田舎に住んでる映画ヲタク

「映画大好き」の女性です。一人で見ることも多いけれど、たくさんの映画ファンと意見交換できればいいなぁと思っています。

アウェイク(awake)

2012年06月18日 22時52分32秒 | 日記


 

 全身麻酔が施されながら意識が目覚めたままの状態(アネセシア・アウェアネス)に陥った青年が直面する恐怖と衝撃の事実を描く医療サスペンス。


 主演はヘイデン・クリステンセン。彼は大企業の御曹司です。偉大な父と比べられるのに抵抗を感じながらも、現実はどうにもできません。また、父亡き後、女王のように君臨する母にも頭が上がりません。

ところで彼には身分違い(いまどき?)の恋人、ジェシカ・アルバがいます。彼女は聡明で美しいのですが、いかんせん母はそれなりの相手でないと認めないのです。彼も、彼女のことをなかなか言い出せないでいます。

彼は大金持ちではあるのですが、心臓疾患を抱えています。しかも血液型はRHマイナスという珍しいもの。今は心臓移植を待っているところです。彼には心を許せる主治医がいて、このドクター(テレンス・ハワード)は有名でこそありませんが、人間味あふれる男で、身分違いの彼女のことも応援してくれています。

ある時、一年もつきあうのに、ちっとも母親に言ってくれない彼に業を煮やしたジェシカは結婚を迫り、テレンスの後押しもあって真夜中に結婚式を挙げてしまいます。

折しも「移植可能な心臓が見つかった」との連絡。ジェシカに付き添われたヘイデンは手術室へと向かいます。連絡を受けた母は、大統領の手術もしたことがあるという、超有名外科医を連れて来ていて彼にしてもらえと言う。ますます反発したヘイデン、頑として譲らずテレンスに執行してもらいます。

さて、イザ手術が始まってみると、なんとヘイデンはアネセシア・アワェアネスに。医師たちの会話がすべて聞こえる!でも体は動かない。痛い!痛みも感じてしまう!耐えるんだ、彼女を思い浮かべよう・・・と、がんばるヘイデンですが、何か変。そう、医師たちの会話からとんでもないことが起きていることを知ってしまうのです。




ここからはネタバレ

 
実は一年もつきあったジェシカはテレンスの彼女だった。彼ら(看護師や他の医師も含めて)はみ~んなグルで、せっかく届いた新鮮な心臓に注射をして働かなくし、手術を失敗させるつもりだった。そして、未亡人となったジェシカは大金をゲット。みんなで山分けするつもりだったのだ。

計画通りにことは進むに見えたが、1人の医師が直前に逃げ出し、代わりの医師が入ったことから狂いだす。最初はうまくやっていた彼らだったが、1人違う人間が入っていることに気付いたジェシカが手術室に確認に行っている間に、母にかばんを探られ正体がばれてしまうのだ。

しかし、時は遅し。ヘイデンはすでに死亡。母は誰かに電話した後なにやら薬を服用。そう、喫緊に間に合う心臓は、同じ血液型である母しかいない。母(レナ・オリン)は、先の有名外科医に電話で頼んだ後、服毒自殺したのだ。

こうなったらやるしかない。有名外科医は、警察に連絡した後すぐさま手術に取り掛かります。かなり時間が経ってるゆえ、復活しないヘイデン。

かたや、あの世とこの世の間で会っている母子。母は「あなたは生きなさい。あなたのわだかまりとなっている、父の死は、実は事故死ではなく、暴力夫だったお父さんが、あなたにも手を出そうとしたので私が殺したのよ」と、封印していた記憶を取り戻させてあげる。

はっと我に返った息子は意識がはっきりしてきて、やがて息を吹き返す・・・。



と、こんな感じです。怖かったですね~、ホントに。最初はほんとに彼女は可憐でよく尽くすし、テレンスだって実にいい人に描かれる。母は傲慢に振舞っているし、有名外科医だって「私は著書も何冊もある」なんてイヤミな奴だし、次々にどんでん返しが起きたときには本当に驚きました。

いや、ほんとに、お金があるって、怖いですね・・・。

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やばい経済学(freakonomics)

2012年06月16日 23時28分08秒 | 日記
 
 
 経済学者のスティーブン・レヴィットとジャーナリストのスティーブン・ダブナーが、様々な社会的トピックを取り上げ、タブーすれすれの挑発的な相関関係を統計的に明らかにしていくとともに、「インセンティブ」(成功報酬)という視点からその命題の因果関係に迫ってゆく同名ベストセラーの映画化。

おもに5つのパートに別れています。

1)イントロダクション
   不動産の仲買業者の利益と客の利益のお話。いかにして取り分を増やすか、自分の家ならどう売るか。なかなか説得力があっておもしろかったです。

2)ロシャダが別名なら
   名前がその人に及ぼす影響を検証したもの。だからどんな名前なら幸せか、という結論はないですが、ある程度、名前の響きでその人の印象が決まってしまうことを実証してます。

3)純粋さの崩壊
   世の中にいかに不正がまかり通っているかの検証。教職者の不正や日本の相撲の八百長まで!よくここに目を付けましたね。「ホンネ」「タテマエ」といった日本語が飛び交います。

4)「素晴らしき哉、人生」とは限らない
   これは意外でした!90年代にアメリカの犯罪発生率が減少したのは、締め付けが厳しくなったからではなく、1973年に中絶が合法化されたことで、望まれない妊娠が減ったからだと断じています。最初は「へぇ?」と思うのですが、説明を聞いてるとしっかり納得してしまいました。乗せられているだけなのかもしれませんが(笑)。

5)高校一年生を買収して成功に導けるか
   「成績が上がると褒美をあげますよ」。要するにお金で釣るわけですが、これが結局どうなるか。おもしろかったですねぇ、このパートが一番印象に残っています。
私なんかは単純ですから、お金なんかをちらつかせられると、すぐ必死に勉強すると思うのですが、結果的には、私の予想よりずっと低い確率で到達していました。そんなものなのに、私がわかってないだけかもしれません。でも、「ふぅぅぅぅん」と思ってしまいました。

以上、5編です。構成はうまくなく、それぞれのパートがばらばらな感じに仕上がってしまってます。でも、本を読めずにのびのびになっていた私には、それぞれの命題がまず興味を惹くものでした。

そして「いろんな検証方法があるんだなぁ」と感心しました。頭をやわらかくして、いろんな角度から物事を見れるようになるとおもしろいんだな、と思いました。
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ロシアン・ルーレット(13)

2012年06月15日 01時16分49秒 | 日記
 
 2006年の「13/ザメッティ」の、同じ監督によるハリウッドリメイク。17人のわけあり男たち(女じゃ駄目だったのかな)が、命を賭けてロシアンルーレットをやる、という話。運が良ければ大金、悪ければ死あるのみ。この命がけのゲームを大金持ちたちが鑑賞しながら賭けをして楽しむ、という悪趣味な世界を描きます。

私は、随分古いですが「8mm」を思い出しました。確かあれも、ことの発端は金持ちのおじさんがスナッフ映画を作らせてたことだったはず。

あと、こういうのを見て楽しむ、というのはもろ「ホステル」の世界ですよね。タランティーノが絶賛してましたけど、私は「”ソウ”みたいで気色の悪い映画」と思いました。そうそう、確か「ホステル」には日本の三池監督が俳優として出てたはずです。あまりにドスのきいた怖げな顔に、「日本人がみんなあんなと思われたらどうしよう」と心配したものでした。

さて、話がそれました。私はオリジナルを見てないのですが、いろいろ読むとみんなオリジナルのほうを称賛してますね。また機会があったら見たいです。同じ話を見ても先が読めてつまらないかもしれませんが。

オリジナルでは13人だったらしい挑戦者はハリウッド版では17人になっています。なぜ?お金に困って、ある人になりすまして潜り込んだ主人公や、ジェイソン・ステイサムとレイ・ウィンストンの兄弟、ミッキー・ローク以外の挑戦者は、思い出せないくらい存在感が薄いのです。17人にする必要があったのかしら。

かたや賭けをするほうは、貫録たっぷりベン・ギャザラ、兄貴のレイを参加させておいて自分はお金をかけているジェイソンなどなど。どうやらレイは過去に3連勝しているらしいのです。

物事ってなんでもそうですが、特に賭けごとのようなものは、引き際が肝心だと思います。3回も勝っているのなら、私ならもう引きますね、そう欲を出さずに(笑)。


このゲームの進行役はマイケル・シャノン。彼の必死ぶりが笑えました。体全体を使って大仰に進行しているのですが、そのいちいちが小者くさい(笑)。本人が真剣なだけに笑いをこらえるのが大変でした。

しかし、一度こんな世界に足を踏み入れてしまうと、もう普通に生きてゆくことはできなくなるんでしょうね。勝ったら勝ったでお金を狙われる。このことについて調べている警部からは目をつけられる。もう安心して眠ることもできません。怖い世界ですね。貧乏でも平凡が一番と思う瞬間です。まぁ、本気でお金に切羽詰まった気持ちもわかるんですけどね。

ある場面で、ジェイソンが主人公(サム・ライリー)を見かけて追いかけるところは、彼をスカウトするのかと思いました。

このサム・ライリー、以前マイミクさんたちの間で、岡田副総理に似てるか、ディカプリオに似てるかという論争が起きていましたが、私はオーランド・ブルームに似てると思いました。一人だけ違うこと言ってごめんなさい。

そうそう、アレクサンダー・スカルスガルドも出てましたね。画面を見ながら、ベン・ギャザラの手下としてサムを迎えに来た男性が、あまりに背が高くてスリムだったので、「こんなん、ステランの息子なんとちゃうん」とかって思っていると、本当にそうだった!


お金はいつの世も悪魔です。お金があったらなんでもできるし、人間生きてゆこうと思ったら、まずお金がないとあかん。「お金さえあったら、仕事やめるな・・・」と誰もが思っているし、世の中はお金持ち中心に回ってる。魔力ですね・・・。
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ダーク・シャドウ(dark shadows)

2012年06月13日 02時05分58秒 | 日記
 
 時は1972年。200年の眠りから目を覚まし、ヴァンパイアとして子孫の前に現れたバーナバス・コリンズ。かつては繁栄を誇った名家にもかかわらず、今は見る影もなく没落してしまった末裔と出会い、バーナバスは一家の復興を心に誓う。しかし、200年のあいだに世の中はすっかり様変わり。バーナバスは何をやってもズレまくり、何を言ってもスレ違う。そのおかしな言動のせいでコリンズ家に巻き起こる珍騒動。それでも、彼の家族愛は止まらない!果たして家族思いのヴァンパイアは、魔女の手から家族を守り、没落した一族の繁栄を取り戻せるのか?



 お約束、ティム・バートン監督とジョニー・デップのコンビ。新作です。この作品、私は見たことが無いけれど、かつてテレビドラマだったんですってね。なんか、いかにもこの二人が目をつけそうな逸材。楽しい仕上がりになってました。

大金持ちの息子がつい、召使の娘をもてあそんでしまった。が、おっと彼女は魔女だった!魔女ゆえ、200年後に再会しても、相変わらずの美貌。またもやデップは惑わされます。

しかし、一度はヴァンパイアにされた上に葬られた相手。どんなに迫られても彼女に惚れるわけはありません。そんな簡単なことがわかんないのかなぁ~。

とにかくヴァンパイアと魔女の戦いですからなんでもあり。しかも、デップはヴァンパイアのくせに、サングラスと日傘があれば昼間に出歩いても平気。乗っ取られた事業を彼女の手から取り戻すべく、あの手この手です。全編にわたってバートン・ワールド全開。



ま、お話は置いといて、私はキャストに興味がありました。

なんと言っても、久しぶりに見るジョニー・リー・ミラー。おお、元気だったのか!すっかりおじさんになっちゃって。最後はインディーズの作品だったかな、「イーオン・フラックス」だったかな。ともかく、久しぶりです。ロバート・カーライルと紳士強盗やってたころが懐かしいです。

あと、普段はおじさん趣味じゃないんだけれど(笑)、なぜだか好きなジャッキー・アール・ヘイリー。イマイチその持ち味を生かせてなかったような気もするけれど、見れてよかったです。

”ヒットガール”のクロエ・モレッツちゃんに相変わらずお美しいエヴァ・グリーン。もちろん、永遠の美女、ミシェル・ファイファーも。

デップの恋人役の女優さん、知らないな。すんごく清楚でかわいらしいと思うんだけど、どこかで見てるかな。どなたか、ご存知なら教えてください。

あまりに美しいエヴァが、執拗にデップを追うので「あなたほどの美貌があれば、そんなに一人の男に執着しなくてもいくらでもあろうに」と思ってしまいました。そんなに報われないことやらなくてもさぁ(笑)。


ところで、大阪、岸和田の映画館ではIMAXで上映してました(普通上映もありますが)。3Dではない映画でもIMAXになるのね、知らなかったです。

終わり方も怪しげでした。まさか続編なんて考えてないよな・・・。

 

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幸せへのキセキ(we bought a zoo)

2012年06月10日 23時31分34秒 | 日記
 
 
 最愛の人の死から立ち直ろうとする家族の軌跡を描く、実話から生まれた奇跡の物語。

 半年前に最愛の妻を亡くしたベンジャミン、彼の14歳の息子と7歳の娘は、いまだ哀しみと混乱の中にいた。ベンジャミンは仕事を辞めてしまい、息子は問題を起こして退学処分に。新しい場所で新しい人生を始めようと、ベンジャミンは郊外に家を買うが、なんとそこには閉鎖中の動物園というオマケがついていた!



 早く言えば、心機一転、慣れない仕事を始めた主人公が、皆の協力のもと必死で動物園を立て直し、反抗的だった息子の心をも溶かしてゆく・・・そんな話、ラストは超ハッピーエンドです。

しかし、母親が不在になり、そして子供たち(特に大きい方)がむやみに反抗的である・・・なんだか既視感。そう、最近見た「ファミリーツリー」にそっくりですね。父親が、今まで仕事ばかりであんまり子供たちに構ってきてなかったのも同じ。お父さんがハンサムで優しげな顔をしているのも同じ(笑)。

ともかく、母を亡くすと家族とはこうも脆いものなのですね。なんだか不思議な気がします。自分は死んでも大丈夫な気がするのに(笑)。

しかし、家に動物園が付いてたってすごいですね。しかも実話。映画では、下の小さい子がすっかり気に入って明るくしてるので、お父さんは決心します。

この動物園の飼育員のリーダーがスカーレット・ヨハンソンというのも、すごいキャスティングですね。誰が思いついたんだろう。彼女、どんな格好をしていてもやっぱりきれいでした。

お父さん役のマット・デイモンの兄貴役でトーマス・ヘイデン・チャーチ。彼は会計士で、最初は口を極めて弟に思いとどまるように説いていたのに、ラストではすっかり動物園ファミリーの一員です。

この動物園、今でもあるんですって。よくできているので、研究対象にもなっているらしいです。すごいですね!

それにしてもマット、ちょっぴりふっくらしたけれど、優しげで愛妻家なお父さんを自然に演じてましたね。「この人にならまかせられる」っていう実直な雰囲気を出してました。

最後に動物園を再オープンするとき、職員に向かって「僕はスピーチは下手だから・・・」と最初に言ったときは吹き出しそうになりました。あれ?マットって、政治家志望じゃなかったっけ(笑)。

家族で無難に見れる映画です。もっとも、うちの娘(14)はヒネてるので、「しょーもな」と言ってましたが(笑)。
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