〈 1. 令和6年2月16日【ぼくらの国会・第673回】「金与正氏の誘惑を切る」〉
・北朝鮮の日本への軽侮は変わっていないけれども、彼らは「日米安保条約」は怖い。
・なぜかと言うと北朝鮮は、もともと戦争に弱い半島国家です。日本と中国という大きな力に挟まれて、実際に苦しんでこられたのが朝鮮民族のありのままの歴史です。その代わり現実を見る目は、残念ながらわれら日本人より長けているところがあると僕は長年考えてきました。
・「日米安保条約」というのは「日米」という名前がついているけれども、本当はアメリカが指揮権を持っているということを、北朝鮮は見抜いている。いざという時軍を動かすのはアメリカだと見抜いているから、日本を侮っていても「日米安保条約」は怖い。
・確かに今はアメリカの力が衰えていて、ウクライナ戦争もロシアのやりたい放題に近いし、ガザでもバイデン大統領がブリンケン国務長官を何度も派遣して、もう戦争はやめろと言っても、ネタニヤフ首相は全然言うことを聞かない。
・アメリカの力は弱まっているけれども、しかし在日米軍はアメリカの力の根幹だと、北朝鮮はよく知っている。
・そもそもアメリカ軍はアメリカ本土には、少ない戦力しかいない。だから州兵という別なもので国土を守っている。アメリカの軍のほとんどが外へ出ていて、その中枢が日本とハワイにあるということを、朝鮮戦争の経験を踏まえて、北朝鮮はよく知っている。
・従って北は日本を侮っていても、アメリカは怖いので、彼らはアメリカの弱点がどこかと探した。スパイ防止法の無い日本には、沢山のスパイと工作員が半ば公然と活動していて、細かく情報を集めているから、アメリカの弱点が「日本の政治」だと知ったのです。
・岸田政権が、「派閥問題」や「裏金問題」あるいは「旧統一教会問題」など内向きの問題で、どれだけ追い詰められているかを知っている。だから北朝鮮は「拉致問題」を逆手にとって、岸田さんに迫ろうとしている。
・彼らが侮っているのは、自衛隊ではありません。自衛隊に核がなくても、日本人にとって本当かなと一番悩むところだけれど、「日米安保条約」に基づけば、自国が核攻撃されていなくても、在日米軍を含めて核攻撃に晒されたら、アメリカは核攻撃の準備をすると北朝鮮は現実にそう考えています。
・だから彼らは、結局安倍さんが一人も取り戻せなかった拉致問題で、わずかの人数でも帰したら、岸田さんは総裁選に勝つだろうし、日朝国交正常化に向かっていくと考えている。
・日朝国交正常化は、もともと外務省首脳が考えていたことで、小泉首相もそれに乗っかった。日本の政治家たちの本当の目的は拉致問題の解決でなく、日朝国交正常化に向いていたということですよ。自由民主党の悪しき伝統と、腐った部分がこの中にあるということです。
「金与正氏の突然のメッセージ」、「金総書記の見舞い電報」、「岸田首相の拉致問題に関する国会説明」、「裏金問題」、「旧統一教会問題」「日本国憲法」、「日米安保条約」・・・こうした戦後日本の諸課題が、氏の説明で全部つながりました。
氏の意見は、これまでに紹介した北朝鮮専門家の人たちの話と重なる部分がありません。かと言って現実から遊離した突飛な意見でなく、むしろ現実そのものの話として聞く者の心に届きます。
・拉致問題を軽視して、国交正常化にばかり目を向けていたのは野党も同じです。
氏の言う通りで、土井委員長からそうでしたし、いまでも辻元清美氏が主張しています。というより、「日朝国交正常化推進議員連盟」に所属する議員たちがそうです。話が横道へ逸れますが、息子たちと「ねこ庭」を訪問される方々の参考のため、拉致問題を遅らせている議員たちの名前を紹介します。
同連盟は平成20年8月に、自由民主党の山﨑拓氏と民主党の川上義博氏が中心となり、北との交流を重視する議員を集めた超党派の組織です。現在は自由民主党、立憲民主党、国民民主党、公明党、共産党、社民党の6党と、無所属の議員で構成されています。
青山氏の意見は、連盟に所属する議員に即反対されるのですから、安易な気持で述べているものでないことが分かります。
〈 日朝国交正常化推進議員連盟 〉
会 長 衛藤征士郎(自民党)
会長代行 額賀福志郎(自民党)
幹事長 中谷 元 (自民党)
幹事長代理 平沢勝栄 (自民党)
顧 問 二階俊博 (自民党) 岸田文雄(自民党)
菅 直人 (立憲民主党) 福島瑞穂(社会民主党)
副会長 塩谷 立 (自民党) 増子輝彦(自民党会派)?
北側一雄 (公明党) 中川正春(立憲民主党)
笠井 亮 (日本共産党)
事務局長次長 務台俊介 (自民党)
役 員 石田真敏 (自民党)
委 員 石破 茂 (自民党) 坂本哲志 (自民党) 武田良太(自民党)
林 幹雄 (自民党) 船田 元 (自民党) 茂木敏充(自民党)
中村裕之 (自民党) 森山 裕 (自民党) 石井正弘(自民党)
藤末健三(自民党会派) 浜田昌良 (公明党) 鉢呂吉雄(立憲民主党)
近藤和也(立憲民主党) 井上哲士(日本共産党) 赤嶺政賢(日本共産党)
〈 以前所属していた議員 〉
自民党 石原伸晃 岩國哲人 大野功統 川上義博 加藤紘一 河村建夫
佐藤章 木村義雄 小杉隆 平将明 田野瀬良太郎
竹下亘 富岡勉 保岡興治 安次富修 山崎拓
渡辺具能 馳浩 野田毅
公明党 遠藤乙彦 東順治 山下栄一
立憲民主党 生方幸夫 神本美恵子 平岡秀夫 山下八洲夫
社会民主党 重野安正 菅野哲雄 日森文尋 又市征治 山内徳信
民主党 加賀谷健 谷博之 藤谷光信 松岡徹 峰崎直樹
共産党 山下芳生
民進党 城島光力
日本維新の会 谷畑孝
無所属 大前繁雄 亀井静香 自見庄三郎 下地幹郎 遠山清彦
土肥隆一 並木正芳 吉村剛太郎
私も初めて議員の名前を確認しましたが、ここまで知りますと自由民主党の議員諸氏は、「獅子身中の虫」と呼んでも間違いない気がします。彼らが反日左翼政党の議員と共に、朝鮮総連での祝賀会に出席し、祝杯をあげ団欒をしているというのですから、呆れてものが言えません。
余計な情報を加えたため、肝心の動画の説明が進まず、まだ半分を残しています。しかし次回からは、氏の意見を紹介しながら、連盟に所属する議員の顔が浮かぶようになりますので、返って問題点が明らかになる気もします。
深く考えてこんでしまいます。
ところで、ひとつ気になったことですが、
oo totoro様というコメント者のかたが、
【憲法改正は、議論さえしてはいけない】と、おっしゃってましたが。。。。。
確かに、昔は、そういう時代はありました。自民党の政治家が【憲法9条改正】を少しでも口にすると、
左翼野党が騒然となり国会運営が立ち往生するので、その問題は禁句だったそうです。
しかし安倍総理大臣のころから、なんとか憲法改正が論議できる雰囲気になりました。
ところが、安倍さんが御逝去されてから、再び、憲法改正が議論さえ出来ない時代に逆戻りしてるとすれば、
安倍さんの御逝去は、悔やんでも悔やみきれない思いです。
◎花の雨 いずこにおわすか 國士らは
拉致問題は、まさに日本の「パンドラの箱」でした。ここまで深刻な事実が目の前に現れるとは、予定外の状況でした。
ootoroさんの貴重なコメントも加えて、呆然とします。
花の雨 いずこにおわすか 國士らは
貴方の句に涙がこぼれそうになります。
いにしえの もののふの国今いずこ
拙い返句を、ご容赦ください。