ぴか の観劇(芸術鑑賞)日記

宝塚から始まった観劇人生。ミュージカル、ストレートプレイ、歌舞伎、映画やTVドラマ等も書きます。

05/04/11 大河ドラマ『義経』さらば奥州、岡・以仁王死す

2005-04-11 15:45:18 | テレビ
岡幸二郎さんが『義経』に以仁王で出演することがミュージカル仲間で話題だった。今週も要チェックだったが、昨日は帰りが遅かったのでビデオ録画しておいてさきほど見た。
先週のところで、源頼政(丹波哲郎)の働きかけで以仁王が発した平家討伐の令旨をいただいて挙兵。先週の岡さんは、後白河法皇の子だが母の身分が低いために親王にも叙せられずに不遇の身をかこつという公達の趣が出ていました。台詞回しも高貴な感じでほわーんとした声を出し、公達の衣裳にお髭のメイクがよく似合ってました。
また丹波哲郎さんの最近の枯れ具合が死に花を咲かせようとする源頼政の雰囲気にぴったり。今回の冒頭ですぐに宇治川の戦いで平知盛(阿部寛)に討たれてしまうのだけど、丹波さんの迫力勝ち。
岡さんの以仁王は落ち武者姿で馬で落ち延びる姿のアップ(これもなかなかのいい雰囲気)のところを矢で射抜かれてあっけなくお亡くなりに?!
その後、福原遷都後に清盛邸の渡り廊下で亡霊として頼政たちと並んで以仁王も清盛を睨みつけるシーンで登場して岡さんの出番は2週間でそれもほんのちょっとで終わってしまい、もう少しなんとかならなかったのかなあと思いつつ、大河ドラマでの初出演ではそんなに特別扱いできなかったかたとも思った。でもこれからも重要な公家役でいろいろ出てほしい(8日のNHKの昼番組で歌ったのにビデオのセットを忘れて自己嫌悪。またの機会を待ちます)。

高橋秀樹さんが当時平家に対抗できる勢力をもっていた奥州藤原氏の当主秀衡を演じているが、威風堂々としていてよい。私は子どもの頃から時代劇が大好きで高橋さん主演の時代劇もいろいろ見ていて、体格も立派で声もどーんとしていてかっこよく、またあっけらかんと明るいところが好きだ。今回の秀衡も義経の人物に惚れこみ父親のように彼をささえる包容力がにじみ出ていていい。
源氏の武士であることを自覚した義経はその秀衡のもとを離れ、幼い頃に父とも慕った清盛なのに、平家を討つべく挙兵した兄頼朝のもとにかけつけるために秀衡にいとまごいをする。
そこでの秀衡の対応にはいろいろな描かれ方があるようだが、今回は義経をとどめられないとわかるや戦支度や兵糧の用意までしてやると言う。そこはちょっとびっくりしたが、まあそれもありかと後から思った。
かたや平家は、一族の要の重盛(勝村政信)を病ですでに失っていた。重盛は情けに厚いところのある清盛になりかわって夜叉になり一族を切り盛りしていたことから早くに病んで死んでいくが、勝村さんの芝居のうまさから重盛と清盛の最後の別れのシーンも切ないものがあった。重盛の死後清盛は情けを捨てて一族を率いていく決意を固め、福原遷都も強行したが、奢る平家への人心の離反はとどめようがなかった。
さあ、来週は義経と頼朝が富士川の合戦を前に初めて会うことになる。頼朝の中井貴一もいい役者だ。『武田信玄』主演から20年近く経つのにこの若々しさ!
大河ドラマはいつもキャストが豪華だが、今回はさらに顔ぶれが豪華なのがいい(勘三郎襲名披露公演のよう!)。もちろん、話の組み立ても骨太なので見ごたえもある。
なるべく毎週見るようにしたい。
写真はNHKの『義経』ホームページより。