1969年生まれの推理小説家、長岡弘樹の「白衣の嘘」、2016年9月刊行を読んだ。2014年から15年にかけて月刊誌に掲載された6つの短編を所収している。いずれも医者や病院が舞台。新たな境地を開拓というところか。
偽医者を暴く「最後の良薬」。医者の姉とバレーボールの学生代表の妹が帰省の車でトンネル事故に遭い、姉は死亡し、残された妹も片足の一部を失う「涙の成分比」。病院の不正を明らかにする「小医は病を医し」。体調不良を訴える女医。その彼女をサポートしながら医療事故をの罪を暴く「ステップ・バイ・ステップ」。出世争いをしている2人の医者とそのポストにいる先輩医が事故死する「彼岸の坂道」。警察に勤める姉弟。腎臓を患っている姉は万一倒れた時に入院先の病院を指定していた「小さな約束」。
いずれも医学の知識と犯罪を絡ませ、緊張感のあるタイトな小説群だ。人の気持ちの変節を丁寧に描いている。
偽医者を暴く「最後の良薬」。医者の姉とバレーボールの学生代表の妹が帰省の車でトンネル事故に遭い、姉は死亡し、残された妹も片足の一部を失う「涙の成分比」。病院の不正を明らかにする「小医は病を医し」。体調不良を訴える女医。その彼女をサポートしながら医療事故をの罪を暴く「ステップ・バイ・ステップ」。出世争いをしている2人の医者とそのポストにいる先輩医が事故死する「彼岸の坂道」。警察に勤める姉弟。腎臓を患っている姉は万一倒れた時に入院先の病院を指定していた「小さな約束」。
いずれも医学の知識と犯罪を絡ませ、緊張感のあるタイトな小説群だ。人の気持ちの変節を丁寧に描いている。