「シックス・センス」「オールド」のM・ナイト・シャマラン監督が、ポール・トレンブレイの小説「終末の訪問者」を原作に、世界の終末と家族の命を天秤にかけた非情な決断を迫られる一家の危機を描いたスリラー。
ゲイのカップルであるエリックとアンドリュー、そして養女のウェンの家族が山小屋で穏やかな休日を過ごしていると、突如として武装した見知らぬ謎の男女4人が訪れ、家族は訳も分からぬまま囚われの身となってしまう。そして謎の男女たちは家族に、「いつの世も選ばれた家族が決断を迫られた」「家族のうちの誰か1人が犠牲になることで世界の終末を止めることができる」「拒絶することは何十万もの命を奪うことになる」と告げ、エリックとアンドリューらに想像を絶する選択を迫ってくる。テレビでは世界各国で起こり始めた甚大な災害が報じられるが、訪問者の言うことをにわかに信じることができない家族は、なんとか山小屋からの脱出を試みるが……。
謎の訪問者を演じるのは、「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」シリーズのデイブ・バウティスタ、「ハリー・ポッター」シリーズのルパート・グリント、シャマラン監督の「オールド」にも出演したニキ・アムカ=バード、「秘密への招待状」のアビー・クイン。突然の悲劇に襲われる同性カップルのエリック役をドラマ「Fleabag フリーバッグ」のベン・オルドリッジ、アンドリュー役を「マトリックス レザレクションズ」のジョナサン・グロフが務める。(映画.comより)
<2023年4月16日 劇場鑑賞>
シャラマン監督の不条理劇(?)にも飽きて来たなぁと思っていました。しかし、ディブ・バウティスタも出てるし、なんだかんだ言っても「シックスセンス」のあの衝撃は忘れられないし、とも思っていました。今回、縁あって見ることができたわけですが、結論から言うと、かなり怖かったです。確かに話の筋は、わけがわからないのですが、でもある使命を遂行する4人は大まじめで真剣そのもの。いけにえを捧げるよう言われた家族(父二人・アジア系の養子縁組の娘が一人)は、「なにそれ?なんで僕たち?」と思うわけですが、たまたま選ばれただけなんだそうです。変な話。そして、リアルタイムで滅びてゆく地球を目の前にして、なんの変哲もない庶民一人が犠牲になりさえすれば、それがピッタリ止まる?そんな話、にわかに信じられないのは当たり前です。表向きはとても紳士的に振舞う彼ら4人、なんなのだろうと私も思いました。
そして彼らは、いけにえ家族に犠牲を強いるばかりではありません。自分たちも身をもってその使命を遂行するのです。怖いですね。見たくないです、私も。ここまで来ると「そんなに本当の話なら、もうみんなで滅びればいいじゃないか」と思わんでもなかったです。でも、長時間一緒に過ごして、あまりに真剣な彼らを見ていると、だんだん洗脳されてくるんですね、3人もいれば誰かが。本当に地球が混乱し始めますしね。怖すぎます。
余計な深読みなんですが、選ばれた家族が、ゲイカップルってところに、なにか意味持たせてるのでしょうか。それと、こんなこと言うと本当に差別用語に聞こえるかもですが(他意はありません)、ゲイカップルに紹介された赤ちゃんが、口唇口蓋裂の女の子だった、っていうのも何かに対する問題提起?あるいは、諸外国では誰も気にしないようなことなのでしょうか。考えすぎかもしれませんが。
すみません、本当に余計な深読みでした。しかし、現実にこんなことがあると、私も抵抗するでしょうね。「そんなバカな話があるか」と思うでしょうね。案外、実は本当にそういうことは起きていて、その都度誰かが犠牲になっているのを自分が知らないだけだったりするのかもしれませんが。そうだと怖いですね。公表するべきです。どのみち気候変動や人口爆発などにより、地球は滅びるのかもしれませんが。