Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

慢性病に苦しむ図

2016-09-22 | 雑感
ラインプファルツなどではうどんこ病様のペルノスポーラという葡萄黴に病んでいる。特に、低地で湿り気があるところが酷く、上部に植えてあるミュラートュルガウに比較してショイレーベなどの品種は全滅に近いらしい。ビオヴァンなどのビオワインはドイツのワインの生産量の八パーセントとなっていて、それへの影響が大きいという。従来ならば、カリウムフォスフォナートを散布するところなのだが、それが出来ないのでホールンダーやハーブエキスや小麦粉汁に加えて頼みの綱の銅をより多く散布するしかないらしい。但し、重金属などは連邦共和国では厳しくヘクター当たり3KGに制限されている。だから、他のEU諸国並みにこれを緩和しようとする議論もあるようだ。要するにビオ農業を押し通すことで、完全に収穫を断念するか、銅で土壌を汚染するかという事だ。

このような現状から全体の65%のワインを生産するラインラントプファルツ州では特別融資などがなされる。そして来年以降は、病原菌に強い他の品種に移行することが勧められる。しかし、そのようなレ―ジェントとかヨハニターとかでは、リースリングを求めるアメリカでの市場開拓が難しいとされていて、そもそも品種の植え替えには世代に亘る大きな変革となるという。ワイン街道の我々がこれを読むと、なぜそもそもラインヘッセンの土壌では競争力の無いリースリングが話に出て来たかは分からないのだが、またまたモーゼル流域に続き、ラインヘッセンの耕地面積が三割へと減少していくのだろうか。要するに国際競争力の無い農業は存在価値も無くなるという事だ。ミクロクリマに加えて水捌けの悪いような土壌では厳しい。新聞は今年経済欄の再三にわたってこの問題を伝えている。

ファイナンス欄では、日銀の会議前の円卓の写真が出ている。初めて見た。勿論内容は、批判の強いマイナス金利への決断だが、下に乗っている日銀資料のインフレ率のグラフが興味深い。二本の折れ線が並行して示してあって、一本は生鮮食料品抜き、もう一本生鮮食料品とエネルギーコスト抜きになっている。2015年以降はエネルギーも除くとよりインフレ率は高まるのだが、それでも1%を一時的に超えているだけで、今後も下向き傾向が強い。エネルギーに関しては、幾ら原子力を控えて天然ガスや石油を使っても、原油値の低下という世界経済の波に引っ張られているようだ。日本が単独でエネルギー需要を増やせる訳ではない。単独で市場を動かせないようにである。将来的なインフレ懸念がないという状況で、目標達成が長期化するというのはどういうことなのか?二年が四年になりなんて、あれだけの大規模な政策をとっていてあり得ないことだ。そうした市場が無ければ、そもそも金利目標などを定めても、金融政策など成立するのだろうか?なにか場のないところで無理やりに、小さな渦を起こしているように見えるだけで、全体が温まることなどは決してあり得ないのは金融の専門家なら皆分かっているのではなかろうか。いつまでも騙されているのは一般国民だけなのだろう。国民にとっては購買力の上昇と社会保障の充実以外にそれ以上の判断基準は無い筈である。まるで敗戦に惰性のようにひたすら落ちていく大日本帝国軍のような日銀に見える。

先週は日曜日に雨で走れなかったので、月曜日に朝起きして峠を目指した。気温が落ちて来ると膝の具合などが悪くなる時が多い。腰や背も曲がらなかったりする。疲れが溜まるのか、奥歯の同じところがもぞもぞするのもこうした時だ。大事には至らなさそうだが、バロメーターのように感じる。アルプスに滞在した時も心配したのだが、全く違和感がなかった。どうも血液の循環などに関係しているようで、膝が痛む時とも関係しているかもしれない。



参照:
ヘリコプターマネー事態 2016-07-18 | 歴史・時事
エコと呼ばれる遺伝子工学食品 2010-01-16 | アウトドーア・環境
コメント
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