写真エッセイ&工房「木馬」

日々の身近な出来事や想いを短いエッセイにのせて、 瀬戸内の岩国から…… 
  茅野 友

連休ど真ん中

2009年05月02日 | 木工・細工・DIY
 世は挙げて連休。天気もよし。高速道路はETCと1000円で乗り放題。出かけるには何一つ問題はない、と思っていたが、高速道路の大渋滞が予想されるという。

 そういえば、連休前から良く出かけて遊びすぎた自覚がある。ここはじっと家に閉じこもり、日頃見て見ぬふりをしてやり過ごしていたことをやることにした。

 11年前、居間の南側にレッドシダー材で10畳のウッドデッキを作ってもらった。半年前、一枚の板を踏んだ時たわみが少し大きいことに気がついた。かがんでよく見ると腐食が進んでいる。いつか取り替えようと思いながら今日に至っていた。

 「よし! 今日はこの板の取り替えと、年に1度の塗装をしよう」。久しぶりに工房に入り、電動ノコやドリルを取り出した。納屋には予備の板が何枚か置いてある。床板を取り外し、切って張るだけの単純な作業である。

 先手を務める奥さんは、手伝ってくれるというよりか、指を差してああせよこうせよとの指示の方が多い。その都度、いつものように小さないさかいが始まる。これも遊びの範疇か。

 ともかくも、昼過ぎには2枚の板の取替工事は終わった。ダイニングルームに座りコーヒーを飲みながら満足げに仕上がり具合をじっと見る。

 来年はどこを修理するようになるのだろう。時は確実に過ぎていく。ウッドデッキといわず、わが身にもここかしこ経年劣化が進んでいる。

 生身は木工のように壊れたところを簡単に取り替えるという訳にはいかない。時折の的確なメンテナンスを怠らないようにしなければいけない。

 そんなことを思いながら一服していると、「さあ、次はペンキ塗りですよっ」。威勢のいい人任せの指示が頭の上から飛んできた。やれやれ、一難さってまた一難。連休のど真ん中、もうひと頑張りしてみるか。
   (写真は、補修工事中の「ウッドデッキ」)