Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

初めてのツアースキー靴

2014-12-23 | アウトドーア・環境
今回の旅行の主目的はツアースキー靴だった。登るスキーを使うためにはそれなりの装備がいるが、靴はとても重要である。登るときに使い易くて、下りのフリーライドも楽しめるものでなければならない。親方のところに行って最初に問題になったところがそこで、一体どれほど登りに重点を置くのか、カーヴィンを楽しみたいのか、それともということになった。

実際に登るスキーを使ったことがないので、締め具やスキーなどは特定出来ないのだ。だからと言って今持っているスキー靴で試してみる気も無い。兎に角、重く固過ぎるのだ。これでは200メートルも登れば疲れてしまう。だから、軽いものが欲しかった。軽ければアイスクライミングにも使えるのだ。勿論ビックウォールへのスキーでのアプローチにも使いたい。

一方には、フリーライド専門の歩けるラングなどの靴がある。これはとても長く、固く、重い。今使っているスキー靴よりも重い。なるほど上に上がって処女雪の豪快に滑り降りて来るスノーボーダーのような使い方は出来るだろうが、私には使いようがない。もう一方の最軽量の靴は、バックルも殆ど省かれていて、そしてシェルも薄く、一足1KGほどなので登山靴に近い。片手で楽に転がせる重さだ。しかし、豪快に新雪を滑りまくるようなものではなくて、スキーで登山をして滑って降りて来るというだけの使用しか考えられていないようだ。

私の希望からすると、決して態々スキー板をもって雪の深い頂上に登る気などはさらさらなくて、飽く迄も滑りが楽しみなので、これでは駄目なのだ。そこで中庸な選択として、一足1500Gで柔らかめのスキー板である程度滑れて、ピステでもまあまあ楽しめるいわれるスカルパ社のマエストラーレを選択した。滑降と歩きの切り替え装置などいろいろと問題もあったようだが、2015年モデルは幾らか改良されていることを期待する。兎に角、軽く、これでスキー滑降できれば万々歳だ。アイスクライミングにも足を上部に上げるようなものでなければ問題なく使える。その重量は嘗ての本格的な革製のクライミングシューズと変わらない。また、流石に山靴の会社なので、底がヴィブラムになっている。その分重量は増えている。反面インナーの底敷は、最新式のものを3Dで作ったので、軽量化が果たせている。嘗てのコルクを削ったものとは全く重量が違う。

特徴は4バックルで、通常のスキー靴と同じで、その中では最軽量のものだ。対抗のラスポルティーヴァ社が金具を省いた同タイプのものを出しているが、ワイヤーが直に出ているので氷対策などが必要だろう。その点、このバックルは問題がないと思われる。合わせもカヴァーするタイプなのだが、バックルを〆てみるときっちりとした締り感があって、また爪先などのコントロール感はとても良い。更に予想以上だったのは、サイドの支えが良くて、カーヴィンで乗れそうなことだろう。現在の靴がカーヴィン以前の靴なのでそれが出来なくて、この十年間はスキーを止めていたのだった。

勿論、通常のスキー靴からすれば大分薄く硬性も全く足りないので、高速ターンなどが出来るわけではない。しかし、そもそもそのようなターンが出来るような技術を持っているかといえば疑問なのだ。意外に自分に合ったスキーが出来るのではないかと考えているがどうだろう。少なくとも技術的にスキーが上達すれば、これで十分な筈だ。但し、素材が弱いだろうから加水分解で本当に分解するようなときも早く訪れるかもしれない。最近の高級商品は自動車でもスポーツ用品でもなんでも高性能な分、あまり長持ちしない傾向は、ここでも共通するかもしれない。商品価格の半分に相当するチューニング代金なので、通常の靴よりは五割増し高価なのだ。そんなに早く壊れてくれると困るのだ。



参照:
旅行の計画を定める 2014-12-17 | 生活
生気漲るカーヴィンスキー 2006-01-18 | アウトドーア・環境
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