写真エッセイ&工房「木馬」

日々の身近な出来事や想いを短いエッセイにのせて、 瀬戸内の岩国から…… 
  茅野 友

ダートサークル

2007年05月29日 | スポーツ・山登り・釣り・遊び
 昨日(27日)は、高気圧に覆われて晴天が広がり、大分県では36.1度となり、気象庁が今年4月から設けた最高気温35度以上の「猛暑日」を初めて記録したという。

 明けて今日、気温は下がり、からっとして爽やかな日であった。夏の甲子園の前哨戦である会長旗争奪高校野球大会の地区予選が開催されている。

 昼1番にわが母校岩国高校の試合があると誘われて、柳井球場に行ってみた。多くはない観客に混じり、いつものようにバックネット裏に陣取った。

 グラウンドを眺めた時に、いつもと何かが違うことに気がついた。よく見ると、ホームベースを中心としてファールグラウンドに白線で円が描かれている。

 気になって、そばで観戦している他校の選手に訊いてみた。「ダートサークル」だという。何のためにあるのかを重ねて訊いてみた。

 振り逃げの選手が、気がつかずに一塁に向かおうとしなかった場合、その円から出たらただちにアウトとなるものだという。

 家に帰り、詳しいことを調べてみた。野球規則が改正されて、今年春の選抜高校野球からダートサークルというものが適用されたようだ。

 振り逃げに関するルールで、振り逃げの打者が、気がつかずに一塁に向かおうとしなかった場合、その打者は“ホームプレートを囲む土の部分”を出たらただちにアウトが宣告されるという定めである。

 ダートサークル(Dirt Circle)とは、土の円。野球場は本来芝生が植えられていて、ベースの周りだけが安全のため円形の土となっている。その円のことをダートサークルというらしい。

 しかし、全面が土のグラウンドでは、このダートサークルがないので、白線を引くことによってそれを表している。

 試合をスピードアップするために設けられた規則のようであるが、そんなことをするほどの効果が本当にあるのか疑わしい。

 あらずもがなのような気もするが、まあ、小さなことの積み重ねが試合のスピードアップに貢献するのだと納得をする。

 当の試合は、拙攻がたたり母校は惜敗した。夏の試合では、このダートサークルのお世話などになることなく、ガンガン打って勝ち進んでほしい。

 ダートサークルからトボトボ歩いて出てくるようなことなく、ダットのごとく元気に飛び出してきて欲しい。
  (写真は、新しく設けられた「ダートサークル」)