rakitarouのきままな日常

人間様の虐待で小猫の時に隻眼になったrakitarouの名を借りて政治・医療・歴史その他人間界のもやもやを語ります。

体験的クルマ論 ベンツB

2017-05-08 22:53:17 | くるま

久々のクルマ論ですが、こればかりはクルマを買って乗らないと体験として書けません。Peugiot407swが10年経過して車検や点検の度にいろいろと金がかかるようになって良いクルマだと思っていたのですが、そろそろ買い替え時と思い車検を機にベンツBクラスに買い替えました。

以前ベンツVクラスに乗っていたのでベンツは2台目ですが、Vクラスは報告したようにベンツの中でも「困ったちゃん」的な存在だったと思われ、王道であるCやEクラスに乗っている人からは私などベンツを語る資格はないと思われていたかも知れません。今回のベンツBも(コベンツだし)王道とは言い難いかもしれませんが、王道のベンツの良い所を沢山取り入れていると思われますし、同じクラスの他車と比較しても良い点が多々あるように思いましたので自分なりにまとめて報告したいと思います。

まず何故ベンツのBかという所ですが、ボルボV40とかPeugiot308、日本車ではスバルimprezaやLevorgなどと比較してまず「華美のない手堅い造り」と「手堅い走り」をベンツBに感じました。またベンツAは後席が狭すぎで天井も低くて息が詰まる(大柄のドイツ人がよく平気だと思う)思いですし、CLEは格好良すぎて60のおじさんに似合わないように感じました。Bクラスは足回りはAクラスと共通のようですが、天井は10cm近く高く、後席の広さもCと同等かそれ以上の余裕を感じます。こういった堅実さや手堅さもやはりドイツ車の魅力だと思います。

Bクラスはモデル後期に当たり、マイナーチェンジからも2年近く経っていて新鮮味はありませんが、それだけ初期不良のない成熟した所があると思います。しかも決してモデルの古さを感じさせない外観やインテリアで洗練された内容だと感じます。初期のBクラスはCVTであったり、ランフラットタイヤであったりで走りがベンツらしくないという評判があったようですが、現在のBクラスは7速でサスペンションやタイヤも改善されてベンツらしさが戻ったという評判です。私が運転した感じでも低速から特に高速においてしっかりとした走りが感じられて好ましく思いました。転回においてはやや固さも感じますが、ゴツゴツした感触はなくスムーズに曲がってくれます。

感心なのは燃費の良さで、1600ccのターボですが、早めのシフトアップと停車時のアイドリングストップで通常の通勤(往復100km)でリッター17kmとほぼカタログ通りの燃費でした。マツダアクセラハイブリッドではリッター25から27km、ホンダシビックハイブリッドではリッター22.5kmで通っていた道ですから、レシプロエンジンでベンツらしい走りをしてリッター17kmは立派です。しかもロードノイズが少なく、室内は静かであり、オーディオの音質も良好です。アクセラにはBoseのスピーカーシステムを付けてそれなりに良い音質なのですが、やはりロードノイズを拾うのできめ細かな音にはなりません。

パッケージで付いている室内のアンビエントライトは夜になると自然と室内をほんのりと照らして高級感があります。ドアを開けた時に足元を照らすライトも感じが良く、こういった快適システムは国産車にも見習って欲しいと思います。

ボルボやスバルにも付いていますが、前車自動追尾機能(ハンドル操作だけで運転できる機能)は、オプションで付ける事も可能でしたが、他社の車でも試してみたものの、私には向いていないと思い付けませんでした。私はマニュアル車でもそれほど苦にならない(若い時はマニュアル派だった)位で、何でも機械におまかせというのがどうも性に合いません。例え機械に運転を任せても、何時でも自分の運転に戻れるつもりで気を張っていないと現在の自動運転は危険です。丁度若い新米の外科医に自分の患者の手術を任せてやらせているような感じで、危ないと思ったらいつでも交替できる気構えで、ずっと手術中気を張ってないといけない感覚に似ています。

 

ベンツBクラスの○とX

・ 室内の広さ、静かさ、価格に比した装備の充実度。

・  燃費の良さ。

・  走りの手堅さ、何よりも運転のしやすさ、ドライバーからの良好な視野。

・  安全装備の充実(長距離ではドライバーの走り具合で休みましょうなどと声がかかる)。

 

X

・  日常的な操作方法の説明がない(内蔵マニュアルがあるが解りにくい)。トリップメーターのリセット方法すらディーラーに聞かないと良く解らない。

・  右ハンドルですが、シフトレバーがハンドルの右側にあって国産車のつもりで無意識に左にウインカーを出してシフトレバーがバックに入り肝を冷やした(実際はニュートラルで止まったけど)。

・  ハンドル左のウインカーノブの近くにクルーズコントロールのレバーがあって、時に触れてしまってクルーズコントロールがOnになってしまうことがある(解除はレバーを押すだけで簡単だから良いけど)。

・  助手席前のポケットが意外に小さく物が入らない(後席や荷室は十分広いですが)。

・  たまに意味不明な警告音が出る(さほど気になりませんが)。

・  バックモニターは慣れるまでやや見にくい。

 

今回は走行5,000kmの展示車の新古車を3年ローンで買ったので、月8万円位の出費で済みました。還暦のちゃんちゃんこ代わりに赤ベンツにしてしまいましたが、総合的には良いと思われる所が多く、自分としては気に入ってます。

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茅ヶ崎の星

2017-05-02 12:25:36 | 音楽

連休中でもあるので、少し柔らかい話題で。

私は神奈川県の茅ヶ崎で小学校から高校卒業まで過ごしたので、年少時代の思い出や故郷というと茅ヶ崎になります。いわゆる湘南ボーイですが、土着の少年達は必ずしも泳ぎが得意でないし、サーフィンもやらない。でも道路を超えた所に海岸がある学校でずっと過ごしたので、用がなくても良く砂浜に行って烏帽子岩や堤防を見たものでした。

 

海岸から見た烏帽子岩 昔あったパシフィックホテル

そんな茅ヶ崎の星と言えば、昔は加山雄三(砂浜から彼がオーナーだったパシフィックホテルが見えた)、その後はサザンの桑田圭祐が現在も輝いていると思います。そしてこれからの星と思われるのが車のCM曲としても取り上げられて注目されているサチモス(Suchmos)でしょう。vocalのYONCEが茅ヶ崎生まれということでPVなどにも見た事があるような場所が使われていたり、歌の内容が、曲調が都会的でありながら詩のコンセプトが一寸引いた湘南あたりから都会を眺めた内容であったりします。

 

曲調はとてもGroovyでSuchmosの語源であるルイ・アームストロングのジャズの要素も取り入れながら、黒人音楽やラップ、ヒップホップなどの要素が自由に入った感じでリズム感、「耳触りの良い音」という印象があります。それでいて詩の内容が「何謳ってるの?」という一度聴いただけでは分からない所がまた魅力なのかも知れません。

 

Honda 車のCMにも使われた”Stay tune”はサビの部分と本体の詩の内容がつながっていない(本人的にはつながっているのかも知れませんが)、本体では表面的でない素の状態で中身のある娘はいないかな〜、と言いつつサビでは都会の渋谷あたりで意味もなく酔っぱらっている集団を「ゾンビ」と揶揄している内容(他のブログから仕入れた知識ですが)で、歌詞と説明を見て初めて理解できる(理解して聴いてみるとそれもまた面白い)です。

 

MINTも良い曲と思うのですが、1回聴いても何言ってるか分からない。その何言ってるか分からない理由は、vocal YONCEの謳う日本語のイントネーションにあると思うのです。名前から韓国系(違ってたらごめんなさい)かと思うのですが、日本人だとなかなか使えないようなイントネーションの区切りをしている所がすごく新鮮に感ずるのです。

 

例えば3節目の

 

周波数を合わせて 調子はどうだい?

兄弟、徘徊しないかい?

空白の何分かだって

その苦悩や苦労をBlowして踊りたい

 

という部分、謳う時には

 

しゅう、はー、すうをあわせ、て、 調子はどうだいきょうだいはいかい しないかい

 

くー、はー、くの何分かだって、その苦悩や苦労をBlowして おどりたい

 

と韻を踏んでいるから耳触りはとても良いけど意味が分かりにくくなる。

 

これはかつて宇多田ヒカルが15歳で衝撃的なデビューをした時の”Automatic”を聴いた時の感じに似ていると思います。彼女も米国育ちで日本語は第二言語だったから区切りやイントネーションに拘る事なく自由にリズムに載せられた。

 

まず謳い出しの

 

七回目のベルで

受話器を取った君

 

謳う時は

 

な、なかいめのべ、るで受話きいと取ったきみ、

 

と日本人では絶対やらない息継ぎを違和感なくやってのける。

2節目の

 

でも言葉を失った瞬間が

一番幸せ

 

なんか謳うときは

 

でも言葉を失ったしゅんか んがいちばんしあわせ

 

と瞬間の「しゅんか」 と 「ん」を分けてしまうなんてとてもできない。カラオケも普通の日本人は難しくてうまく謳えないのではないでしょうか。言ってみれば「軍歌(同期の桜とか)」の対極をゆく謳い方でgroove感を満喫させている。Sachmosはそれにスラング的な英語も混ぜた歌詞なので書き出してみるとそれほど複雑でないのに難解に感じてしまう所がミソでしょうか。

 

Vocal、YONCEの普通の髪にアディダスのジャージというのも土着の茅ヶ崎の雰囲気が出ていて茅ヶ崎民としては好感です。これからもっとメジャーになってゆくでしょうが、茅ヶ崎的な素朴さと新鮮さを失わずに大きくなって欲しいと思います。

コメント
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