Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

冷え切った雰囲気の実測

2016-01-24 | 雑感
台所の引き出しの奥から物を取り出す時、棚を外しかけると溝から外れてしまった。それを直そうとタイルの床に座り込むと冷え冷えとした。今年の冬はなぜか室内の床が冷えるような冷気がある。階下で暖房を使う使わないかとは違う冷え方で、その理由は分からない。

先日探検家スコットの記録を読んでいて、華氏を摂氏に読み直そうとして初めてファーレンハイトの意味が分かった。東海のダンツィッヒでの最低気温を零とするつまり塩水と氷で造れる最低温度と、水の凝固点を32度、体温を96度としたものだとは知らなかった。それからすると、自分自身がワイン街道で経験した最低気温は摂氏零下13,5度ぐらいなので、現在のところは充分にプラスである。それでもこの床の冷たさを感じたことはない。

数年前に寝室に吹雪が入って来て寒かったことがあるが、あの時は空気が風が冷たかったのに対して今回は地面が冷えている。もし大雪が降れば大変なことになりそうだ。台所の床の気温を計ってみた。摂氏7度ぐらいで、思ったよりも低くはなかった。次に篭り部屋の室内温も計ってみると摂氏17度ほどで10スカラーほどの差があった。そしてやはり明け方に尿意と寒さを感じた。

寝床の上掛けを準備するか、考え所である。寒さはもう一月ほどは続く。就寝前にヒーターを消して、スピーカーの電源を落とすことで、一時は完熟睡が可能となっていた。それが叶わなくなったのは、夕食後の生活やその他なども考えられなくはないのだが、原因は少し違うような感じもする。

ベルリンフィルハーモニカ―のフルーティストとして最も有名だったオーレル・ニコレが90歳になったと新聞記事にある。そのソロLPなどは持っていても知らなかったことが書いてある。1947年にフルトヴェングラーにジュネーヴで見出されてベルリンにやってきたということで、最晩年の録音では彼が吹いていることになる。これも完全に忘れていたが ― どこかにジュネーヴのコンクール時の録音があった筈だ ―、その後フォン・カラヤンのフルーティストかと思ったら、それも数年しか吹いていない。すると初期の録音でしか吹いていない事になり、むしろカール・リヒター指揮でのバッハなどが最も馴染みのある録音ということにもなる。フランス音楽とドイツ音楽を繋ぐ音楽家とされていて、ジャンピエール・ラムパルのライヴァル的存在とされている。音色からしてもまさしく魔笛だったかもしれなく、その存在感はピカイチだろうか。二十世紀に活躍していて、二十一世紀になっても名前が挙がる管楽器奏者の一人なのだろうか。

ラディオでは、ラインラントの州立管弦楽団の待遇が、従事・拘束時間にあまりにもかけ離れていると話題になっていた。つまり、管楽器などは弦楽奏者などに対して三分の二以下の従事時間しか無いのにも関わらず同じだけの給与を得ているというのである。管楽器の中でもマウスピースなどを作らなければいけない奏者とそうでないものとでは準備に掛ける時間が大分異なるというものだ。大管弦楽団編成がこの時代においては如何に経済的な合理性を持ち得ていないかの実例で、それら管弦楽団の本職であるオペラ劇場の仕事などなども含めて、恐らく19世紀から20世紀へと掛けた時期に存在した形態として時代錯誤の長物でしかないことを示している。



参照:
凍てつく澄んだ空気の蕾群 2016-01-21 | 暦
時代の相対化のサウンド 2015-12-08 | 音
ロバート・スコットの南極 2016-01-22 | 文化一般

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