とあっさり切り捨て。慌てたゼレンスキーが「差し上げます」と言い出していますが、トランプを批判することで彼の意見が変わる事はない程度の知恵さえないゼレンスキーは既に終了コンテンツでしょう。

ウクライナ国防委員長コステンコ氏は、米国はウクライナへの武器販売を停止したと伝えており、ウクライナへの武器支援は終わった様です。世の中は援助をもらう方が与える方に文句を言って通るはずがありません。

米国はウクライナへの武器売却を凍結 というウクライナ高官の投稿  米国に鉱物資源をくれてやるために命を張りたくない、というウクライナ兵79旅団の投稿

 

V. パナマ運河からの中国締め出し

トランプ氏はパナマが中国に飲み込まれる(パナマの2港を中国が所有)事を憂慮して、パナマ運河の再度領有を宣言しそうになりました。パナマのムリノ大統領は、同国の一帯一路からの離脱を宣言し、米国軍艦の通行料について検討する(無料にするという米国務省の発表は虚偽)と発表。トランプ氏の脅しは一定の効果を見せた様です。

コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

トランプ効果とCIA、FBIの衰退

2025-02-03 14:21:00 | 政治

トランプ氏が大統領に返り咲いてから2週間足らずのうちに、メディアは批判ばかりしているものの既に多くの事が世界で変わりつつあると思います。持続的効果は未定ながらガザでの一時停戦と人質交換は一部実現しました。公務員の削減と在宅勤務の禁止も発令。カナダ、メキシコ、中国への関税発動も行われ、早速世界の株価に影響を与えています。現在閣僚人事の議会承認手続きが進められていますが、民主党・グローバリズム陣営にとって不都合極まりない「RFK.Jr.の保健福祉省長官、トュルシー・ギャバード国家情報長官、カシュ・パテルFBI長官」の人事は、見苦しい程紛糾を極めています。そのような中でケネディ大統領暗殺についての機密文書の開示命令は目立たないながら大きな意味がありそうです。第一期目のトランプ政権でもケネディ文書の公開が約束されましたが、CIA、FBIの反対で結局重要な部分開示が見送られた経緯があるからです。国家保安上のリスクがあるからと説明されましたが、1960年代の事件で現在の米国の安全にリスクなどあるはずもなく、「CIAとFBIが犯人です」と自白しているに等しい。今回これが明らかになることで今までCIAとFBIの明らかな悪事に関わってきた連中が現在「逃亡モード」に入っているという事でしょう。以下に妄想を含めて最近の出来事からこれらの関連を推察します。

FBIを普通の警察組織に戻すと公言するパテル氏を必死に攻撃する民主党議員

 

〇 突然CIA悪事の暴露を再放送NHK映像の世紀

2025年1月26日、NHK映像の世紀バタフライエフェクトは、「CIA世界を変えた秘密工作」をアンコール放送しました。内容は「アメリカ大統領直轄の情報機関「CIA」は、戦後のアメリカ外交を陰で支えてきた。世界の民主化支援という大義の下、他国へ工作員を派遣、秘密工作を仕掛けてきた。イランでは、巧みな世論操作で政権を転覆させ、莫大な石油利権をアメリカにもたらした。ソ連の衛星国ハンガリーでは、ラジオを使って反体制運動をあおった。南米チリでは、社会主義政権を親米政権に転換させたクーデターに関与した。」(番組紹介から転載)というもので古い題材でありながら「アメリカはCIAを使って悪い事を秘密工作として堂々としてきた」と暴露したもの。次の「ベトナム勝利の代償」の回でもトンキン湾事件を仕掛けて北爆を開始したと暴露。要はイラク戦争、コソボ内戦、中東のカラー革命、ウクライナのマイダン革命から現在の戦争まで全部こいつら(CIA)の工作ですよ、とどんな阿呆でも解る様に説明したに等しい。

 

〇 ウクライナはCIA傀儡ゼレンスキーを変えて終戦へ

プーチン大統領は繰り返し「正式な大統領ではないゼレンスキーと交渉するつもりはない」と明言しており、米ロの調整で停戦した後に最終合意には正式に選ばれた大統領と条約を結ぶ事を考えていると思われます。2022年の4月、一度双方が合意した停戦協定をウクライナ側が一方的に破棄し、しかも圧倒的にロシア側が勝利していることから同じ相手と停戦協議をすることはないのは当然と思います。NATO各国の首脳の殆どは反グローバル側に替わる勢いであり、落日のダボス会議2025にゼレンスキーは出席したもののほぼ相手にされずに終わっているのが現実です。

 

〇 CIA主導の北朝鮮デマ終了

クルスク北西部の北朝鮮軍陣地

3か月かけて繰り返し「ウクライナ諜報部発信」として続けられた北朝鮮軍がウクライナ戦争に参戦して多大な損害、というデマは続ける意味合いがなくなり「北朝鮮軍は撤退した」という形で収束させる様です。以下状況を説明したMoon of Alabama氏からの引用です。

(引用開始)

2024年10月14日、ゼレンスキー元大統領は、ウクライナへの支持を高めるための情報作戦を開始。彼は、ロシアが北朝鮮を戦争に巻き込む計画を立てている、と証拠もなく主張した。メディアはすぐに「ウクライナの特殊部隊の情報源」を引用してこれらの噂を広め、さらに匿名の「情報源」が加わり、すぐに北朝鮮の兵士3,000人が戦闘に参加するという話になった。しかし、そのようなことが計画されたり起こったりしたという証拠はまったくなかった。

しかし、今日、米国のメディアは、このナンセンスを誇張して報道している。

北朝鮮がロシアの前線に兵士を派遣する理由-ワシントンポスト
ロシアの対ウクライナ戦争を支援するために兵士を派遣することは、金正恩政権に貴重な外貨をもたらし、両国間の関係強化を促進する可能性がある

ウクライナ軍の情報機関の主張だけを根拠とするこのナンセンスを、西側の政治家や軍人が信じるとは思えない。しかし、この問題を定着させようとするウクライナ政府のキャンペーンは明らかだ。その望みは何だろうか? ロシアとのウクライナ国境で北朝鮮と戦うために韓国に軍隊を派遣させることか?

数日後、ウクライナの「北朝鮮」情報作戦全体が米国の計画に基づいていたことが明らかになった。

上記を書いた時点では、このキャンペーンのアイデアが、しばしば戦略的なアイデアを提案する国防総省のシンクタンクであるRANDから出たものだった。

(引用終了)

その後シベリア地方出身のブリヤート人の捕虜を北朝鮮軍の負傷者としてメディアに引き出したりしていましたが、韓国の似非戒厳令失敗により、新たな戦争状態を作る事にも失敗したCIAは北朝鮮軍デマを収束させる他ないと判断したのでしょう。北朝鮮軍はウクライナがロシア領土のクルスクに進軍した突出部の北西の一角の防衛に当たっていると報道されていましたが、重厚な火砲とドローンの連携で攻撃する戦法が現在のロシア軍の戦術であるのに、その一角を火砲のない北朝鮮軍に任せることはあり得ません。しかもウクライナが当初奪取目標としたクルスク原発が後方にある場所です。第二次大戦のドイツ軍のソ連攻略、いわゆるバルバロッサ作戦において、ソ連が弱点として突いたのは強力なドイツ軍前線ではなく、同盟国のハンガリーやスロバキアが守備する一角であり、今回の戦争でもロシアが弱点となる北朝鮮軍をそのような場所に置くはずがないのは多少の軍事知識があれば誰でもわかる事です。

 

〇 日本の動きもCIA弱体化が背景か?

でれでれ草さんのブログから引用

米国は戦後「対日心理戦略計画PSB-D27」に沿って100人態勢でメディア、政治家、教育関係者、学者などをCIAの支配下に置くべく諜報員とその下で働くエージェントを使ってきたことは知る人ぞ知ることではあります。朝日新聞出身の緒方竹虎(コードネームポカポン)、船橋洋一、読売新聞(日テレ)の正力松太郎(ポダム)、先日亡くなった渡辺恒雄、CIA下部組織のS学会の印刷物で赤字をしのいだ毎日新聞(TBS)などCIAが許可しない米国批判は一切できない日本のメディアの仕組み作り上げたのはCIAに他なりません。また民放の生命線であるCMを差配する電通をCIAが抑えている事も当然です。

2025年1月30日東京地裁は電通グループとその幹部に東京オリンピックに際しての談合事件に有罪判決を出しました。また創業者でもないのに40年もサラリーマン上がりのまま人事権を握り続けるフジの日枝氏の責任追及が行われています。

日本の天皇制は3代で潰す(ヒロヒト、アキヒト、ナルヒトで終わらせる。文仁親王、悠仁親王には継がせない)というマッカーサー以来の米国の計画があります。国連による執拗な愛子天皇推し勧告はその一角ですが、外務省による「内政干渉するな!外野は黙っていろ。」という珍しい反論もグローバリズム奴隷番組のサンモニは発狂状態だったようですが、世の中の力関係の微妙な変化を表している様に感じました。

ちなみに鬼塚英昭著の「天皇のロザリオ」によると、戦後日本キリスト教化計画は1949年トルーマン大統領の正式な承認の下陸軍長官の「ロイヤル文書」に基づいて計画化され、昭和天皇が洗礼を受ける様仕向けられたが結果的には失敗に終わる経緯が記されています。元々「日本のキリスト教国化」は、「神道に基づく大日本帝国の精神」が残ると「米国へ復讐戦争を起こす恐れがある」とマッカーサーが戦後統治の一環として取り入れた政策です。天皇制を潰す事も日本を再軍備させて米国の鉄砲玉として朝鮮戦争(後のベトナム、中東、現在の対中国)で使う上で必須の政策になります。米国はアキヒトの家庭教師にクリスチャンの小泉信三やヴァイニング夫人を充てる事に成功、後にイエズス会が1916年に設立した聖心女子大学出身の正田美智子との「テニスコートの恋」を演出させることに成功します。アキヒトの妃候補は小泉信三がかなり前から美智子に決めていたことは種々の記録からも明らかで宮内庁の宇佐美長官、田島前長官、小泉の三者で決めてしまってからテニスコート事件を起こした事も明らかになっています。ナルヒトの妃は元宮家から、北白川家3姉妹、久邇晃子、伏見章子らの候補がいたにも関わらず、米国の指示で当時の福田総理らがS学会から小和田雅子を選んで国民が知らない内に皇太子が選んだ事にしてしまいました。その後神事を徹底的にサボタージュして現在に至った事は誰でも知っている事実です。この後は一人娘愛子を無理やり天皇にして、真子さんの様に外国籍の男性と恋愛結婚させれば皇室を3代で終わらせる計画が達成できるという訳です。

コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

トランプ、プーチン、習近平の第二ヤルタ会談

2025-01-09 15:26:09 | 政治

I.  2025年はやはり波乱の年になるのか

2025年は核戦争を含む第三次大戦が本格的に始まるとか、大きな災害が発生して日本を含む世界が大被害を被るとか、いろいろ言われてきました。確かに世界の情勢は波乱含みで、ウクライナ、シリア、イスラエルなどは戦乱が続き、欧州やカナダも今までの体制に民衆がノーを突きつけて新しい自国に目を向けた体制を作り直そうとしています。1月20日には米国でトランプ体制が始まり、早速既存の権力体制を破壊する転換が始まろうとしています。ドイツの新体制はロシアとの融和による産業再興とNATOからの脱退も視野に入れていると言われます(歴史的にはそちらが正統)。

1945年2月、クリミア半島のヤルタにおいて、第二次大戦後の世界の在り方を決定づけたチャーチル、ルーズベルト、スターリンによる3者の会談が開かれた事は有名です。この会談によって東部、中部の欧州におけるソ連、米国の棲み分けとなるヤルタ協定や戦後日本の体制を決めたポツダム体制が決定づけられたとも言えます。当時は現在の様なヴィルダーバーグ会議やダボス会議でグローバルな金持ち権力者のみで世界の情勢が勝手に決まる事はなく、勿論各国の政治指導者の背後にはスポンサーがいたはずですが、現在よりは「誰が決めたか」の責任の所在が明らかであったと思います。ジャーナリストの渡辺惣樹氏によると、ヤルタ会談の時には2か月後に死亡するルーズベルトは既に現在のバイデン大統領と同等の知的状態に陥っていて、会談ではただ座っていただけで、実務はソ連のスパイとされた国務省のアルジャー・ヒスが担ったと言われ、かなりスターリンに都合が良い結論が出されたとも考えられます。

2025年はグローバル経済の権力者を中心とした利益誘導ではなく、大国の指導者が各国の利益を第一に政治を行う方向に舵が切られようとしています。それをグローバル権力者達は「極右勢力」として蛇蝎の様に嫌い、彼らが支配する大手メディアに「民主主義の敵」「独裁専制政治」とレッテルを貼って批判させています。しかし未だに大手メディアしか情報源とせず、自ら考える事を放棄した人達は別として、多くの「目覚めた民衆達」は、自分達で社会の在り方を決める「真の民主主義」の方向に再度向かいつつあり、ドイツのAfD(ドイツのための選択肢―現在勢力2位アリス・ヴァイデル氏が率いる)、フランス国民連合(RN-ルペン氏率いる。24年国民議会選挙で第一党になる勢いだった)、スペインVOX、イタリアの同胞(FDI)のメローニ首相、英国のリフォームUK(トランプ氏を支持するナイジェル・ファラージ党首)が支持を伸ばしています。クロアチアは現職のゾラン・ミラノヴィッチ氏が親グローバリズムのプリモラツ氏を大差で破り大統領を継続、ハンガリーのオルバン氏と親ロシア路線を継続するでしょう。カナダはグローバリストのトルドー首相が辞任を表明、反グローバリズムのポワリヴル氏が次期首相候補と言われています。

マスク氏が応援するドイツAFDのヴェイデル氏 再選されたクロアチアミラノヴィチ氏

 

II.  2025年は第四転換期の中心になるか

コンドラチェフの経済循環(これから良い方向に向かうかも)

種々の歴史循環理論は科学的証明や反証ができず、非科学的とされますが、現実の事象としては当てはまる事が多く、帰納法的には真実に近いものです。レイ・ダリオ氏の「変わりゆく世界秩序」における覇権国の推移(覇権は、(1)教育、(2)イノベーション・技術、(3)競争力、(4)軍事力、(5)貿易、(6)産出、(7)金融センター、(8)準備通貨という8つの要素から構成され、覇権のピークに対して、(1)、(2)、(3)は先行、(4)、(5)、(6)は一致、(7)、(8)は遅行すると分析)とか、経済ではロシアのコンドラチェフの波による60-70年周期の経済循環もあります。米国の作家ウイリアム・ストラウスとニール・ハウによるストラウス・ハウ理論は、アメリカや西洋史が21年ごとに4つの世代でサイクルを形成して80-90年周期で入れ替わるというもので、よく言われるZ世代という語彙もこの理論を発祥にしています。実際に「The Fourth Turning第四転換期」という本を訳した奥山真司氏の興味深い解説によると、1958年生まれのrakitarouは預言者世代として時代を送り、ゆとり世代の70-80年台生まれの人達は遊牧民(ノマド)として飄々とした諦観の世代ということになります。90年台以降の生まれは、現在は潜伏期ながら英雄としてこれからの乱世の時代を切り抜ける戦士として活躍が期待され、2010年以降生まれ(Z世代?)になると芸術家(適応者)として次サイクルの社会を実りあるものにすることが期待されます。

 

奥山真司氏の解説図 冬の時代の現在、預言者世代の1950-60年台生まれは老年期にいる。

日本について言うと現在のサイクルは第二次大戦終了が開始点となっていて、その前のサイクルは明治維新が開始点でした。前サイクルの英雄世代は第二次大戦を戦った若者達の世代で、社会の破壊に抵抗しようとする世代として私の父親も入っていました。預言者(理想主義)として老年期にある我々世代は、次の乱世を見据えた的確な理想を経験に基づいて実現しようとするのが仕事と思われ、今行っているブログや雑誌の記事もその一環かと思っています。

2025年はグローバリストのバカ達が核戦争を起こさなければ、トランプ、プーチン、習近平と多極主義と自国(の平和と繁栄)第一を掲げる各国の愛国者達が次のサイクルに向けて動き出す鬨と思いますが、そうスムーズに次のサイクルに移るとも思われず、今後自然災害、人災を含む大きな出来事が起こりそうな予感がします。

各時代サイクル(サキュラム)は80年周期で混乱と繁栄を繰り返すという。これから2030年に向けて混乱に入り、ミレニアル世代が英雄として自己犠牲的に活躍?

 

III.  抵抗の核は米国のメディアと経済官僚機構か

 

 グローバリズムの強固な機構は、米国のドル基軸体制、超富裕層と巨大企業による政治とメディア支配が簡単に崩せないほど構築されている現状だと思います。その支配はFBIやCIAなどの情報機関、国務省などの官僚機構も取り込んでいるために、この官僚機構をいかに整理するかというイーロン・マスク氏の政府効率化省(DOGE)の働きにかかってくるでしょう。「DOGEによって福祉が削られるという虚報・宣伝」をグローバリスト達が広めていますが「政府から君たちクズを排除するのが目的なのだ。」というのがよほど怖いのでしょう。言論の自由については、検閲産業複合体(Censorship Industrial Complex)がメディアのみならずSNSなどのプラットフォームを自由に検閲削除することでグローバリズム体制の維持と民衆の愚民化に貢献してきましたが、マスクのXのみならず、フェイスブックのザッカーバーグもバイデン政権からの検閲強制をメタのCEOとして正式に24年8月24日に暴露した上で大統領選挙には前回の様に露骨な民主党支援(4億2000万ドル)はしないと発表し、今回はあからさまな選挙不正が阻まれた結果になりました。そして25年の1月8日にメタの検閲は終了すると宣言したようです。いずれにしても次の大国のリーダーたちは、核戦争を起こさないようにさえしてくれれば何とか次の社会機構にソフトランディングができる様に他の中小国リーダー達が協力できるのではと夢想します。

 2024年12月4日にドバイで核保有国5か国の代表が中国の仲介で「核兵器の在り方」(nuclear doctrines)を相談したと報じられました。詳細は不明ながら米国とEUの政治中枢がグローバリストに握られて核戦争を起こそうと狂ってしまっている現在、多少はまともな核保有国である中ロが調整役を買って出る事は悪い事ではありません。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

シリア情勢を決めたプレーヤーたち

2024-12-10 10:09:41 | 政治

2024年12月9日、ロシアはシリア大統領のバッシャール・アサド氏の亡命を受け入れたことを認め、実質的にアサド政権は崩壊し、シリアの実権は反政府勢力のシリア解放機構ジャウラニ指導者の指揮下に入った様です。予想外の速い展開に専門家と称する人達含めて世界中の誰もついてゆけない状況だったのではないかと思います。

米国が懸賞金付きテロリストと指定した男が新国家代表になってしまった。

今までの経過や今後の展開について、種々の考察がなされていますが、余りに多くの勢力とそれぞれの利害が絡み合っているので予測不可能にも思います。そこでわかる範囲でこれらのプレーヤーについてまとめてみます。

関与したプレーヤーと内容・利害

アサド政権側

反政府勢力側

〇アサド大統領

2024年11月頃から政権基盤が揺らいでいた事を認識、家族にロシアへの亡命を進めていた。

政府軍を率いる弟のマーヒル・アサド少将は、第4機甲師団などを支配地域から抵抗させることなく撤収。大統領と共に亡命。

 

〇ロシア

地中海への拠点となるヘメイミム空軍基地、ラタキア海軍基地を保有。アサド政権を支援してきたが、今後はその存続をめぐって新政権と交渉する予定。

敢えて強力な攻撃を今回行わなかった背景には米国などとの協定があった可能性も。

 

〇イラン

イスラエル、米国と本格的戦争に入りたくない状況があり、シリア国内の革命防衛隊は既に撤収したと見られる。

 

〇シリア解放機構

アル・カイダ、アル・ヌスラ戦線が前身。3万人の兵を有する今回の政変の主役。イスラム原理主義のスンニ派。

 

〇シリア国民軍(トルコが支援、スンニ派)

 

〇クルド人勢力である(SDF)もシリア北東部を支配しており、5-6万人の戦闘員がいる。

 

〇イスラエル

今回の政変で最も得をしたと言われる。イランからヒズボラへの支援を切り、シリア国内のヒズボラの存在をなくすことに成功。ゴラン高原の安全確保、勢力拡大?

 

〇トルコ

イスラエルとガザ情勢では対峙していた様で、石油輸出などでは連携していた。今回の政変で大量のシリア難民とクルド人勢力との対立を何とかしたい。

 

〇米国

イスラエルと何等かの連携があった。イラン封じ込めを含めてイスラエル支持の次期トランプ政権も何等かのディールで関与か。おそらくロシアともウクライナ情勢の決着を含めてディールがあったと思われる。

 

背景

そもそもの背景は、2011年のアラブの春の際のシリア内戦ぼっ発で、2009年アサド政権がカタールからトルコへ抜けるパイプライン設置を拒否し、イランからレバノンへのイスラムパイプラインを認めたことからCIAは反政府勢力(アルカイダとかISなど)を支援してアサド政権転覆を画策したことに始まります。表面的にテロ組織ISなどを掃討するふりをしていた米国は、2015年ロシアがアサド政権支援に本格介入して空軍基地をアサド国際空港に隣接して建設するなどし、ISは一掃されてしまっていた。

トランプ次期政権を含めて各国の様々な思惑が入り乱れる。

多くの予想では、今後10年シリアは各勢力が入り乱れて荒れ続けると言われています。

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

祝第47代米国大統領にトランプ氏

2024-11-06 15:54:04 | 政治

この記事は2024年11月6日の夕方挙げようかと思ったのですが、まだ何か仕掛けがあるかもと容易に信じられなかったので一度保留にしたものです。

米国大統領選の結果が日本を含む多くの次の世界情勢に影響を与える事は明らかでしたが、2024年11月6日15:50時点でFoxnewsは、大統領選挙における代議員数270以上をトランプ氏が獲得し、次期大統領にトランプ氏が選出されることが確実と報じました。非常に喜ばしい事だと思います。

選挙の結果を受けて敗北宣言をするハリス候補

〇 ウクライナ戦争で無駄に死んでゆくウクライナとロシアの若者が救われます。

〇 ユダヤを支持すること≠ネタニヤフ支持ではないので、真にイスラエルが将来に渡って中東でアラブ社会と共存できる方策を検討するようになる。(少なくとも虐殺とイランとの戦争は止める)

〇 米国社会に巣食うグローバリズムに基づく金満資本主義と既得権益者集団(ディープステイト)の横暴を抑制する。

の方向に向かう事を切望します。現在と違う米国の方針を伝えすぎることで1月の就任式までにトランプ氏が暗殺されないことを祈ります。

ゆくゆくは、海外駐留している米軍を全て撤収することで、日本の米軍基地も撤収してもらい、日本が自衛隊による国防を充実させて真の独立を勝ち得るきっかけになればと思います。それまで適任である石破氏に頑張って欲しいです。

参考までに、American Conservative11月6日の記事を載せます在米外交評論家の伊藤寛氏へのインタビューです。

日米同盟は普通の同盟ではありません。本当の、本物の、誠実な同盟など一度もありませんでした。敗戦国日本をアメリカの属国として支配し、利用するための「二重封じ込め同盟」です。アメリカは日本を普通の、安全な独立国にする意図は全くありません。1940年代後半から50年代前半にかけて、ジョン・フォスター・ダレスのようなアメリカ人は、この二重封じ込め政策を公然と語りました。「ドイツを抑え、ロシアを追い出す」が彼らのドイツ政策であり、「日本を抑え、ロシア(または中国)を追い出す」が彼らの日本政策でした。アメリカは「封じ込められた日本」を「ソ連封じ込め」政策に利用したかったのです。だから二重封じ込め同盟と呼ばれたのです。アメリカ政府には日本を本当の主権国家にする意図はありませんでした。 (ただし、アイゼンハワー大統領は例外だった。彼は独善的で横柄なアメリカの覇権主義を好まなかった。しかし、彼は傲慢で横暴な軍産複合体の中ではむしろ孤立した人物であり、そのことに警告を発していた。)

冷戦終結後も、米国政府はこの二重封じ込め政策を堅持した。グーグルで「1992年国防計画指針」と検索すると、冷戦後の米国の覇権主義大戦略に関する数十万件のヒットが見つかる。この機密文書(1992年3月に米国メディアにリークされた)には、ソ連崩壊後に日本とドイツが真の独立を取り戻すのを米国が阻止すると明記されていた。それ以来、覇権に執着する米国政府は世界中で逆効果の軍事介入を繰り返し、何百万もの無実の民間人を不必要に死なせてきた。そのため、今日では世界の大多数の国が米国の外交政策を嫌い、不信感を抱いている。

現在、日本を取り囲む中国、北朝鮮、ロシアの三国は、核戦争能力を急速に強化している。しかし、日本に対する利己的な二重封じ込め政策を維持したい米国政府は、東アジアの核戦争危機の際には米国の拡大核抑止力(いわゆる核の傘)が機能しないことを知りながら、日本自身の核抑止力を阻止することに固執している。米国政府は、日本のような従属的で従属的な属国を守るために、ロシア、北朝鮮、中国の三核大国と核戦争を起こすつもりはまったくない。

この不道徳で不公平な対日政策は、終わらせなければなりません。罪のない女性や子供に対してすでに2度の核戦争犯罪(核による大量虐殺)を犯した米国が、日本をロシア、中国、北朝鮮の核の脅威に対して故意に脆弱な状態に保つことが容認できると考えているのは、不公平で邪悪なことです。日本国民を故意に脆弱な状態に保つことで、米国政府は利己的で偽善的で意地悪な覇権主義の供給者としての真の姿を露呈しました。

日本にとって幸運なことに、ドナルド・トランプ氏はこの不道徳な二重封じ込め政策には賛同していない。トランプ氏は、日本は独立国となり、必要であれば独自の核抑止力を持つべきだと繰り返し述べている。(大統領として、トランプ氏は故安倍晋三首相に対し、日本を主権独立国にするよう何度も促した。)偽善的な米国外交政策エスタブリッシュメントとは異なり、トランプ氏は米国の一極覇権主義を維持することに関心がない。大口をたたき、いつも自慢ばかりしているが、実際は好戦的でも帝国主義的でもない。(以下略)

コメント (7)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

与党過半数割れは反グローバル化への流れか

2024-10-31 08:40:37 | 政治

石破総裁の自民は、前回2021年10月の衆議院選挙が自民党単独過半数であったものが、メディアの予想通りに自公連立でも過半数を下回る大敗となりました。メディアは自分達の力を示したいから「政治とカネ問題に鉄槌」的な原因論を提示しますが、庶民の肌感覚としては「相次ぐ値上げと相対的給与減(年金減)」が実生活に基づく政権評価だったと思います。

 

I.  立憲民主の支持は増えたのか?

今回の選挙では自民が247議席と単独過半数越えであったのが191議席と58議席減、一方で立憲民主党が98議席から50議席増の148議席、国民民主が7から21議席増の28議席、与党の公明が32議席から8議席減の24議席になったことが目立ちます。私の様なへそ曲がりは小選挙区と比例区で別の党を選びますが、比例区がその党を支持する基盤と考えると、毎日新聞がまとめた比例区の得票数比較では、自民党が500万票減は明らかですが、立憲民主は前回とほぼ同じ票数です。一方で国民民主は400万票明らかに伸びています。立民はしつこく「政治とカネ」を追求したのかも知れませんが、国民はそれに喝采を送った訳ではなく、自民と同じような政策を掲げて自民ではない穏当な国民民主に票が流れたと見るのが正しいのではないでしょうか。公明、維新、共産などの得票減は明らかに支持者減と見て良いでしょう。

 

II.  立候補者数からみたやる気度

今回の衆院選の総立候補者数は1,344名ですが、初めから政権を獲得する過半数に届く立候補者数を立てたのは自民、立民、共産の3党のみでした。共産党は特殊で実力に係わらず毎回各選挙区に候補を立ててくる点で、どこから金が出ているのかと思いますが、実力以上に候補を立てて来たのは維新(164)、参政党(95)、保守党(30)が目立ちます。比例区での得票数を見直すと立民1100万、維新510万で立民の半分、参政党180万、保守110万で維新の1/3程度となり、れいわは380万票得票していて共産を抜いています。国民民主は42人の候補者で28名当選ですからやる気度の割に棚ボタで当選したと言ってよいでしょう。立民は「国民が本気で支持した訳ではない事を肝に銘じて」国会対策をしないと次に大敗する事が確実です。

 

III.  西側諸国は与党過半数割れが趨勢

ドイツの州議会議員選挙とEU議会選挙の結果はショルツ首相の政策への明らかなノーが突きつけられた

2024年は多くの国で選挙が行われ、今までの結果を見ると、日本を含めて与党が過半数を取れなかった国が多いのが実情です。9月のドイツ州議会選挙では多くの州でショルツ首相が率いる中道左派、社会民主党(SPD)が右派ドイツのための選択肢(AfD)と接戦となり、野党保守派のキリスト教民主・社会同盟(CDU/CSU)にも支持率で負ける情勢となっています。6月のEU議会選挙はCDU/CSUが第一党で、AfDが第二党です。

7月に選挙があったフランスはルペン氏が率いる国民連合が88議席から143議席に急進、左派が連合を組んでやはり149議席から182議席に増えてマクロン率いる中道連合は250から168議席に減らしたものの中道連合は左派と組んだ事で政権を保持したという結果でした。結果マクロンの好き勝手がしにくいコアビタシオン(共存)状態となっています。

昨年2023年7月に行われたスペイン総選挙も与党であった社会労働党は122議席で右派の国民党136議席に敗れましたがどちらも過半数の176議席には届かない状況で他党との連立を余儀なくされました。

今年6月のインドの総選挙は、モディ首相率いるインド人民党(BJP)は過半数272議席に達せず、240議席であり、第二党の国民民主同盟(NDA)などと連立を組む結果になっています。他にもオーストリアなど与党が過半数に達しなかった諸国が多くなったのが2024年の世界情勢であり、コロナとそれ以降に取って来た政策(要はグレートリセット政策)に国民がノーを突きつけているのが現実です。

 

IV.  労働党大勝の英国はグローバリズムを牽引する結果に

 

英国は7月に総選挙でスターマー氏率いる労働党が下院650議席のうち400議席を超える大勝を収めました。これは保守党のコロナとそれ以降の国内外政策に国民が明確なノーを突きつけた結果ですが、結果として選ばれた労働党スターマー氏はダボス会議からもヤンググローバルリーダーに認定されている列記としたグローバリストです。彼が初めに首相として行った事は、米国を訪問してバイデン政権にウクライナへNATOが供与する長距離ミサイルをロシア領内に使用する許可を与えるよう説得することでした。幸いにも世界大戦への「火に油を注ぐ」軽率な行為に流石のバイデン氏も首を縦に振らなかった事が印象的でした。

所詮グローバリストの手先でしかないことが明白なスターマー首相

 

V.  米国は過半数割れの石破政権をコントロールしにくい

 

自民が単独過半数を制した岸田政権においては、米国は「ワクチンを打ち続けよ」「円の利上げは待て」「ロシアに経済制裁を続けよ」「防衛費増額」「ウクライナに資金援助しろ」といった命令を実行させやすい環境だったと言えるでしょう。内閣の閣議で決定したことがそのまま政策として実行される事態も多く見られました。今後は野党との「部分連合」といった形態をとる事は、元々自民党内に「反石破勢力」が多かった事に比べると石破氏得意の「謙虚に説得を続ける」事で真に日本国に有益な事は通りやすくなる可能性もあり、面倒な安倍チルドレンを一掃したことはむしろ「石破流」をやりやすくなった可能性もあります。今後連立がどのような展開になるか現在不明で、来年の参院選時に過半数を持つ野党側から内閣不信任案を突きつけられて再度総選挙の可能性もありますが、種々米国大統領選の結果がそれらに影響する事は間違いないと思います。私としては米国とは一線を画した石破流政策運営を見せて欲しい所です。

11/2の状況では立民の方が苦労していて石破総理の方が余裕の笑顔(思惑通り?)という報道が・・

コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

無条件降伏、無条件の支援≠主権の放棄?

2024-10-19 14:56:43 | 政治

1945年8月14日に日本政府は同年7月26日に公表されたポツダム宣言を受諾する決定を行い、同年9月2日に降伏文書に署名して太平洋戦争が終結しました。ポツダム宣言では、「日本軍」の無条件降伏が明記されてはいましたが、日本国民が無条件に連合国の全ての命令に従うことまでは書いてありません。しかし現実的にはポツダム宣言で明記された「日本に新秩序が確立され、戦争遂行能力が破砕された確証があるまで連合国(米国)が占領する。」とされた占領軍の命令は絶対であって、全国民が従うことになり、「無条件降伏とは国民がアメリカに無条件に従うこと」とほぼ同義に解釈されたまま現在に至ります。アメリカに盾突かず過ごす事で、一時はGDP世界2位の大国まで復活した成功体験から、日本には現在でも、特にエリート層には「アメリカに逆らわなければ良い目を見られる」と信じている人が沢山います。

 

I.  日本独立後の継続支配

1952年4月28日サンフランシスコ平和条約が発効して日本が独立すると、日米安全保障条約も同時に発効して米軍の日本駐留が継続されます。終戦以降、米国は日本の政財界、メディア、教育界に反米機運が生ずることの無いよう、情報部OSS後のCIAを配置してコントロールします。この日本社会のSocial engineeringは戦後70年以上経過した現在も続いています。1980年代の資料になりますが「秘密のファイル~CIAの対日工作」春名幹男著によると、CIA東京支局には100名を超える課員がいて、それぞれが5-6名の工作員を抱えていると言います。日本の国力が劣化した現在ここまでの勢力はないでしょうが、政界やメディアをコントロールする勢力は間違いなくいるでしょう。フジの報道番組で親グローバルぶりを発揮するP君やTBSのデーブ君などは有名ですが、東大名誉教授で戦争中に何故かウクライナに出張できるロバート・キャンベル氏なども局員ではなくエージェントの一人でしょう。ソ連崩壊前はKGBも朝日、読売、産経などの記者にコードネームを付けて買収工作を行っていた(ミトロヒン文書)とされ、東京にも30-40名のスパイを常駐させていました。中国に至っては、民間人とスパイの区別がつかないため、数は解らないといわれています。

政界への支配はほぼ完全に続いており、CIAは統一教会を通じて自民党代議士の秘書や後援会に浸透して議員の活動をコントロールしていたことは安倍氏暗殺事件でも明らかになりました。岸田総理は退任を決意してから公表する前にまず渡米して国務省経由で米国支配層に報告し、許可を得ています。副島隆彦氏によると米国は各議員に1億配るから後任は小泉進次郎にするよう手配した様ですが、余りに人望がなく、英国ロスチャイルド系は麻生副総理を通じて表面的に右派を演ずる松下政経塾出身で力のある人なら右左かまわず従う高市氏を推していましたが、最終的には独自の考えを持ち日本の国益を優先する米英的には扱いにくく望ましくない石破氏が総裁になりました。今衆院選で根拠なく「自民過半数割れか」とメディアは騒いでいますが、米工作員としては石破総理の下で自民党が圧勝してしまう事は都合が悪いから自民が負けると宣伝しているのです。

 

II.  米のイスラエルへの無条件の支援(Unconditional support)

米国が国益と無関係にイスラエルを支援する様はunconditional supportだと表現

イスラエルが現在どの様な一方的な暴虐、虐殺行為を行っても、米国は支援を続けると宣言しています。国際法に違反し続けるイスラエルを支援することは米国の国益に反する上、双方が望まないイランとの軍事衝突につながる畏れがある行為は、米国の中東におけるプレゼンスを失う事にもつながります。シカゴ大学のミアシャイマー教授は、共和党、民主党誰が政権をとってもイスラエルを制御できず、支援をつづけさせられる状態を「無条件の支援(Unconditional support)」と表現しました。日本の無条件降伏(Unconditional surrender)は誰も支配者に逆らえないという点で主権の放棄に近いものでしたが、本来は異なっていたはずです。主権国の国民が支援をコントロールできないUnconditional supportも主権の放棄に近い状態と言えます。何故世界最強の覇権を持つ米国が主権を放棄する状態になったのか、これを研究すればロシアや中国(日本も?)も戦わずして米国を征服することができると言えます。

以前から指摘している様に、州議会地方議会に至るまでイスラエルロビー(AIPAC)が各議員を取り込んでいる事が、米国政界がイスラエル・シオニストのコントロール下におかれている理由です。それは日本の政界が統一教会を通じてCIAに取り込まれていたのと同じ構図です。大半の米国民がイスラエルの虐殺を支援することは良くないと考えても、「シオニズムを批判することは反ユダヤ(人種差別)として取り締まりの対象になる」という法律を短期間に成立させて批判を封じ込めるほど強力なイスラエルによる米国社会支配が成立してしまっていることに唖然とします。

前ブログ911やケネディ暗殺もイスラエル・モサドが関与しているという説が有力視されていることを紹介しましたが、トランプ政権時にケネディ秘密文書の公開が期待されていたのに中途半端に終わった結果も実はイスラエルが絡んでいたからかも知れません。

 

III.  ハリス・ゼレンスキー(存在の耐えられない軽さ)

至上最多の得票数で大統領に当選したバイデン大統領とそのバイデン大統領のメンタル問題を始めに気づいたのはいつか?を聞かれるハリス氏

存在の耐えられない軽さとはチェコの社会主義時代を描いた恋愛小説ですが、民主党のカマラ・ハリス候補や、ウクライナの前大統領ゼレンスキー氏を見ていると、本来の置かれた立場の重さに比して、その軽薄さで良く存在している、と感心してしまいます。バイデン大統領は2020年の選挙で2008年のオバマ大統領の得票数6900万票を大きく上回る8100万票という米国史上最多の得票数で大統領に当選したことになっています。この絶大な支持で当選した大統領を強引に引きずりおろして自分が大統領になると宣言した重みは計り知れない物です。先日のFoxの番組に生出演したハリス候補は、司会者が「79%の国民が現在の米国政治が誤った方向に向かっていると考えているが現政権担当者としてどう思うか?」の問いに「トランプが立候補しているのです。」と答えています。(日本語訳があるので是非見てください)「バイデンが米大統領としての任に堪えられないメンタル問題があると気付いたのはいつですか?」の問いに「ジョー・バイデンは候補者ではありません。」と言う答え。

勝利計画を自信満々に発表するゼレンスキー氏とさえない表情で呆れて聞く閣僚たち

10月16日ゼレンスキー氏はウクライナ議会で、ロシアとの戦争を終結させる「勝利計画」を公表したのですが、5項目全てが既に欧米やNATOから拒否されているものばかりで閣僚たちも呆れて物が言えない状態だった様です。

  1. ウクライナを直ちにNATOに招待する。
  2. 防衛、自国の生産量を増やし、西側諸国からの援助を増やす必要。
  3. ウクライナは、ロシアからのあらゆる軍事的脅威からウクライナを守るのに十分で包括的な非核戦略抑止パッケージを自国領土に配備する。
  4. 経済「平和は経済力の強化とロシアへの圧力、特に石油価格と輸出の制限。
  5. 人材「戦争が終われば、我々は最も経験豊富な軍隊の一つを擁することになる。軍事経験、国際兵器の経験を持つ人材だ。これはヨーロッパの安全を保証するものだ。これは我々の英雄たちにとって価値ある任務だ」。

「勝利計画は、クレムリンの狂人が戦争を続ける能力を失うことを保証するものだ。ロシアはウクライナに対する支配力を永久に失わなければならない」

題目を並べる事は戦略ではありません。毎日多くのウクライナの若者、国民が戦場で命を失っている時に事態の重大さを全くわきまえない「軽さ」だけで勝負する人達が舞台の中央にいることが現在の世界情勢の異常さと言えるでしょう。

コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする