巣篭もりで、「監督」繋がりで連作を鑑賞、も良いなを実感した。
(ジェシカ・ハウスナー監督「リトル・ジョー」→「ルルドの泉」)
そこで一挙に、大御所 イングマール・ベルイマン特集に突入!
実は、これまで巨匠 イングマール・ベルイマン はかなり観てきたはず。
ざっと挙げると、
「ファニーとアレクサンドル」「秋のソナタ」「沈黙」「ある結婚の風景」「魔笛」など
だが、よくよくみると、後期の作品が多いことに気づく。
特にモノクロ系の彼の作品で見逃しが多い。
で今作。
初期の傑作と聞いてはいたのだが、タイトルがやや単純過ぎ、手が出しにくい代物では、ある(笑)
観ての印象は、前作「夏の遊び」の延長上にある作品だという印象。
原題からして、Summer with Monika =モニカとの夏、だし!
つまりそれは、ベルイマンにとっての映画製作の 初期製作動機(自分にとってのトラウマ?)に基づいているのでは?
その動機とは、
・初恋(WOW!)
・季節は「夏」
・離島でのラブラブ生活(笑)
・相手は当時はどうかは別として、有名な俳優など
・その恋は悲劇的な終わりを迎える?
・その絶望から導き出されるセリフ=「神の存在を信じない、もし存在するなら神を憎む」(夏の遊び)
・決めセリフは「絶望が支配する世界で唯一の希望は芸術(家)」(夏の遊び)
その心境が今作でもしっかり再現される。
主人公(この映画では男性)はモニカとの恋愛に溺れた挙句、彼女の奔放過ぎる行動に苦悩…
こうなってくると、何度となくベルイマンの初期の作品に触れ、その初期製作動機を再体験したくなってきた!
ってヤバくね?(笑)
結論:今作も含めベルイマン初期作品の完成度が高いだけでなく、彼の 初期製作動機 が浮かび上がる稀有な映画体験!