日々 是 変化ナリ ~ DAYS OF STRUGGLE ~
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最近よくきくキーワードになった「ガラパゴス化」だが、この本では3つの角度から、この現象をみている。

1.日本製品のガラパゴス化
2.日本という国のガラパゴス化
3.日本人のガラパゴス化

日本製品でいうと、携帯電話だけでなく、医療サービス、大学、会計基準、デビットカード、電子マネー、おさいふケータイ、そしてカーナビまでにわたる事例はいちいちうなずける。


「日本製品のガラパゴスの行きつく先」について言及している第二章が面白い。
読ませる引用、分析が私的には3つはあった。

それが絶対正しいという認識でもないが、少なくとも列挙しておくと、
1.実はアメリカも「ガラパゴス仲間」(本文では同義語でパラダイス鎖国」)

2.国際競争力を国際収支統計でみると、
貿易収支(黒字だが↓)
所得収支(黒字で↑)
サービス収支(赤字)
投資収支(赤字で↓)
今後、特に「サービス収支」の改善に期待、という視点が個人的にはマル。

3.長期的にみた日本のポジション(アンガス・マディソン教授からみた)
日本のGDPが「世界の8%近くを占めていた時代自体が19世紀以降の歴史の中では
ごく短い期間なのであり、いずれGDPシェア3%の国に戻っていく」

まあ~そうならないように、今アタマを使いたいわけだが!



そして8つの戦略の方向性を提示し、具体的に脱ガラパゴス企業の事例紹介のあとは、その中でもありそうな方向性の議論。
前述のように、日本製品だけでなく日本人の「今後のありよう」について論述しているところが刺激的。


その中で出てくるキーワードを。
「ゲームのルールをつくる、ゲームのルールをかえる」

大きくわけると、
1.意図的に先手を打ったり、あるいは意図的に後手を打ったりする
2.ゲームの結果、得られる利益を提携、情報操作、公的主体への働きかけによって自社に有利なようにあらかじめかえてしまう

ここで私的には思い出すのが、2002年ワールドカップ招致活動での韓国のしつこい動き。
まさにこういった手法で、ねちっこく攻めてきたことを思い出す。
あとで方々に悪い印象も残してはいるが(笑)それまでに経験したことのないものだった。


最近こういう点で驚いているのが、地デジの日本の放送方式の海外採用について。
日本方式を採用したブラジルなど南米10カ国について、関心が高かった当ブログ(2006-04-16など)
だが一方で戦慄したのは、それが日本メーカーの追い風にあまりなっていないというニュース。

そして今日の朝刊にまたそのような記述が!
アフリカ南部でも現在デジタル方式採用を検討しており、争奪戦の最終局面を迎えている。
が、ここでもやはり日本メーカーとの連携などの総合戦略に欠けるという指摘があるそう。
せっかくのこのチャンスを生かすべく、日本人には今回は奮闘願いたい!
ではいと本当に「ガラパゴス」になってしまうかもしれない......

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