美術館に着いたのが午後五時半だった。
一階の係員の説明では入場まで一時間待ち、中に入っても行列があり閉館は七時だから観られるかどうかわからないーこれで帰ったお客さんもかなりいた。
僕はどうせ招待券だし世の中理屈どおりになるものでないと思ってあえてエレベーターに乗った。
出光美術館は国宝伴大納言絵巻の展覧会、特に興味があるジャンルではないが招待券をいただいているのでまあ行ってみたのだ。
で上に上がると確かに混雑している、しかし入場まで二十分くらいだ。
入場してから絵巻を観るのに行列があるが、行列に並ばなくてもロープの外から観てもよろしいと言う指示が出る、当然そちらを選択、後でゆっくり見直せばよろしいのだ。
で、僕はこの絵巻、上巻中巻下巻とあるのだが、上巻にだけ文字が書かれていないことの推理とかそんなものを読んでいた。
結局展覧会の推理はこの絵巻は応々門の放火を描いたものだが、どうも犯人とされる伴善男の装束と良房の装束を同じに描き、上巻にあった詞書の「藤原良房の」という言葉を都合が悪いので消し去ったーつまりは良房こそ犯人ではないかという大胆な推測だ。
さて行列から離れて現代の科学が捕らえた拡大パネルの部屋へーここはすいている。
ゆっくり観ていると閉館時間延長のアナウンスーほらいったことではない。
もう行列もなくなったので、元の会場に戻って絵巻をじっくりと観られる。
こうなるとかわいそうなのは平日の昼間に来た人である。
行列が続くからほんとにろくに作品を観られないということになる。
この展覧会もあさってまで、明日あさっては夜間会館よりもっと混雑は確実だ。
十年前に大阪でみたときも大変な混雑でした。
あのときはロープで道順を定められていて、その外に出ることが不可能だったような気がします。
正倉院展もかくや!の混雑振りでょうねえ。
今年の出光は本当にほくほくですね。しかしもう少し何とかしてほしいものですね。
NHKが絡んでいるためか知りませんが招待券で入ってくる人多し。
普通に千円出してあんなに並んだら割が合いません。
この展覧会木曜にある人とご一緒するはずでしたが都合がつかなくなってかえって幸いでした