盆栽教室は、いよいよ本格始動の植え替えの第1弾。
この時期は雑木系の植え替えが主だが、特に今回の教室は、雑木の中でも代表格「もみじ」の寄せ植えの植え替えを行った。
(盆栽教室の全景)
教室の会員は、この土台となるもみじの寄せ植えを昨年の4月、プラスチックの育成床で成長させていた4、5年物の苗を講師から教材として格安で購入し、それを各自奇数本ずつ寄せて育てていた。
先月常滑の窯元からこの寄せ植え用の鉢を講師に見立ててもらい、その鉢に植え替えることが今回の教室。
昨年から比べ寄せ植えのもみじは、それぞれの幹からの根が、成長し絡み合い、あるいは苗床の内側をはったりと樹勢は盛んであった。
そんな7本のもみじを一つの塊として常滑焼の浅い鉢に植え替える。
寄せ植えの場合、全体が丘の上にこんもりと雑木林が茂る風景を出すため、大抵浅鉢を用いる。
まずは、鉢の処理。水抜け穴をネットでふさぎ、その穴を利用して苗の固定用の針金を底から通して出しておく。
次は、その鉢に土を入れるが、ふつうの深さがある鉢にはそんなことはしないが、今回は浅い鉢なので、土のずれを防ぐためまずは底にミズゴケを浅く敷き詰める。
その上に赤玉土7桐生砂3の土を鉢の淵の約9分目まで敷きならす。次に素材の処理。
ただしここで注意は、鉢が浅く、もみじの根を固定する土が少ない分土の密集度は高くなければならないので、少しずつ土を入れへらで押さえながら土を固めることである。
まずは根の処理で、塊をほぐさないよう、しかし、根をなるべく切り込み、あるいは太い根を切りながら将来の雑木林を予測し、移し替えのもみじの塊を作る。
その後、もみじの塊を据え付ける部分に少し山になるよう土を盛り、移し替えの鉢は整った。
(左が今回購入した鉢。右は、今まで育てていたもみじの寄せ植え。)
そしてもみじの塊を山に据え付け針金で固定。
やはり最後の据え付けは、微妙な角度、講師にやっていただいた。
これで、一つ盆栽作品が増えた。
本格的なもみじ寄せ植えとなるのには、あと数十年が要するが、育てる楽しみを感じながら、しっかりと育ててゆきたい。
(植え替え途中の状態)
(植え替え後のもみじ寄せ植え)