朝8時の牧之原市榛原庁舎前の市営静波グラウンド観客席は、その時間ちょうど東から低く上がってくる太陽のこの時期の弱い日差しを正面に受ける。
しかし、朝早くの時間にもかかわらず、すでに観客席には百人を超える観客が観客席にその太陽の日差しを受け、逆光で少し目を細めながら、今から始まろうとする倒壊家屋からの救助訓練の牧之原市消防団、消防署と自衛隊との連携をかたずをのんで、待ち構えていた。
最初司会進行の市危機管理課の飯塚課長が、10周年を記念しての本日の訓練の意義、訓練の流れ、特に自衛隊の協力などの説明をしたのちに、今回の自衛隊との協働訓練の立役者(!?)である鈴木防災監から、災害時での自衛隊の役割や応援体制などの、今までの氏の体験によるわかりやすい、丁寧な、かつ体験に基づくあまりの(!?)熱い説明がされた。
こと細かな解説はこの際必要ない、今日の実況の様子を画像で紹介する。
【写真↓:事前に防災監、自衛隊、勝負団、消防署とが打ち合わせ】
【写真↓:もう朝8時から特別な訓練を期待し集まった観客】
【写真↓:この倒壊家屋の中に本物の(!?)被災人間2人とダミー人形が1体入っている。もちろんダミー人形は、心肺停止】
【写真↓:消防団、消防署、自衛隊の連携に寄る救助活動。実はこの時、家屋の塀を切断する自衛隊のチェーンソーがなぜか(!?)チェーンが空回り。そこで機転を利かせ地元消防団が車両に積んでいたチェーンソーを自衛隊に渡し無事カット。突然の連係プレーを実戦できた。】
【写真↓:場所を静波体育館に移動し、避難所開設訓練。地元静波区の皆さんの協力により避難所開設。実際に避難所では毛布が1枚支給され、その広げた面積3㎡が、それぞれの与えられた空間となる。この中に持ちだした避難資機材とわが身1人分を納めなければならない。】
【写真↓:市役所前の駐車場には、自衛隊の特殊車両の展示。特にこの軽装甲機動車は、めったに一般訓練には見られない珍しいもの。4000ccを超えるエンジン。上から岩石が落ちてきてもびくともしない車体とパンクしてもそのまま走行できるタイヤなど、心強い応援隊である。】
【写真↓:自衛隊特殊車両は、見るばかりでなく、実際に触れたり、運転席や後部の荷台部分に乗ることもできた。】
【写真↓:場所を変え、救護所訓練の市総合運動公園ぐりんぱるでは、中学生も参加してのトリアージと救命訓練。時折看護師の大きな声が飛び交う実戦さながらの訓練が展開され、おもわず中学生もびびっていた。】
【写真↓:ぐりんぱるグラウンドには、自衛隊のヘリコプターが救助搬送訓練に参加。それを見ようと子どもたちが、多く集まる。】
【写真↓:庁舎前には炊き出し訓練用の自衛隊炊飯専用車。灯油バーナーで炊飯釜を熱し数百人分を一気に炊き上げる設備が台車に組み込まれている。台車は別の車両でこのまま搬送する。炊き出しは今回白米おにぎりとトン汁。白米は、防災訓練などで出されるアルファ枚の保存米ではなく、白米そのもの。だから、なんら自宅の夕飯と変わらないおいしさ。被災地での最も心癒すものはやはり朝昼晩の白米だ。】
【写真↓:炊飯班も、万一の場合を想定し、缶詰の白米、五目飯、シーチキン、たくわんなども携帯している。】
【写真↓:自衛隊の救助活動用の展示品の中で何に使うんだろうと質問した資機材。倒壊家屋などの救助の際、柱などに挟まれた被災者をわずかな隙間を見つけ空気圧で板のゴムをふくらませ、被災者を確保する資材があった。なんとゴム板ながら、13cmも空気で膨らみ、その圧力は、17.7tまで耐えられるという。】
【写真↓:こんなにいざ災害というときに国民を守るために日夜修練する私たちの頼もしい味方の自衛隊であるが、なかなかその入隊者が減少傾向。地域災害支援のヒーローである自衛隊ではあるが、若者にとってはほかの目的が先に目につくのだろうか?地道に自衛隊募集を呼び掛けていくしかない。】