Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

晩夏のピノなノワール

2009-08-13 | 料理
昨晩は準備してあったチリコンカルネを食した。久しぶりに牛肉だけのミンチ肉で、スパゲティ用に作ってあったトマトソースとビーンズを混ぜた。

味付けもアメリカ大陸のそれを知らないのだが、少なくともそこのシーズニングパウダーのものよりは格段に良かった。今回はごまかしをせずに、手元にあった大蒜と一味を十分に入れて塩気を押さえて成功した。

全く朝鮮料理傾向のスパイシーさであるが、缶詰のキドニービーンズの甘さとの相性は大変良かった。しかし、その飽きの来ない味付けから前日に作ってあった豆一缶分を一回で平らげてしまった。これは予想外であり、豆とトマトと肉など総材料費を合わせても2.5ユーロは越えない筈だが、食べ過ぎである。

そのために食事前に一時間程歩いて来たのも事実である。葡萄は大きさは若干疎らとは言え柔らかくなっているのもあって、ゲリュンペルなどでは既に葉が落とされていて風通し良く健康な成熟が図られている。その実り方が良い感じである。

帰りに地下で赤ワインを選択した。色々考えていたのだが、残りの本数が二本しかないにも係わらず若い感じの2007年産のクリストマン醸造所のシュペートブルグンダーSCを手にとった。先日購入した2005年のオェールベルクやSCはこうしたスパイシーでトマト仕立てなものにはやはり惜しい気がした。もちろん2006年産のものはその熟成度から論外である。

開けてその薄くはかない色を見て正解と思った。2007年産は、その青臭いもしくは獣臭い味が示すように果実の熟成が足りなかったのだろう。青い果実の獣臭さとでも表現するべきか。健康な果実であった事は疑いがないがピノノワールにとっては今一つの年だったろう。2004年とも似ているかもしれない。2008年は悪いようなので、ここ数年間では2003年、2005年がやはり良いヴィンテージである。2009年はまだ分からないが、2006年よりは間違いなく良いに違いない。

さて、その食事に、軽めのワインは気持ち良く進んだ。腹も膨れ夜の九時には起きていられなくなった。十時に目を醒まし再び朦朧と床へ向う。夜中の二時には目が醒め直に再び床に着き、朝四時には再び起き上がり、また寝た。一日にこれだけ繰り返し寝たり起きたりも珍しい。特にトイレに行く訳でも悪酔いした訳でもないのだが、ここに来て夏の疲れが一挙に出て来ているようだ。
コメント
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