キューバ移民がコカイン密売で暗黒街のボスにのしあがり、そして自滅してゆくまでを描く。監督はブライアン・デ・パルマ。主演はアル・パチーノ。
1980年5月、キューバからアメリカへの出国が自由になる。親・親戚がいる人たちや政治犯などが、続々と出国する。前科者のトニー・モンタナ(アル・パチーノ)とその友人マニー・リベラ(スティーヴン・バウアー)は、最初は移民キャンプに送られるが、そこでマフィアの仕事をひとつ仕上げて自由の身となる。
シャバに出てからは、トニーは持ち前の度胸と機転、ふてぶてしさで、のし上がってゆく・・・。
こちらも80年代の映画ですが、今回は録り置きの映画です。長いのでつい、後回しにしてました。
アル・パチーノは、その顔立ちもあって、ついマフィアのイメージも強いのですが、いかんせん大きくない。それに、「Godfather 1」の頃のように若くない。おじさんと言うほどではないにしても、どうにも私には、のし上がってゆくまでの、小さな体で精一杯威勢を張ってる姿が滑稽に見えました。
まぁ、マフィアのボスに気に入られる要素は持っていたと思います。私も、ひょっとしたら彼に乗せられて信用してしまうタイプかもしれません。
それでも、あれだけ成功する才能を持っていながら、成功するほど、何に対しても疑心暗鬼になってゆく、その器の小ささが残念でした。
もちろんそれを描いた作品なのですが(笑)。
どこかに書いてあって、まさにそうだと思ったのですが、アルにはある種の「飢餓感」がつきまとっているような感じなのです。幼い頃から、厳しい社会で必死に生きて来て、いわば「社会を肯定することができない」そんな感じです。
そう思うと、なんだかかわいそうな気もします。平凡な人間だったら、なにごともなく済んだだろうに、なまじある種の才能があったがために、器以上に大きくなってしまった・・・そこから起きる悲劇だと思います。
それでも、爆破するはずだった標的の車を”予想外に子供たちが同乗していた”という理由で、恨みを買ってでも取りやめたことは褒めたいと思います。
(何だったかな、随分前にテレビドラマのようなもので、マフィアがらみの番組を見たことがあります。その話の中で、子供まで殺した男は大変非難されていました。確かナスターシャ・キンスキーが出ていて、ギリシャ神話を想起させる、結局は息子を手にかけるはめになる、というような話だったと思います。wowowで見たかなぁ、と思います。何だったか、今となっては題名のかけらも思い出せません。)
ともかく、最後は悲劇です。壮絶な殺し合い。アルは、瀟洒な屋敷も可愛い妹も、右腕だった友人も、み~んな失った上に殺されてしまいます。
これがマフィアの世界なんでしょう。でも、私は「Godfather」より怖かった。自分が歳を取っただけかもしれませんけど。
私、普段は「お金があるほうが幸せ」と思っている俗人ですが、この話は怖かった・・・。映画を見て、「凡人でよかった」とこれほど思ったのは初めてです。(大げさですよね・笑)
名作なはずです。あ、ミシェル・ファイファーが綺麗でした。
1980年5月、キューバからアメリカへの出国が自由になる。親・親戚がいる人たちや政治犯などが、続々と出国する。前科者のトニー・モンタナ(アル・パチーノ)とその友人マニー・リベラ(スティーヴン・バウアー)は、最初は移民キャンプに送られるが、そこでマフィアの仕事をひとつ仕上げて自由の身となる。
シャバに出てからは、トニーは持ち前の度胸と機転、ふてぶてしさで、のし上がってゆく・・・。
こちらも80年代の映画ですが、今回は録り置きの映画です。長いのでつい、後回しにしてました。
アル・パチーノは、その顔立ちもあって、ついマフィアのイメージも強いのですが、いかんせん大きくない。それに、「Godfather 1」の頃のように若くない。おじさんと言うほどではないにしても、どうにも私には、のし上がってゆくまでの、小さな体で精一杯威勢を張ってる姿が滑稽に見えました。
まぁ、マフィアのボスに気に入られる要素は持っていたと思います。私も、ひょっとしたら彼に乗せられて信用してしまうタイプかもしれません。
それでも、あれだけ成功する才能を持っていながら、成功するほど、何に対しても疑心暗鬼になってゆく、その器の小ささが残念でした。
もちろんそれを描いた作品なのですが(笑)。
どこかに書いてあって、まさにそうだと思ったのですが、アルにはある種の「飢餓感」がつきまとっているような感じなのです。幼い頃から、厳しい社会で必死に生きて来て、いわば「社会を肯定することができない」そんな感じです。
そう思うと、なんだかかわいそうな気もします。平凡な人間だったら、なにごともなく済んだだろうに、なまじある種の才能があったがために、器以上に大きくなってしまった・・・そこから起きる悲劇だと思います。
それでも、爆破するはずだった標的の車を”予想外に子供たちが同乗していた”という理由で、恨みを買ってでも取りやめたことは褒めたいと思います。
(何だったかな、随分前にテレビドラマのようなもので、マフィアがらみの番組を見たことがあります。その話の中で、子供まで殺した男は大変非難されていました。確かナスターシャ・キンスキーが出ていて、ギリシャ神話を想起させる、結局は息子を手にかけるはめになる、というような話だったと思います。wowowで見たかなぁ、と思います。何だったか、今となっては題名のかけらも思い出せません。)
ともかく、最後は悲劇です。壮絶な殺し合い。アルは、瀟洒な屋敷も可愛い妹も、右腕だった友人も、み~んな失った上に殺されてしまいます。
これがマフィアの世界なんでしょう。でも、私は「Godfather」より怖かった。自分が歳を取っただけかもしれませんけど。
私、普段は「お金があるほうが幸せ」と思っている俗人ですが、この話は怖かった・・・。映画を見て、「凡人でよかった」とこれほど思ったのは初めてです。(大げさですよね・笑)
名作なはずです。あ、ミシェル・ファイファーが綺麗でした。