日々 是 変化ナリ ~ DAYS OF STRUGGLE ~
このプラットフォーム上で思いついた企画を実行、仮説・検証を行う場。基本ロジック=整理・ソートすることで面白さが増大・拡大
 



AIDEMAでなくてAISASでなくて...という議論が、今面白い。

自分としては、ソーシャル・ネットワークが今後どう消費行動に影響を与えるか、というテーマは、それを「仕事」と捉えるより、「どう面白がるか」がポイントだと思っている。
手にとったこの本はラストにそういうような記述があり、好感が持てたので読んでみた。


ただし、個人的にはこの本には大きな欠点もあると感じていることを先にふれておく。
こうしたIT最新系の本を書く時に陥りやすいワナとして、「その最先端技術に加担するあまり、強調が過ぎる」場合があること。
そういう時の押しつけがましい感じがうざく感じる表現が、全体に漂うのは事実(特に前半)

そこを外してしまっては「決定的に面白い本」にはならない。
作者が微妙に気付いてないところが、欠点かな。(もともと IT業界ライターのようだから仕方ないか 笑)


そのわりには、インタビューなどで相手がそういう内容をちゃんと語っているのだが、作者がわかってなさそう。
(あるいは、バラバラの原稿をくっつけただけの結果、そうなったか)

例えばそれは、「ユニクロ」のインタビュー。

「いろんなことが溶けているんです。
 商品と広告が溶けていたり、
 メディアというものが企業の外にある一方で、
 企業自身がそうありつつあったり」

「ユニクロ」でいうと、個人的に最近強いインパクトを受けたのが、シャーリーズ・セロン出演のCM。
その後、店の外観でそれが事実ということを改めて確認したのだけれど、この会社やはりわかってるなと強く感じた。
それぞれのメディアの使い方がツボに入っているのだ!

そう!
メディアとソーシャル・ネットワークは別々のものではなく、コミュニケーションを形作る「要素」同士(当たり前!)

なので、そこのフュージョン具合をどう組み立てるところがミソだと思うし、スリリングなところである。
だから「面白がれるか」ところがポイントとなる。


他に面白かったのは、自分が全く理解できない「ゲーム業界」のグリーの発展あるいは「コロプラ」のくだり。
ここもとても興味深く読めた。
(理解できてない恥ずかしい?例:(当ブログ2010-09-09 iPhone 新OS 4.1インプレッション Game Centerに行く時間なんて全くない(怒))
ただ、twitterも含めてそうじゃないかと思うんだけど、携帯ゲーム・SNSなどは、ITインフラによって成立している以上、それが他の進化したテクノロジーに取って代わられるインフラ基盤の構造変化により、たちまち崩れ去る可能性が高いと思う(いい例かわからないけど→ポケベル、とか)
そういう視点を常にもっていると、先の「その最先端技術に加担するあまり、強調が過ぎる」がますます気になってしまう。

まあ~いろいろとけなしてきた(すみません)けど、刺激になった、という点で読んだ価値はあった。
その中身を鵜呑みにせず、必要なところを読む人がちゃんと解釈すれば良い、という読み方さえすれば(笑)

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