寝不足が続く最近には、たいへんタイムリーな1冊(笑)
スポーツは「 SEE 」という側面と、「DO」するスポーツの2つがあるが、正にこの場合は圧倒的に「 SEE 」
読み出すと、フジテレビの担当として番組制作にかかわってきた作者ならではの日本サッカー史とわかる。
以下のような面白い話が次々と登場する。
スタジアムの放送ブースは、開けっ放しでガラスは禁物。
観客の歓声ノイズを解説者がわからないのでは臨場感なくなってしまう。
このため熱い時期・エリアでの中継には、蚊取り線香、痒み止めなど必須(笑)
今では当たり前の「マルチボール・システム」
それまではCMタイムがよく試合中も放送されていたが、これで試合中断が激減。
CMはあくまでも、試合前・ハーフタイム・試合終了後、に流れるものに。
(日本テレビのみはTOYOTAカップの経験値から以前から)
2001年コンフェデレーションズ・カップまではホスト・ブロードキャスターは民間放送局が(フジテレビが最後)
それ以降はFIFAの管轄下に。
民間放送初の、セリエA放送権の交渉を開始したタイミングは、WC1994
アメリカの、バッジョPK失敗を見届けた直後に交渉へ出発。
チャンピオンズ・リーグ・アンセムは「非売品」
ヘンデルが作曲した曲をアレンジして歌詞をつけたもので。管理が大変厳しい。
などなど、他にもたくさん。
ドーハの悲劇、マイアミの奇跡(アトランタ五輪)、ジョホールバルの歓喜、2002年ワールドカップ etc…
と読み応えタップリ。
一方で気になった点が3つ。
1.タイトルのわりには、最新の話が少な過ぎる
2.せっかくの日本サッカー史的な内容なのに、時代があっちこっちに飛び、読んでいて違和感が生ずる。
(本の構成上、仕方ないとはいえ)
3.語り口がちょっと自慢話っぽい(笑)
3.については、今読んでいる別の最新の本(サッカーではなく、そちらは野球)にも感じていたこと。
確かに凄い実績なのだけれど、それが現在 Presence と結びつかないところがやや「痛い」ところ?
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