
「パラダイス・アーミー」から四半世紀(ヒエーッ!)、相変わらずその佇まいだけでも相当に可笑しいけれど、加えて味のある中年俳優としてのポジションを獲得したかに見えるビル・マーレィ。
そんな彼の真骨頂が見れると評判のジム・ジャームッシュの新作「ブロークン・フラワーズ」の予告編を劇場で観ていたら、見逃していたこの映画を無性に観たくなって、DVDにて鑑賞。
今更ながら作品評を書くのもどうかとも思うけれど、公開当時は確か日本の描き方が云々といった言われ方をあちこちでされていたみたいだけれど、多少苦笑せざるシーンもあることにはあったにせよ、さほど気にはならず、それよりソフィア・コッポラのセンスの良さが際立った作品だった。
CM撮影のため単身来日した全盛期を過ぎた孤独なハリウッドスターと(あたかも元旦那であるスパイク・ジョーンズを彷彿させる)カメラマンとのすれ違いの生活に孤独を噛み締める若い人妻が、言葉の通じない喧騒とネオンの街・東京で出会い、ともに過ごす数日間を淡々と描いているのだけど、音楽の使い方を含めてその描き方がとても雰囲気があって味わい深かった。
そして異文化の地という設定の中で孤独感に苛まれている二人の間に芽生える愛情ともいえる暖かな想いが切なく、ラストシーンにはちょいとシミジミしてしまった。
それにしても、結婚して25年が過ぎ家庭生活に疲れ、慣れない異国での仕事にも疲れ、ふと出会った親子ほど年が違う女性に対する微妙な心情変化を見事に演じていたビル・マーレィ。そうした渋い演技を見せつつ、フィットネス・ジムでのランニング・マシーンの暴走シーンでのアクションや酔っ払った勢いでヴォーカリストの女性と朝を迎えてしまった悔悟の表情などなど、彼ならではのコミカルな面がうまく重なり合って大いに魅力的で、新作への期待がより高まってきた。
今日の1曲 “ More Than This ” : The Roxy Music
そんなビル・マーレィ扮するボブさんが酩酊しつつカラオケバーで「この曲は歌うのが難しい」と断りながら絶妙の音程で歌っていたのがこの曲。
ご存知ロキシー・ミュージックの最高傑作との評価も高い82年リリースの8枚目のオリジナルアルバム「アヴァロン」に収録。
まさにAOR的な美しいメロディラインに乗せて歌われるロック界きっての伊達男ブライアン・フェリーのこのヴォーカル、ボブさんならずともこんな風にはとても歌えましぇ~ん。とにかく名曲であることに間違いなし。
試聴はコチラ
そんな彼の真骨頂が見れると評判のジム・ジャームッシュの新作「ブロークン・フラワーズ」の予告編を劇場で観ていたら、見逃していたこの映画を無性に観たくなって、DVDにて鑑賞。
今更ながら作品評を書くのもどうかとも思うけれど、公開当時は確か日本の描き方が云々といった言われ方をあちこちでされていたみたいだけれど、多少苦笑せざるシーンもあることにはあったにせよ、さほど気にはならず、それよりソフィア・コッポラのセンスの良さが際立った作品だった。
CM撮影のため単身来日した全盛期を過ぎた孤独なハリウッドスターと(あたかも元旦那であるスパイク・ジョーンズを彷彿させる)カメラマンとのすれ違いの生活に孤独を噛み締める若い人妻が、言葉の通じない喧騒とネオンの街・東京で出会い、ともに過ごす数日間を淡々と描いているのだけど、音楽の使い方を含めてその描き方がとても雰囲気があって味わい深かった。
そして異文化の地という設定の中で孤独感に苛まれている二人の間に芽生える愛情ともいえる暖かな想いが切なく、ラストシーンにはちょいとシミジミしてしまった。
それにしても、結婚して25年が過ぎ家庭生活に疲れ、慣れない異国での仕事にも疲れ、ふと出会った親子ほど年が違う女性に対する微妙な心情変化を見事に演じていたビル・マーレィ。そうした渋い演技を見せつつ、フィットネス・ジムでのランニング・マシーンの暴走シーンでのアクションや酔っ払った勢いでヴォーカリストの女性と朝を迎えてしまった悔悟の表情などなど、彼ならではのコミカルな面がうまく重なり合って大いに魅力的で、新作への期待がより高まってきた。
今日の1曲 “ More Than This ” : The Roxy Music

ご存知ロキシー・ミュージックの最高傑作との評価も高い82年リリースの8枚目のオリジナルアルバム「アヴァロン」に収録。
まさにAOR的な美しいメロディラインに乗せて歌われるロック界きっての伊達男ブライアン・フェリーのこのヴォーカル、ボブさんならずともこんな風にはとても歌えましぇ~ん。とにかく名曲であることに間違いなし。
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