コンゴスと言えば、誰もが(私も)大好きなのが77年の「HEART OF THE CONGOS」。リー・ペリー・マジック
炸裂の1枚だから当然と言えば当然なのだが、06年に出た「FEAST」(掲載写真左)もなかなかのアルバムだ。
70年代の音源を集めたコンピレーションで、プロダクションやメンバーは様々なのだが、どのトラックも
渋い仕上がりで何よりセドリック・マイトンのボーカルが冴えている。また、ギターの細かなフレーズも
レゲエの枠を超えて広く聴かれるべきもので、全体にソウル好きにもアピールするアルバムだと思う。
そんなアルバムのダブが登場した。ダブが施された年代というのがわからないのだが、12年になって
突如登場した「DUB FEAST」がまた素晴らしい。オリジナルはソウル好きにもアピールすると先に書いたが
このダブは、完全にレゲエ愛好者対象。特に目新しい感じがしないと言うか、次の展開が読めるダブであるが
これぞ王道のダブという感じに仕上がっていて、安心して聴いていられるのだ。
ジャケットも良い。最初に「FEAST」のジャケットを見た時は、「宴会なのに、魚だけ?」と思ったものだが
後になってダブが出てきて身の喰われた魚のジャケットを見て「確かに、上手い魚だった」と思わせるのが良いのだ。
これは「FEAST」を曲順違いの別タイトル盤「COCK MOUTH KILL COCK」で所持していると、
理解できない「お楽しみ」ではあるが。
ダブの施されたトラックの隙間をぬって聞こえて来るボーカルにもほどよいエフェクトがかけられているが
元歌が良いだけに、ダブの施し甲斐があっただろう。
ああ、鰆が食べたくなってきた。(笑)