Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

懸案のIH炊飯器、その成果

2014-08-30 | テクニック
懸案の炊飯器、その成果は?既に書いている二十年以上前の経験を活かすべく、慎重に慎重を期して、実際に火を入れる前に十分の準備をした。だからボールダーもお休みにして集中した。送料や引取り経費だけならず、SAARWEINEさんに態々持って来て貰ったのであるから、簡単に壊して無駄にしたくはないのだ。

先ずは使用中の三菱製の炊飯器を掃除を兼ねて、お湯を沸かしたりして、変圧器の慣らし運転並びに試運転をする。問題なく作動して、嘗て壊したマイコンも吹っ飛ぶようなことは無かった。皆が思うように日本の会社の製品だとしてもシナ製であるから、それぐらいは疑心暗鬼に使わないと、保障以上の労力と金が掛かるのだ。

それで一安心して、全ての場合を想定して、炊飯器に電流を流す。何事も起こらずに、ここで初めて中欧の標準時に時計を合わせる。今までは日本時刻を刻んでいたのである。

その前には立派な銅製の内側が綺麗にコーティングしてある内釜に安物の米を入れて洗う。これが出来るだけでも嬉しい。そして、最初から銀シャリプログラムを試してみることにして、マイコンをその通りにインプットする。ここまで行けば、炊き上がりまでの時間を考えて、時間が余ったのでボールダーリングに出かけようかと思ったが、差込コードのアダプターが余りにも緩々なので、テープで貼り付けることにする。あらゆる電気ショックを避けるためだ。

そして満を持して、再びコードを差し込むと、そこに火花が飛び散った。炊飯器を差し込んだままにしているので、これで万事休すと思った。ディスプレーは活きているが、炊飯器のプログラムが全く反応しなくなった。二十年前のあのときが蘇る。せめて一度だけでも米を炊いてから壊せばよかったと思った。落ち着いて、古い炊飯器を繋ぐと電気が通じていない。これはもしかすると変圧器の問題で、ヒューズが飛んだかと思って調べると、導通していた。そこで古い変圧器を繋げるとやはり駄目だった。ブレーカーが飛んだのだった。過重電流が流れてショートしたのだろう。もしかするとこの様子なら最高出力のときにまた飛ぶかもしれないと思った。

全てが活きていることを確認して、炊飯器を外して差込の抜き差しを繰り返してみる。色々と遣ってみるが、飛ばないときもあれば、飛ぶときもあって、最終的に差し込むときの火花が問題と分る。その後、絶縁具合などを見るために中を開けて見るが、なるほど仕事振りはシナ製そのものだが、これと言った問題点は見つからない。そのそもあの巻き具合ならこのようになるのも仕方が無いのかもしれない。アースを取るようにもなっていない。ネットでも同じようなことが書かれているので個体差であるよりも東京の町工場の技術程度なのだろう。税関士が言うようにシナ製の品質というよりも日本の中小企業の技術力と言えるのかも知れない。到底EUで許可が下りるような製品でもなく、ドイツの中小企業ではありえない貧弱さである。

とても外出している場合ではない。ひやひやしながら銀シャリコースで炊くが、本格的な火が入ったときに飛ぶかもしれないので、その時の対応などを先に考えた。それにしても炊飯に入ると空調がまわりだして、始めは変圧器かと思った。IHを今まで使ったことが無いので、理論的には兎も角、実感として分かっていなかったのだ。そして驚くことに最後までプログラムは進んで、ピープトーンが鳴ったときには海老の中華炒めの準備万端だった。説明書にあるように急いで米を解すとにっちゃりとした音がして、これならば握り飯が握れると感じた。

今までは水の量を増やして炊いていた米で、一号の標準水量でこの出来である。殆ど間違いないと思った。実際にその米を試食してみると、今まで味わったことの無い米の味がした。そのお陰で中華にも、ワインにも味覚が敏感になってとてもよい食事となった。

何よりも前の炊飯器で炊きあがりの表面がパサパサするようなことも無く、直ぐに膜が内釜に張りつくことも無く簡単に米を解すことが出来るので、とても保温もし易くなった。子供のときの家庭科の時間の電気炊飯器から色々見てきたが、これだけの炊飯器が出来ていると知って驚いた。これならばガス炊飯器よりも制御が細かく出来るので、炊きあがりも上回っているのかもしれない。



参照:
二時間ほどのライン両岸への旅 二時間ほどのライン両岸への旅
豊かさの証明の衣替え 2014-08-16 | アウトドーア・環境
コメント (2)
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