スコットランドの人気バンド「ベル・アンド・セバスチャン」のフロントマンを務めるスチュアート・マードックが初監督と脚本を手がけ、2009年リリースのソロ・アルバム「ゴッド・ヘルプ・ザ・ガール」をミュージカル映画化。スコットランド、グラスゴー。拒食症で入院している少女イブは、ひとりきりでピアノに向かって作曲する寂しい毎日を送っていた。そんなある日、病院を抜け出してライブハウスを訪れた彼女は、アコースティックギターを抱えた青年ジェームズと、その音楽仲間キャシーと知り合い、3人で一緒に音楽活動を始める。「エンジェル・ウォーズ」のエミリー・ブラウニングがヒロインをキュートに演じ、「ウィークエンドはパリで」のオリー・アレクサンデル、テレビシリーズ「ゲーム・オブ・スローンズ」のハンナ・マリーが共演する。物語を彩る70年代風のポップなファッションや音楽にも注目。(映画.comより)
かわいい。かわいすぎる。主演のエミリー・ブラウニング(役名:イヴ)は、「エンジェル・ウォーズ」に続く”精神病院”モノ。少しエキセントリックな風貌がそうさせるのかも。冒頭、歌いながら病院を抜け出し、ライブに行く(ここでもう一人の主演の青年ジェームズに出会う)など自由にしている様は、とってもかわいくてうらやましいもの。しかし、勝手に抜け出していいはずはなく、探していた看護婦さんたちに個室に入れられてしまいます。でも、自分も少し具合が悪くなっていたイヴは、おとなしく個室でしばらくを過ごし、徐々に元気になってゆきます。
そんなある日、やっぱりイヴは病院から脱走してしまいますが、主治医(女医)が彼女の音楽の才能を認めていたこともあったのか、しばらく野放し(?)にしてもらえたようで、物語のメインはここからです。
ジェームズを頼るイヴ。そこから仲間のキャシーとも出会い、ちょっとしたバイトをしながら、3人は自由気ままな青春を謳歌します。彼女たちがまたかわいい!70年代ファッションかなんか知らんけど、いつもポップでかわいい格好をしているし、しぐさのいちいちもなんだかかわいい。
メガネ男子のジェームズも、とても魅力的。映画自体は夢物語だから、現実的なこと(そんな自由な生活資金はどこから得ているのだ、とか、(イヴは)見かけによらず案外男たらしなんだなぁ、とか)さえ言わなければ、楽しめます。
舞台はスコットランド。ずぅ~っと広がる風景も美しい。グラスゴーなどの街並みもおしゃれ。
こうやって、ただただ好きなことに時間を費やして過ごせれば、いいだろうなぁ。彼女たちはかわいいから、得することもいっぱい。若いころをこんなふうに過ごせれば、楽しかっただろうなぁ。
大きな野望を持たないジェームズに、イヴが「レコードを出せればそれでいいの?その上、もっとビッグになってたくさんの人に聞かせたい、とかっていう夢がないわけ?」と言う趣旨の発言をする場面で、彼が「それのどこが悪い。僕は自分がレコードを出せればそれで満足だ。形として残るのだから」と答えるシーンが新鮮でした。若いのに、悟りを開いてるのね(笑)。
最終的には、主治医のすすめと尽力で、ロンドンの音楽大学に入れるイヴ。バンドも将来有望です。
でも、どんなに天真爛漫な3人でも、これから現実が待ち構えるのでしょうね。映画はその前に終わるから、まさに夢物語。そのほっこりしたかわいさを楽しむ映画です。
それにしても、スコットランドは魅力的だったな。何年か前に一度行ったことがあるはずなんだけどな・・・。あんまりピンと来なかった。残念。
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