ねこ庭の独り言

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非聖戦 - 5 ( 安倍総理の「移民政策」への批判 )

2018-11-23 18:18:57 | 徒然の記

 平成20年福田内閣の時、中国が、尖閣諸島での領海侵犯を繰り返すようになって以来、日本では中国への嫌悪と敵対心が高まっています。

 反日マスコミも、尖閣に関する限りは親中の論調が薄れますが、保守の日本人は横暴な中国に怒りを露わにします。ネットを見ますと、中国を批判する情報が、溢れています。新幹線を走らせれば大事故を起こし、道路を作ればすぐに陥没するとか、悪意の書き込みが後を絶ちません。中国人は利己主義で、平気で嘘をつき、世界の嫌われ者だと悪口雑言が拡散されています。

 しかしクーリー氏の著作からは、別の中国を教えられます。日本の情報だけを見ていると、間違った認識をするという発見でもあります。短所ばかりを聞いて喜ぶのでなく、長所もきちんと知ることが大事です。息子たちのためには、たとえ嫌いな隣国でも、優れている点があれば伝えなくてなりません。クーリー氏が賞賛する中国に関する、三つの事実を、引用します。

 一つ目は中国が造ったシルクロードの、ハイウェイです。

 「西側からの旅行者は、中国からクンジェラブ峠で、パキスタンへ抜けるシルクロードを賞賛し、中国の道路建設技術の勝利と讃える。」「ハイウェイは、アフガン戦争開始直前の、1978 ( 昭和53 ) 年に正式に開通した。」

 日本のネットでは、中国の土木技術のレベルは、箸にも棒にもかからない杜撰さだと蔑視しています。韓国や北朝鮮と同様、何をやるにも大雑把で、手抜き工事が多いと悪口が書かれています。しかし、敵国であるソ連の機関紙イズベスチアは、中国が造ったシルクロードのハイウェイに関し、そんな批評をしていません。

 「新道路は、パキスタンに中国の武器を供給し、この地域全体に、中国の軍事的存在を打ち立てるという目的に、かなうものである。」「またインドのカシミール州だけでなく、インドに友好的なソ連、アフガニスタンなどの国々には、有害な手段として使われ得る。」

 二つ目は、このハイウェイを通じて、パキスタンへ送られた中国製の武器の話です。もっとも効果的な兵器の一つは、107ミリ12連砲ロケット発射装置でした。砲身だけ外すと一人でも操作可能となり、非常に有効な武器となりました。CIAは、これを本格的に中国で生産させ、アフガンゲリラたちが、大いに活用しました。

 首都カブールで生き残った住民は、中国製のロケットの破壊力への恐怖と、廃墟と化した町の記憶がいつまでも残ると言います。軍目的のものなら中国には、道路でも兵器でも、立派に評価される技術があるということです。

 最後は、中国人民解放軍の、勤勉さと誠実さの話です。パキスタンの軍統一情報部 ( ISI )の、ユサフ准将の証言です。

 「中国軍の補給作戦は、ブラウンが北京を訪問した一ヶ月後に、軌道に乗った。中国製の近接戦用銃、重機関銃、迫撃砲、無反動砲は、アフガンの反ソゲリラグループが、競って手に入れようとした。」

 「武器は中国からパキスタン軍に渡され、そしてアフガン、アラブ、最後には、アフガニスタンのムスリム義勇兵に渡る。」

 「一方、CIAがエジプトから買い付けた大量の武器は、実務的で、新式のものが多かった中国の兵器と比べ、サビついたり、全く使えないものがあった。何千箱も送られたという兵器や弾薬が、途中で盗まれ、密売され、最終地に着く時は、およそ半分になっていた。」

 「しかし中国は何千箱もの弾薬のうち、小さな一つが行方不明になっても、彼らはそれを探した。中国人は非常に丁寧で、あらゆる努力をした。CIAを含む、他の全ての供給者と比べて、なんという違いでしょうか。」

 親中だったアメリカの大統領は、ニクソン、ブッシュ、カーター、クリントンでした。私たち日本人が知らないだけで、アフガニスタン戦争以来、中国とアメリカは、軍事的な強いつながりを有し、アメリカの先端技術が提供されていました。日本のマスコミは、中国解放軍の装備が旧式で、近代戦では通用しないと報道しますが、もしかすると、これは「捏造報道」かも知れません。

 核兵器を有しているだけでなく、近代化された軍備が整っている事実を報道すれば、多くの日本人が驚き目を覚まします。

 「こんな危険な中国が隣にいるのに、いつまでも平和憲法でいいのか。」、こうなると、反日マスコミには都合が悪くなります。日本を憎み、日本の崩壊を願っている反日マスコミは、中国の実情を報道しません。

 これは私の独断と、偏見の主張かもしれません。米国記者のたった一冊の著書を読み、勝手な空想を述べるなと、日本の記者たちに反論されるかも知れません。しかしクーリー氏は昭和35年から、中東を専門に取材している記者です。この本の翻訳者たちは11名もいて、この内10人がNHKの記者です。彼らの誰も、氏の間違いや偏見を指摘していませんから、私の独断もあながち的外れではないとそんな気がします。

  さらに一歩進めて、私の推察を続けます。

 中国人を賞賛しているユサフ准将は、パキスタン人です。彼に言わせると、米国からの武器をアフガン、アラブ、そして最後に、アフガニスタンのムスリム義勇兵に渡るまで、中国人以外の者の手に渡ると、最後には半分になるとのことです。

 つまり彼らは、中国人よりもっと悪辣な人間たちだと、そういう話になります。日本人の目から見て、手に負えない中国人でさえ、素晴らしい人間になるのだとしたら、中近東の人々は、恐るべき民族ではないのでしょうか。

 私のブログの結末は、安倍総理と、自民党の「移民政策」への批判につながります。「移民でなく、一時的な労働力だ」という説明は、日本人には受け入れられても、中近東の人々には通じないはずです。彼らは、世界のどこへでも出かけ、そこで暮らし、自分と家族を守り、邪魔する者を容赦しません。そうしなくては、生きていけない精神世界での住人です。

 こうした異民族を、何の備えも知識もなく、大量に受け入れていたら日本はどうなるのか。「差別」「排斥」、「身勝手」と国民を責める前に、総理も自民党の議員も、本気で世界を見なさいと、叱咤せずにおれなくなります。

  「お花畑のひ弱な花」が踏み荒らされ、荒廃する日本が目に浮かびます。自民党の政治家には、国を憂える本物の保守がいないのでしょうか。

コメント (2)
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