
007新作「スカイフォール」 予告編 第一弾をみた。
実は、全くそうするつもりはなかった。
というのは、前作「007 慰めの報酬」について、予告編でやや期待が高まり過ぎ、結果あまりいい印象がなかったから 。
(ちょっと悩ましい新作。 2009年01月24日アップ)
前回「慰めの報酬」での残念ポイントを列挙してみる。
1. まず残念だったのがタイトルバック。
ブロスナン時代からのオープニング・タイトルバック シークエンスは、毎回の映像・曲への入れようはすさまじく、そのたびに唸っていた。
ところが映像が悪いわけではないのだが、いい意味での驚きに全くかけている。
物語のモチーフが砂漠だから仕方ないと思い込みたいところだが、例えばGolden Eyeでのロシアのレーニンを思わせる石像のモチーフとか、Tommrow never diesでのテレビ映像に飛び込む女性そしてその結果起こるデジタルな波紋とか、そのような映像の驚きを全く感じなかった。
(担当が変わったから、仕方ないかもだけれど)
また、アリシアの曲も抑揚に欠け、メロディラインにいいフレーズがなく、彼女らしさが全く出ていない。
2. 前作からの「続き」のプロットにあまりなじめない。
もしかすると、過去の組織を逸脱して一匹狼的な行動をするパターンがあまり好きではないことも原因かもしれない。
過去の作品では、殺された親友のフィリックス・ライターの復習を遂げる、Licence To Kill 「007 消されたライセンス」の印象に近い。
すごいアクションはあるのだが、復讐劇ゆえなのか?なんかスカッとしない。
(でもDie another Dayの展開は嫌いじゃなかったので、なんか矛盾してるかも)
3.物語が展開される場所がいまひとつマイナーで、わくわくしない。
リアリティを追求した結果なのかもしれないが、これも同様に「消されたライセンス」を思い出させる(あの砂漠の大地とか)
その不満が自分でもはっきりしたのが、映画:ハートブレイカー L'arnacoeur」を鑑賞した時で、まあ正直たいした映画ではないのだが「007よりスリリングでゴージャス?!な「切り屋」の日々(笑) 」というのが感想だった。
4.クライマックスのはずの「ホテル」にリアリティがなく、いかにもセットっぽいところが盛り上がらない。
5.(ここが核心かもしれない)過去になくマッチョな、ダニエル・クレイグのシルエットが嫌い。
それを決定的に感じたのは、雑誌サファリの表紙をみた時と、最新ポスター(写真)。
ジェームズ・ボンドは、別に「筋肉量」が大事なんじゃなくって、いわゆる「殺し屋」とは違いスマートでなくては?!
筋トレみたいな、かったるくて格好悪いことは、彼はしないはずなのだ(笑)
過去の作品には、その美学があったように感じた。
そこで対比してしまうのが、ボーン×3連作と「ボーン・レガシー」のうまさ。
アクション俳優化中の ジェレミー・レナーが演ずる新主人公は、今の007に欠けているその要素を十二分に持っている。
ボーンだって、本来もっとキモいキャラのはずなのだが、マット・デイモンを起用することで、そうなることを絶妙に回避していた。
さて今回の予告編の印象。
アクション満載はけっこうだが、またアウトサイダー的展開になりそうな展開?(前述の2.)
もしそうだと、ここ3作とも離脱しての行動が続くことになる。
3連作と捉えれば、まあ仕方ないのだが...
サム・メンデスがうまく演出してくれることに期待。
さらに、またここ2作と同様に、茶髪の悪役の存在感が、またまたイマイチそう(じゃない?)
ハビエル・バルデムだそうだが(笑)大丈夫か?!
前回の不満が大幅に解消されていそうなのは、1. タイトルバック。
Addele が歌うテーマ曲は久々に、007らしい王道感に満ちている(あとは映像だな)
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