マーベル・コミックを実写映画化。
アメリカで公開後、好評の声が聞こえてきたので、期待して観に行った。
神の世界の最強戦士ソー(写真:左)は、ある事件をきっかけに父親(写真:右)から追放され、ただの人間にされてしまう(あれ?ワーグナーの指輪みたいだな...)
ただし、彼が本来のリーダーとしての資質に気付いたタイミングで、本来の能力が蘇る前提で。
ここからして、「スパイダーマン」や「X-MEN」とは違う切り口のヒーローということがわかる。
主演は「スター・トレック」でカークの父を演じたクリス・ヘムズワース。
その父をアンソニー・ホプキンスががっちり固め、一目惚れ光線を目から発し続ける女性を、なんとアカデミー女優 ナタリー・ポートマンが演じる。
そのかわり学者らしさは微塵も無いが(笑)
またソーの友人の一人に、浅野忠信が抜擢されていて、なかなかがんばっている。
ここからは、あくまでも個人的な好みの問題だが....
冒頭、監督:ケネス・ブラナーと表示が出た時に、イヤな予感がした。
私は、彼とは非常に愛称が悪い。
傑作を破壊し尽くした「魔笛」を中心に、あまりに生真面目な固めの「演出」に、常に不満を覚えてしまう。
で今回、神の子がアメリカの田舎町に降り立つという、ありえないシチュエーションが何度となく展開する。
普通だと、ここで気の利いたジョークの1発でもかましてほしいところだが、彼の演出ではそういうタッチはほとんどない。
こんな調子で話をひたすら進めるので、神の世界とアメリカの田舎町をいったりきたりするストーリーでも、平板な印象になる。
まあ元がマンガなんだから、仕方ないではないかという気もしつつ、「もっと盛り上がるはずでは」という気分も捨てきれない。
続編「マイティ・ソー2」の全米公開が、2013年7月26日に早くも決定しているそうだが、次回ケネス・ブラナーはプロデュース業に専念。
新たな監督が抜てきされるとのことで、ちょっとホッとしている(笑)
最後に。
「アイアンマン」シリーズでもいつもある、上映終了直前の「次への伏線プロット」がこの映画でもある。
このため、最後までしっかり待つべき。
今日から公開。