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俺の明日はどっちだ

50歳を迎えてなお、クルマ、映画、小説、コンサート、酒、興味は尽きない。そんな日常をほぼ日替わりで描写

「髪結いの亭主」  Le Mari de la coiffeuse

2006年04月30日 12時49分16秒 | 時系列でご覧ください
昨日の夜、寝る前に久しぶりに GyaoO を覗いてみて、映画の番組の中にあるCINEMA VOYAGE のコーナーで見つけてしまったのがこの「髪結いの亭主」。

深夜にワインなんぞ飲みながら中年親父が、一人寂しそうにPCに向かって映画を観る姿というのは、傍から見たらあまりに侘しげで我ながらどうかと思ってしまう(苦笑)けれど、映画そのものはとても興味深いというか、面白いと単純に括ることの出来ない風情のある面白さに満ちた作品だった。

主人公は子供の頃にグラマラスな理容師の女性に初恋して以来、女の理容師と結婚したいという願望を抱き続け、中年にさしかかった中年親爺。
それを同じルコント作品「列車に乗った男」でジョニー・アリディととともに男の孤独を見事に演じきっていたジョン・ロシュフォールがここでも好演。(特にわけのわからない踊りはとにかく最高!)

そしてそんな主人公の夢を叶えてくれた妻を演じるアンナ・ガリエナ。彼女のエロティシズム溢れる妖艶さはにドッキリ。
そのエロティックな眼つきや表情、身体の仕草。決してチープではなく本当に何とも言えぬ香りたつようなエロスを感じさせ、観ていたのが深夜だということもあり、つい心ときめいてしまった。クックックッ。

それにしても髪結いの亭主というのは、ある意味男の理想とよく言われるけれど、何することもなく、ただただうっとりと、女房が客の髪を切る姿を見て過ごす日常で満足するというのは、個人的にはありえない世界だと思う。

しかしそうした生活が二人にとって、とても幸福な時であることが映画の中では見事に伝わってきた。まさに羨ましいと思えるほどに。

そして最後の意外な展開を含めて、とても美しい大人のお伽噺みたいな映画でありました。

とりあえず GyaO(ギャオ)はCMが途中入ることさえ我慢してもらえれば完全に無料なので、時間があるときに是非。
http://www.gyao.jp/sityou/catedetail/contents_id/cnt0009390/


今日の1曲 “ You've Got A Friend ” : Carole King & James Taylor

今からちょうど25年前の71年、デビューアルバム“ Tapestry ”(邦題「つづれおり」)の大成功を受けて行なわれた、キャロル・キングのカーネギー・ホールでのライヴの模様を収めた名作アルバム。
収められている全16曲、すべて素晴らしいけれど、ここはやっぱり予告無しに彼女の「サプライズ?」という言葉と共に突然ステージに登場し観客を大いに沸かすジェームス・テイラーとのデュエット曲を。
とにかくいくら時を経ても良いものは良いなあと感じさせてくれる本当に良い曲です。
そしてこうした友達を何人持てたのか、想いは遡ったりしたりもするのです。ウーム。
試聴はコチラ
ちなみにここに飛ぶと、音質はさほど良くはありませんがジェイムス・テイラーによる歌が1曲丸ごと聴けます。


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3 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

コメント日が  古い順  |   新しい順
毛糸のパンツ。。。 (ツボヤキ)
2006-04-30 18:35:46
この辺りの中身の濃さと切なさには参りますデスね。

嬉しい映画のアップ、

さらに。。。You've Got A Friend、ですと!

も、勝手に個人的に参りましたデスわん!ペコリ。。。。
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無条件に (masashi)
2006-05-01 12:01:59
大好きです、ルコント作品。

他にも『仕立て屋の恋』とか『歓楽通り』とか、

美しい女性と一見さえない男の話、グっと来ます。

あと、個人的には作品の時間がだいたい90分程度、

というのも好きです。
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踊り忘れてました (moni)
2006-06-04 16:39:16
はじめまして、moniと申します。

この映画の切なさはなんとも言えないですよね。

この切なさだけ覚えていたのですが、踊り確かにインパクトありましたね。変な踊りでしたね。

私も、なんとも言えない最後が好きです。切ないですよね。
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