朝日新聞が、表題と同じ社説を書いたのは今年の2月頃だった。
なんで今頃、こんな記事なのか。首をかしげずにおれないが、やっぱり産経を除く新聞各社は自民党でなく、民主党への判官びいきから抜けられないらしい。毎日新聞は、社説でなく「水説」( 10月23日 ) に、倉重篤郎氏が、朝日に負けない恥ずかしい分析をしている。
分析の一つは、民主党が、あまり正直なマニュフェストを作ったため、野党の攻撃を容易にしてしまったというものだ。今ひとつは、政治的統治能力の欠落があったということ。
社説と同じくらいの紙面を割き、書かれた記事の結論がこれだ。
「統治能力という政治技法を習得するため、民主党はもう一度政権につかなくてはならない。」「果たして国民は、二大政党制を育てるのか、一党支配で良しとするのか・・」、などと書いている。
2月の朝日新聞にも同じ反論をしたのだが、わが国の新聞人はどうしてこうも常識が欠落しているのか。庶民の素直な気持ちがなぜ掴めないのか。不思議でならない。
民主党が政権党になったのは、自民党の政治家たちが高級官僚と手を組み、年金を食い物にしたからだ。必要もない建物を作り、それらを二束三文で処分したことへの怒りだ。長期政権の腐敗と自民党の議員たちの奢りと、不遜さが堪忍できなくなったから民主党に投票した。「コンクリートから、人へ」という、清新なキャッチフレーズが国民の心を捉えた。
いざ政権を取ってみると民主党の議員たちは、日本の歴史を否定する、反日の政治家どもだった。中国や韓国・北朝鮮に、言いがかりをつけられても反論せず、逆に悪いのは日本だと同調する彼らに、仰天させられてしまった。
私は右翼でないから、何もかも日本が正しく立派だと言い張る気はないが、自分の国を憎んだり軽蔑したり、そんなことは納得できない。民主党の議員は、総理大臣もその他の大臣も、みんな見事なまでに「反日・売国」の人間たちだった。こんな経験は初めてのことで、初めは呆れ驚いていたが、最後には空恐ろしくなった。
国を売る彼らに比べたら、税金を浪費する議員の方がまだ増しと、そんな気になった。だから、国を大切にするという安倍氏に投票した。投票の基準は倉重氏の言う統治能力でなく、政治信条だったということだ。これほどハッキリとした国民の意思が、氏には分からないのか。分かっていても、認めたくないのか。
だからまた、言わずにおれない。「ブルータス・倉重さんよ、お前もか。」
そして今回は、「もういい加減にしてくれ。」と付け加えたい。・・これが正直な気持ちだ。