美術館の指定管理者制度や、和田何某の盗作騒動、岡本太郎の「明日の神話」修復など何かと話題が多かった今年であるが、やはり大新聞社とテレビ局の主催する美術展には美術不況といえども人が集まり、大混雑という事情には変わりはなかった。
僕なりの価値基準で今年のベストスリーをあげたい。
・NHK日曜美術館展、芸大美術館。
さすがは天下のNHKだ、作品の質、識者のコメント、ビデオ映像、カタログ、どれひとつとして不満はない、チケットをくださった、インターネットミュージアムさんにも感謝!
・高島野十郎展、三鷹市美術ギャラリー
会場入ってすぐの自画像の目つきの鋭さ厳しさから尋常ならざるものを感じた。
この画家が画壇とまったく離れて一人で制作し、おおよそ彼岸を垣間見たような境地になったことは特筆される。埋もれていた画家はまだまだいるだろう。
・揺らぐ近代ー日本画と洋画のはざまに、国立近代美術館
jennyさんと一緒に行った展覧会だ、これまた知らない画家が次から次へと出てきた。
日本画と洋画のはざまにある不思議な作品をいろいろ紹介してもらった、新聞社の後援がないのもよろしい。
ここまで書いて三つとも無料で観た展覧会であったことに気づく、招待券、「ぐるっとパス」、メールマガジンの抽選と。
金を払った展覧会もひとつ。
・ケーテ・コルヴィッツ展、町田市立版画美術館
はじめはロダンの影響も受けていたようだが、戦争で子供を亡くし、子供を守るということを主題にした彫刻家だ、深い感銘を受けた。
さて来年はいよいよ国立新美術館がオープンし、サントリーも新装開館する、どんな年になることやら。
僕は今年はjennyさんとお会いしたが、来年はyumiさんやJuneさんや遊行さんとかいろんな人とお会いしたい、メールや招待券のやり取りもいいがやはり直接お会いしてお話するに勝る価値はないと思うからだ。
というわけで今年のこのブログは終了します、検索でたくさんの方に来ていただいたことに感謝しています。